固定電話を巡る話

相変わらず、世間では「特殊詐欺」や「アポ電」が盛んなようです。

我が家にも固定電話があります。息子様が同居しておりますので、残念なことに「息子を装う詐欺電話」はかかってこないのですが、けっこうセールス電話がかかってきます。

最近では 機械音声が「アンケートのお願いです」と電話してきやがって、これはイラつきます。『電話でしかやりとりできないような人は、僕の時間を無駄に奪う「害悪」だ』ってホリエモンでしたか、全く同感。

もちろん個人的には「家の固定電話いらねーよ」ですけど、我が家には「絶対携帯電話を持たないめんどくせぇ同居人」も それに連動する高齢の親戚もいますんで、現時点で固定電話をなくすわけにはいかないのです。

で、僕が思ったのが「知人からかかってきた電話には出て、知らない人からかかってきたら出ない もしくは留守電対応すりゃいいんじゃね」ってこと。簡単!

ってことで、新しい固定電話を買いました。条件は①電話帳登録ができる②表示用ディスプレイ付③安い 電話機。 アマゾンで4500円くらい。 

さっそく、我が家に掛かってきそうな電話番号を全部登録して、試しに自分の携帯電話から電話してみると・・・誰からの電話か表示しないよ!!

 盲点でした。携帯電話だと登録した電話番号から電話がかかってくると「○○さんから電話」って表示されますよね。ところが固定電話では、電話帳を登録して、その番号から電話かかってきても、ディスプレイにそれが表示されないんです。

携帯電話でできるんだから、技術的には簡単なこと。それができないのは、固定電話でのナンバーディスプレイ(番号表示)はNTTの有料オプションだからです。これが 400円/月。

ばかばかしい。

 固定電話を作る企業は特殊詐欺対策として、電話がかかってくると「この電話は自動的に録音されます」と警告を出す機能付電話を売ってたり、ある市町村では掛かってきた電話を自動的に録音するような装置を、 高齢者に 無料配布してたりします。

が、固定電話を愛用する高齢者の中には「そんな警告は無礼だ!」とか「一律に疑われて精神的苦痛を受けた!」とか怒り出しそうな人もいます(なんとなく顔が浮かぶぜ)、これ本当に対策になってんですか?

そんなことより、息子を名乗る人物から詐欺の電話がかかってきたときに、その電話が「登録された息子の電話番号」から掛けられているかを機械的に判定すれば、問題解決する話じゃないですか・・・ それが 詐欺に遭いやすいお年寄りが選好する固定電話だと有料オプションで、携帯電話だと標準仕様って、意味不明です。 

まあ使用者ではなく、供給元のNTT(と大株主の政府?)から見れば、このままの方が、詐欺電話による通信量の増大と、ナンバーディスプレイのオプション料金収入(一般の会社なら、セキュリティ対策としてこのくらいのオプションは喜んで払うはず)が見込めるので、このままの方がいいんだろうけど。

でもこれだけ特殊詐欺が横行しているんだから、政府は啓発活動をするだけでなく、物理的にそれを防ぐような政策を立てるべきだと思います。

具体的には、政府がNTTに圧力をかけて、安い値段で固定電話のナンバーディスプレイオプションを政府に売却させるのです。これにより無料でナンバーディスプレイを利用した発信者情報表示が使えるようになり、メーカーは喜んで、発信元を表示し、登録者は繋ぎ、それ以外は自動で留守電に対応させる電話機を売り出すでしょう。

苦境の電気メーカーは特需が見込めるでしょうし、その時は高齢者向けに表示装置を無料配布するのもいいかもしれません。「知人ではなく知らない人」との電話なら、誰しも警戒度を高めて対応するでしょう。それで巨額の詐欺が減るなら、安いもんです。

民間企業への政府の圧力がいけない?でも現に政府は、何の権限があるのか知らないけど 、通信会社に「通話料が高いんだよ、安くしろよ」とヤクザまがいの恫喝してますよね。これよりは意味のある政策だと思うんですがね。

あー、それと無駄になった固定電話、どうしよう? 若い人は携帯持ってるし、こんな年配向けのもの、メルカリで売れるんだろうか?

江戸時代の藩経営から、災害リスクの低減策って考えられる?

昨日(3月11日)は東日本大震災から8年目でしたね・・・

当時僕は横浜で大学院生をしてました。 

2011年の3月11日は、金曜日で春休みでした。「今日は学校(研究室)サボって昼寝でもするべぇ」 と昼寝していて(いいご身分ですね〜)跳び起きました。

時間がある身分だったので、その後2回ほど、石巻に津波の泥片付け作業にボランティアで行きました。 その時のイメージは、今でもテレビで視聴することができるんですが、実際は泥の腐ったような 臭いが漂ってたことを、今でも思い出します。

さてさて「東日本大震災」クラスの災害となると、東北の中だけでの助け合いではもちろん人手が足りず、ボランティアや災害復旧で、全国的に人手が必要になります。  

じゃあ、今後、発生が予測される「南海トラフ地震」のような場合、応援の人手はどこに頼めばいいんでしょう? 被害は全国的なんですよね・・・

南海トラフ巨大地震の震度分布 気象庁
(強震動生成域を陸側寄りに設定した場合) 

それでも、震度が大きいのは中部〜九州の太平洋側で、比較的日本海側は震度が小さいようです。 だから、太平洋側の都市は、今のうちに日本海側の同規模の都市と災害時の協定を結んでおいて、いざと言うときはお互いに助け合う体制にしておくといいと思うんですよね。

まあ、南海トラフだけが災害じゃないので、太平洋側と日本海側だけでなく、東日本と西日本と言うような結びつきも大事になるかもしれませんね。いずれにせよ大事なのは分散化。でもそんな結びつき、どうやって探すんだよ〜?

