オルカン投資人に興味深い?記事

NISAとかでインデックス投資をしている方には非常に興味深い記事ではないでしょうか。

おそろしい…「世界株指数さえ買っていれば大丈夫」という思い込み 世界株一本足打法を襲う“3つのワナ”【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフグローバルストラテジスト】

そんなあなたは、下記の記事を読んでどう感じましたか?

この記事の問題提起部分1を要約するとこんな感じ。

世界株インデックスに投資をすることで「世界経済の成長に投資できる」といわれるけれど、実際には国ごとの投資配分を株式市場の時価総額の大きさに比例させているため、時価総額が大きい米国株への投資が約64%になっている。しかし、世界経済に占める米国経済のウエイト(名目GDP)は約27%に過ぎない。つまり、こう世界株インデックスは「世界経済への投資」というよりも、「米国経済への重点投資」といった方が実態に近い 本当の意味で分散を図るための対策は・・・

それについて僕が感じたことは以下のようなことです。

この認識は正しいです。でもこれは現在の時価総額ランキング上、米国企業が健闘しているから偏重しているだけで、将来的に時価総額ランキングの順位が変われば、それに合わせ投資配分も変わります。それが世界株インデックスなんで。

だからアメリカ企業が大没落し、例えばインド企業の時価総額がめっちゃ上がれば、インド株への投資が70%になっちゃうことだってあり得るのです。 

つまり世界株インデックスは「インド企業の時価総額がこの先上がりそうだから」という理由でインド企業への投資配分を増やすことはしませんが、「インド企業の時価総額が現状上がっている」と認識すればインド企業への投資配分を増やします。時価ですから。 

で、そもそも世界株インデックスを買う人は、理由はどうあれ、とどのつまり「アメリカ企業が大没落するか、この先も繁栄するのか」「インド企業が大躍進するのかしないのか」「中国企業が・・・」「あるいは日本が・・・」という予測なんてできない だから、予測は諦め時価に追従(最善ではないかもしれないが、次善を目指す) という考えを持っている人なので、この問題提起はおせっかいなんじゃ? というのが僕の感想です。

「アメリカ企業はまだこれからも繁栄するっす」と予測する人は米国インデックスも買えばよいし、「インドが」と思えばインドインデックスとか個別株とか買えばいいんですから。

次に、問題提起部分2を要約するとこんな感じ。

2000年以降の約22年間の経済成長率を見ると、米国は約151%にとどまり、世界経済の同約202%を下回ります。世界経済の成長は、主に新興国、特に中国、インド、東南アジアなどのアジア新興国の成長率が著しい。でも世界経済の約29.7%を占めるアジア新興国の株式は、世界株インデックスには約7.8%しか組み入れられてない。新興国買いなはれ。

なるほど一理ありそう。でも、各国の経済成長率と各国の証券市場の時価成長率ってそもそも相関あるの?  身も蓋もない言い方をすると、経済成長率の高い国(新興国)に株式投資する投資家は儲かるのでしょうか?

ってことで、5年分のアメリカ株インデックス(VTI)、世界株インデックス(ACWI)、新興国株インデックス(VWO)のチャートを見てみましょう。

うん、緑の線(VWOー新興国インデックス)だけ、動きが違います、

もっと長期で見ても同様の傾向です。 詳しく知りたい人は、Yahoo FinanceでVTIのチャートを表示していろいろいじってみてください。左上の「comparisons」というところにテッカー(日本で言うコード番号)入れると別の指標との比較ができますし、下にある表示期間を変えることもできますんで。

答えは「新興国への投資はこれまではたいして儲けられなかった」というべきでしょう。まあ、僕は「これからも儲からないんじゃないか」とも思います。つまり新興国の株式市場の時価成長率は経済成長率ほど伸びないだろうなって。

理由は、新興国の証券市場(東証とかナスダックみたいな)や株価って、大人の事情から、経済成長率をダイレクトに反映させられてない仕組みになっているからじゃないかと。

例えば、インドって経済成長率の高い有望な国だよね・・・とは思いますが、そもそもインドの証券市場って日本を含め海外の個人投資家を相手にしてなくて、個別株を直接買えないんですよ。

