今朝は起きたら、外に雪が積もっていました。西尾あたりで雪が積もるのは珍しいです。まあ、この辺では普通スタッドレスタイヤの装備はありませんから、それこそ「不要不急の外出は避けましょう!」です。 セミリタイヤ人は引き籠るべし!
せっかくなんで、今日の天気図を見てみましょう。
これが、典型的な「西高東低」の天気図って奴ですな!
上の天気図から分かること
学校で習ったかもしれませんが、黒色の線は「等高線」です。同じ気圧の高さを線で結んだもの。イメージとしては、地上の高低差を描いた地形図とおんなじです。
北海道の東側に、二つ輪が閉じているところがあります。「低」って書いてあるんで、気圧が低いことが分かります。しかも等高線が密に入っていますから、急激に気圧が下がっている「発達した低気圧」です。
一方で、天気図の左上、中国北部とかシベリアあたりは、明示されてないんだけど、もう一つ輪が閉じてる(スペースの都合で下半円だけ)ところがあります。ここが高気圧です。
西に高気圧、東に低気圧。冬に典型的な「西高東低」の気圧配置です。でも、どうしてこのような形ができるのでしょう?
冬の中国北部とかシベリアの内陸は冬には放射冷却ですごく冷やされます。強烈に冷やされた空気は、強い下向きの流れ(高気圧)となります。(寒さは足に来ます)
低気圧はちょっとややこしい。
一般的に、日本の北には冷たい空気が、南には暖かい空気が存在しています。北は北極、南は赤道だから、イメージはしやすいと思います。
この二つの空気団は常時存在していますが、その接点は季節により、北上したり南下します。冬は冷たい空気が強いから、その境は北海道の東あたりに南下します。(逆に夏は南の暖かい空気が強いから、境はカムチャッカ半島あたりまで北上)
冷たい空気団と暖かい空気団の境では、両者を混ぜて気温差を解消しようと「渦」が発生します。その中心に向け空気が流れ込む結果、行き所を失くした空気は上に逃れます。つまり上向きの流れが発生します。これが低気圧(温帯性低気圧)です。
さて、高気圧と低気圧のセットができると、空気は気圧の高いところから低いところに流れる性質をもってますんで、高気圧から東の低気圧に向かって冷たい空気が流れ(=風が吹く)、間にある日本は、シベリア由来の冷たい風にさらされるわけです。
この空気団は日本海で大量の水蒸気をもらって来日するわけ(笑)。でも日本の中心には山脈(脊梁山脈)がありますから、それにぶつかって上昇する間に水分を落とすわけ。気温が低ければ、雨でなく「雪」になります。したがって一般的には、日本海側は大雪。太平洋側は乾燥し冷たい「からっ風」が吹くことになります。
でも、山脈が低いと、一般論が当てはまらないことも。例年、関ケ原あたりで雪が降り、新幹線が止まったりしますが、それは、そこで山脈が切れてるからですな。
ところが、今回はあまりにシベリアからきた冷たい空気が強力だったので、雪を抱える量が多く、関ケ原よりずっと南側に当たる名古屋~四日市~伊勢志摩でも雪が降ったのです。寒波はもっと南の土山峠とかも通過したのかもしれません。
関東平野でも雪が降ったのですが、途中こぼしながら太平洋側の奥座敷まで雪が運べるほど、今回の寒波が強力だったってことです!
まだ土曜日くらいまで居座るようですから、しばらく気を抜けませんねぇ。まあ、うちは薪がたっぷりあるんで、寒さに弱いネコでも大丈夫ですが!