これは思いつきなんですけど、江戸時代に治めていた大名や旗本の本領と、飛び地領に縁がある市町村同士が結んだらいいと思うんですよね。そういう都市同士は、すでに友好都市提携を結んでいるところも多いでしょうし、歴史や文化的にも共通点があるので、平常時から交流しておくことも容易でしょう。

江戸時代の大名って、本領以外に「飛び地領」を持っていることが意外に多かったようです。

桑名藩は柏崎に5万石ほどの領地(飛び地)を持っていた 彦根藩は現在の世田谷区豪徳寺付近に領地の飛び地があり 藤堂高虎も今治藩から津藩に転封になった際に、今治は飛び地としてしばらく領有をしていた

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14131928854?__ysp=5aSn5ZCNIOmjm%2BOBs%2BWcsCDpoJjlnLA%3D

岡山県内には古河藩(現・茨城県内)、挙母藩(愛知県内)、亀山藩(京都府内)などずい分遠くからの飛び地がありました

1 京都守護職、京都守護代、大坂城代などになると京都での生活維持のため近畿地方に飛び地を貰うことがあったようです。
2 知行高あわせ
3 実高が少ないところを元々知行地に宛がっていた大名に対して一部実高が高いところと交換した。
4 縁故の地
5 その他

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/2850917.html

飛び地を持つ理由は上記の通りなんだけど、あげられていない視点として 「藩で大規模な災害とか飢饉が起きて本領が大規模なダメージを被った場合、飛び地領がそのバックアップ的な役割を果たした」可能性があるんじゃないか と思ったんです。

まあこれは飛び地領がある結果として・・・かもしれないけど、江戸幕府のエライさんは いろんなことを考えて政治を行っていましたから、あるいは災害対策も頭の隅に置いて各大名の飛び地領を配置したかも、よ?

そもそも、江戸時代の「藩」って、今の都道府県や市町村より独立性が高くて、基本藩内で起きたことはすべて藩内で処理するんです。 そのうえ いまよりインフラ整備は整っていないし、気象予測も化学肥料もないですから、大規模災害や飢饉が発生する確率は、確実に今より高かったはず。

すると例えば、西日本の本領で大規模災害が起こっても、東日本に飛び地領があって、そちらはほとんど被害を被らなかったので、そちらから必要物資を本領に運んだ とか、東日本の領地は冷害で米が不作で飢饉になったが、西日本の本領から米を運んで大事には至らなかった とかそんな事例やノウハウ(運送とか貸し借り清算法とか?)が蓄積されていたという可能性はあり得そう。  

一見、領地があちこちに分散していると、統治費用も余計に掛かるし、年貢の運賃とか代官(家臣)の派遣とか領地経営には非効率的に見えます。が、リスク分散の考え方からすると、この無駄(冗長性)がリスク低減に繋がるという考え方も、現在の企業経営では支持されつつあります。

参考記事 (2019 SECURITY SHOWのHP)

災害対策としてリスク分散が重視されるようになったのはなぜですか。

 東日本大震災では、想定を超える津波被害や地盤の液状化、サプライチェーン(供給網)の寸断、原子力発電所の事故や電力不足などが広範囲かつ複合的に発生しました。自社が直接的に被災しなくても生産や販売に支障をきたすケースが相次いだのです。

 そこで浮上してきたのが「リスク分散」の考え方です。事業拠点や取引先を集中させた方が効率的との考え方が主流でしたが、当該地域で災害が起こると経営への打撃は甚大です。複数地域に分散させれば、目先のコストは増えますが、災害時も事業を継続でき、長い目でみると株主の利益にもつながる、との発想です。

減らせ災害リスク、分散進める企業、コストより非常時の事業継続を重視。[ 2011年7月3日 / 日経ヴェリタス ]

といいつつ藩経営の事例は知らないのですけど、分散された領地を有効に使い、二次被害を軽減させた という事象は、当然あったと思うんですよね。 それを現在の市町村経営のリスク管理策として復活させたらいいんじゃないか と。


例えば、西尾市は、福井県の越前町、岐阜県の恵那市と災害時相互応援協定を結んでいます。これらの都市は、「西尾藩3万7千石の飛び領地だった旧朝日町」あるいは「西尾最後の領主だった大給松平氏の一族が世襲した岩村藩のあった旧岩村町」がもとになっています。これが元ネタですね(笑)。