で、どうするかというと

米国市場を通じてなら、一部のインド個別株を買える。インド上場の個別株式を裏付けに発行された米預託証券(ADR)が米国に上場しており、ADRを保有すれば、実質的にインド企業の株主になれるのだ。・・・ADRとして買えるインド株は少なく、ごく一部のグローバル企業の超大型株だけだ。・・・代表的なのはソフトウエア開発のインフォシスなどだ。IT業界は、インドが国際競争力を持つ代表的な産業の一つだ。ただし、SBI証券の齊木良さんは「ソフトウエア大手は外需が中心で、インド経済の成長を狙う意味ではど真ん中ではない。ADRでは大手銀行株の方が注目」と語る。・・・
 個別株が買いにくいインド株投資を本気でやるなら、投資信託の利用も欠かせない。その際、Nifty50指数などに連動するインデックス型投信では経済成長の果実を十分に取れない可能性がある。
急成長している新興国では、時価総額の小さい企業の爆発的な成長も投資の醍醐味だが、インデックス型では既に大きな数十銘柄にしか投資できない。また、米国に比べてアナリストの調査が行き届かない新興市場は埋もれた有望株が多く、アクティブ型投信の優位性が高くなる。

インド株にはこう投資する ADRや投信の選び方  日経新聞

実はインフォシスのADRは数年前にしばらく持っていました。が、全然株価上がらなかったです。そもそもインドの経済成長率を取り込む本命じゃないのか(まあその通りですね)・・・比較的安価なインデックスファンドだとあんまり儲からないかもしれないそうだし、 アクティブファンドだって儲かると決まったわけじゃないうえに、手数料は確実に高い。

まず寺銭の高いギャンブルは儲からない(笑) いやこれダメだろ。次に新興国Bー中国。 

中国には急速に成長している大きな民間セクターがあり、経済産出量と雇用の面では半分以上を占め、さまざまな経済指標で民間企業が占める割合も上昇している。しかし、民間企業は一般的に小規模だ。中国の大企業は圧倒的に国有が多く、資本集約的な産業のほとんどを国有企業が支配している。
 国の資産の中で国有企業が占める割合は、他のどの大国と比べても中国の方がはるかに大きい。国有企業はその産出量に比して、はるかに多くの経営資源(金融資本、土地、エネルギー)を使っている。また、国有企業は政治権力構造においても不可欠な部分になっている。マクロ経済政策や業界規制の手段として、相対的に弱い政策や規制手段の代わりに利用されるのだ。

経済成長に悪影響があるが…中国が「国有企業優遇政策」を進めるワケ

国有企業は無駄遣い多く効率悪し。そのうえ株主(経済)優先ではなく国家(政治)優先とのこと。そりゃ国有だからどっち向いてるかは自明です。

 政府の都合によりアリババを潰したり、儲け度外視でEVを海外に輸出させたり、中国は特にひどいですけど、中国以外でも新興国では同様の構図になっている場合も多そうですね。 

結局経済成長率が高くても、利益がそのような大人経費に使われてしまい、 株主に配られる利益は少なくなる という構図ではないかと。  越後屋とお代官様の関係です。  そういうのは先進国でももちろんありますけど、 比較すれば代官様の横暴が抑えられ、その分、株主への分け前も多くなるってことかと。

てなことで新興国投資はイマイチだろって思います。記事では、それを含めアメリカ偏重を防ぐ対策として

新興国投資、外国債券、社債・海外REIT(株式と相関が低いと考えられる)・日本格安株や小型株、REITへの分散投資を進めています。

「それってあなたの商売ですよね」(笑) 有益情報もあるから、いいんだけど。

結局、米国企業を含め先進国の大手企業は新興国でも事業展開をしているだろうから、新興国に投資しないでも間接的にその経済成長を取り込めるだろうし、世界株インデックスの中には日本の会社も含まれるんで、まあとりあえずそれ買っとけばいいんじゃね って気がします。

もちろん投資が趣味なら、世界株式インデックスと相関が低そうな債券や小型株(インデックスにはあまり入らない)を入れてもいいとは思いますけど。

環境省流「火に油を注ぐ」会議運営法

「火に油を注ぐ」 ただでさえ危ないものに勢いをつけ、事態を悪化させることのたとえ。 また、激しい憎悪や恋情をあおることのたとえ。

コトバンク

模範的なお手本です(笑)。

環境省職員が水俣病被害者側の発言中にマイクの音を切った問題で、伊藤信太郎環境相は熊本県水俣市を再訪し、被害者らに直接謝罪する事態に追い込まれた。

 1日の患者や被害者らとの懇談後、伊藤氏は記者会見で職員がマイクを切ったことを「認識していない」などと発言した。

・・・懇談の場で司会をしていた同省特殊疾病対策室の木内室長によると、懇談の場では参加団体に3分ずつの持ち時間があり、3分を過ぎた場合にマイクを切るという運用方針を事前に決めていた。当初は会場で周知する予定だったというが、木内室長は「(メモを)読み飛ばしてしまった」と話す。昨年度も同じ運用方針だったが、実際にマイクを切ることはなかった。

