自己紹介 とかインタビューで、最近このフレーズをよく聞きます。
でもこの言葉、なんか引っかかるんです。
僕がこの言葉から受けるニュアンスは、「かしこくも××様が非才のわたくしめに〇〇やれと命令いただき、やらせていただいているのでございます」というような語感。
××様は「神様」とか「社長」とか偉い人です。
例文として「相撲道の浄化をさせていただいております」と言えば、「かしこくも陛下から委託をいただき、国技を浄化せんとする」沈黙する親方の心の声を代弁しているのでございますし、「品質管理をさせていただいております」と言えば、ずさんな製品を造っちゃった製造部と出荷期限遵守を迫る営業部の間に挟まれ「稼がないくせにデカイつらすんな!」と言われる弱小品質管理室室長の、「でも社長の命で・・・」とのか弱い抵抗の声でございます。
しかしまあ、この語法が使われれる際は、大抵発言者が主体的にやっていたり、やるべきものだったりします。肝心の××様は「いや、朕はそんなこと頼んでないぞよ」とか「いやあ君、僕はそんなことになっているとは知らなかったんだ。それは遺憾だ」とかそんな忖度になってる感じでございます。
てなことで、このフレーズを聞くと僕は この文の主語は誰だよ? ××様じゃなくアンタじゃねーの? と言いたくなってしまいます。主体(責任感)が抜けている気がするんです。
それに、自ら下にへりくだりすぎて、聞いてて気持ちよくないんですよね。なのでここは素直に(私は)〇〇しています。 がいいと思います。
1月30日追記。こんな記事もありました。参考まで
・・・「させていただく」」は、こちらが何かを依頼して、それが許可された時に使うのが適切とのこと。・・・
「させていただく」が付いている動作は、許可がいらないことがほとんどです。ですから、「させていただく」が連発してしまった時は、思い切り省くのがいいのです。
先ほどの例文
……つきましては、この件を再検討させていただきます。なお、代替案がありましたら、こちらからもメールを送らせていただきます。そちらでも意見が出ましたら、 拝見させていただきますので、お知らせください。
こちらを直してみましょう。
……つきましては、この件を再検討します。なお、代替案がありましたら、こちらからもメールを送ります。そちらでも意見が出ましたら、 拝見しますので、お知らせください。
ね。スッキリしたでしょう?