華蔵寺に初詣に行ってきました。(1月2日)
華蔵寺には、池大雅と伝わる襖絵が40面とたくさんありますが、普段は非公開です。
しか~し。正月三が日は、普段宝物庫に納められている襖(ふすま)がすべてはめられ、さらに無料拝観できる そうなので、物見遊山・・・いやお参りに。
なかなかのものですな。・・・スイマセン。私、絵は疎いものでよくわかりませぬ。一部鮮明なのもありましたが、色が薄いし、保存状態が悪いんか?近くで見てもよー分からんなあ というのが本音でございました。
池大雅・・・江戸時代、18世紀の画家・文人で、「瀟湘八景」とか、国宝・重要文化財級の画家ですな。
で、なんでそんな人の絵が大量にこの寺にあるんだよう?
伝池大雅作品群
9世澧川(れいせん)は駿河国松陰寺の白隠(はくいん)に師事し、大雅とは兄弟弟子の間柄であった。本襖絵は大雅が澧川を訪ね、本寺に滞在した折に描かれたといわれる 西尾市の文化財より
こちらの襖絵は「伝(そう伝わっている)」なんすけど、寺には池大雅と伝わる書がありまして。そちらは確認されているようです。
池大雅書の木額、その他書幅
木額は山門にかけられた山号「片岡山(へんこうざん)」、中門の「華蔵世界(けぞうせかい)」および本堂西の間の「香水海(こうすいかい)」の3面で、「片岡山」については版下となった墨書も残っている。書は禅語「一二三四五六」「碧眼胡僧数不足(へきがんのこそうかずぶそく)「烹金濾(ほうきんろ)」の3点で、いずれも独特の書風で書かれている。 西尾市の文化財より
これですねー。そういうことだとは知らなかったので、画像が小さくてスイマセン
共に前回訪問した夏の時期に撮影したもの。中門の「華蔵世界」は、ちょっといい感じだな〜と思ってアップで撮影したんだけど、僕の感性も捨てたもんじゃないね(笑)。おかげでブログにアップできました。
池大雅の書があり、住職との交友や滞在もあったということは、たぶんこれらの絵も真筆でしょう!
これ知名度のないまま朽ち果てるのすごく惜しい観光資源ですよ!おりしも、今年の4月から、京都国立博物館で、池大雅展をやるんです!
池大雅 天衣無縫の旅の画家 2018年4月 7日 ~ 2018年5月20日
僕が市の広報あるいは観光担当にいたら、「なんでも鑑定団」に鑑定してもらって、この展覧会の開催時期にあわせて放映してもらうんだけどな。
華蔵寺なら、吉良さんの関係もあるからテレビネタには事欠きませんし、モノはたぶん本物でしょうし(テレビ出演すれば、無料でお墨付きと全国PRができる)、そのうえで絵が40点もあれば、展覧会で関心を深めた客がわんさか来るじゃないですか!しかも、京都まで絵を鑑賞に行く上客ぞろいでっせ。
(肝心の絵が、正月しか公開されてないけどな)
有名になるとどこかの博物館に強制送還されるかもしれないけれど、絵の修復に国費が投じられるかもしれないし、そのほうが長期保存にはよいのかもしれない。寺や地元としては、複雑な心境かもしれないけど。
さて、お寺の裏には、遠州流と伝わる庭があります。
小堀遠州?と言いたいところですが、そこまでは行かないかもしれないなあ。
それでも、どーんとデカイ築山があって、なかなかよい庭だと思います。苔の生育具合も良いようです。ここは腕の良い写真家に、かっちょいい苔の写真を撮ってもらって、ネットに「小京都の庭」をうまく広めるべきじゃ。あ、でも近隣に、他の名庭候補がないかぁ・・・。
こちらの庭は常時拝観100円で見られます。でも平日に行くと、(お客は少ないから)お寺の人が受付にいない時間帯もあり、しばらく遠慮してました。わざわざ100円徴収のためにお呼びするのもねえ。
そういうこと気にせず無料で見られるから、正月はええのう。
ちなみに山門と中門は無料で拝見できます。寺の前には駐車場があり、車が10台くらい停められる感じ。公衆トイレもありますよ~。