謝罪まで1週間…後手に回った環境省 消音に省内からも疑問の声

まず大臣はアホですね。 でもこの人一応選挙に勝って国会議員になったんですよね。 

2009年、第45回衆議院議員総選挙に自民党から立候補。公明党の推薦も受けたが民主党の石山敬貴に敗れ、重複立候補していた比例東北ブロックでも復活出来ずに落選した。・・・2012年、第46回衆議院議員総選挙に自民党から立候補し、前回敗れた石山を大差で破って4選。国政に復帰。

wiki

落選の憂き目にもあってるんだし、地元のメンドクサイ有権者をうまくさばき、一票入れてもらう、関心を持ってもらう技術とその重要性は持っているはず。けど、環境大臣として(役所的には)メンドクサイ関係者に、環境行政に一票入れてもらう、関心を持ってもらう重要性は認識してなかったんですかね。 まあ、してなかったから今の事態を招いたんでしょうが。

次に、会議を司会していた(実務トップの)室長もドアホ。

本省勤務の国家公務員では俸給7級・8級に該当し、これらは高級官僚と呼ばれる範疇である。

wiki

大臣が出席する会議だから、そつなくこなすことの重要性は認識していたでしょう。毎年実施していた会議だから懇談会でしゃべる相手がどんな人でどんな話をするかは情報があったはず。にも関わらず「3分過ぎたらマイクを切る」と鬼ルールを定め、それを血も涙もなく実施してしまったたら、相手がどう思うか、どう反応するか、そしてどう報道されるか 当然想定できたはず。想定していなかった時点で、高級官僚としての評価は零点。

てか、

当初は会場で周知する予定だったというが、木内室長は「(メモを)読み飛ばしてしまった」と話す。

会議運用も役人として「ありえんだろ。零点」というお粗末なレベル・・・(本当ならね)

被害者と役所の関係においては立場も異なり、お互いどうしても寄り添えない部分、譲れない部分があり、理想的な形で懇談し問題解決にもっていく ということは非常に難しいこと(おそらく望めないこと)だと思います。

それでも会議を開催する役所側は(本音はどうであれ)その方向に向け努力していくという姿勢(とそのアピール) は当然必要なこと。

にもかかわらず、こんなルール定めて実行しちゃうって、「理想に向け努力していますという姿勢」がまったく感じられないですね。だから対話相手として信頼すらされません。

今回の会議は、広い意味でのリスクコミュニケーションにあたると思うのですが、信頼性を得るような努力はかっちり示さないと、環境省としても、会議やる意味ないと思うんだけど。

「リスクコミュニケーションとは、化学物質による環境リスクに関する正確な情報を行政、事業者、国民、NGO 等のすべての者が共有しつつ、相互に意思疎通を図ることである。リスクコミュニケーションの成功は、利害関係者間の理解と信頼のレベルが向上したか否かで判断されるとされている。」

リスクマネジメントをより適切に実施する上で、利害関係者間でリスクに関する情報、体験、知識などを交換しあいながら相
互理解を図らなければならない。ここで「リスクコミュニケーション」が必要となってくるのである。
 リスクコミュニケーションとは、化学物質による環境リスクに関する正確な情報を行政、事業者、国民、NGO 等のすべての者が共有しつつ、相互に意思疎通を図ることである。一般には、米国国家調査諮問機関(National Research Council;以下、NRC)による 1989年の報告書における定義が用いられている。
「個人、集団、組織間でのリスクに関する情報および意見の相互交換プロセスである。(リスクに関する情報および意見には)リスクの特性に関するメッセージおよびリスクマネジメントのための法規制に対する反応やリスクメッセージに対する反応などリスクに関連する他のメッセージも含む」同報告書では、リスクコミュニケーションの成功は、利害関係者間の理解と信頼のレベルが向上したか否かで判断されるとされている。

環境省 平成12年度リスクコミュニケーション事例等調査報告書