西尾市に、コウノトリ来てました。

スポンサーリンク

すでに飛び立って行かれましたが、10月末から11月半ばくらいまで、西尾市内にコウノトリが来訪していました。

ん・・・コウノトリって珍しいけど、どのくらい珍しいのかな?

答「日本で繁殖・周年生息する個体群は絶滅しました」「 レッドデータリスト・絶滅危惧IA類 (CR→「ヤバい」)」「特別天然記念物に指定」 野生絶滅だって!

でも、昔は日本各地に広く生息していたそうです。そういえば、西尾市と隣の幸田町を流れる広田川(コウタガワ)は昔、鴻田川と書きました。その由来は「河道が極めて狭く、沿岸一帯の葦原を曲がりくねって流れ、『鴻』の飛来があったことから」と言われるので、もしかしたら鴻(コウノトリ)が飛来ていたのかもしれませんね。 でも、様々な要因で日本の野生種は絶滅してしまった。それがまた来てくれたんです。

訂正・鴻田川にいたとされるのはヒシクイでした(西尾市史で確認) 「鴻」はヒシクイとよむそうです。ヒシクイはカモ科。コウノトリは漢字で書くと「鸛」だそう。訂正させていただきます。すいません。

僕が見たコウノトリは、福井県越前市で飼育され放鳥された りゅうくん(J0204)  平成30年5月8日生です。背中にGPSを背負っているので、現在どこにいるか、だいたいの場所はリンク先のHPで分かります。

コウノトリ第一の特徴は、その大きさでしょう。形状はサギとよく似ているんですが、オオサギに比べてもさらに一回り大きいのです。あと写真で分かるのは、羽根の後ろ(風切羽根)が黒いこと。

大きいだけに彼らは大食漢です。朝から夕方まで、池や水路、苅田でせっせと餌をついばんでいました。餌は、魚、蛇、カエル、ザリガニ、昆虫等、肉食系であれば、幅広くお食べになるようです。

→正確には、コウノトリは「ついばんで」餌を取ってはいないようです。くちばしで水中や泥中を探り歩き、餌が触れると嘴を閉じて食する。一方、サギは餌を突き刺して捕らえる、まさに「ついばむ(突き食(は)む)」食し方だそう 近畿地方整備局資料より この資料がネットで見つけた中では一番充実してた。環境省よりも。

また、サギとは飛ぶ姿が違います。サギもコウノトリも首が長いんですが、サギは首をS字型に折り曲げて飛ぶのに対し、コウノトリは首をまっすぐ伸ばして飛ぶと。かっちょいいわけです。

いずれにせよ、コウノトリは希少性が高く、美しい鳥です。だから多くの人が好感を抱き、存在に気が付きやすい「シンボル種」です。 パンダみたいに。

観察していて気が付いたのだけど、人に育てられた個体なので、あまり人を恐れません。写真は撮りやすくて良い?んですが、心無い人に密漁やら捕まえて剥製にされなきゃいいんだが とも思いました。

放鳥が前提なら、人を警戒するように育てる方がいいんだろうけど・・・ん〜、それってなかなか難しいね、やっぱし。だからこそ、GPSが付いて位置情報を公表している(寄せられた詳細な滞在地レポートは後追いで公表しているよう)のは、守りたいと思う人々の監視の目を期待したり、密猟の恐れを避けてるんだとも思いますね、

 

水田の生態系において、コウノトリは食物連鎖の頂点である高次消費者に位置しています。(食物連鎖の例:植物→バッタ→カマキリ→カエル→蛇→コウノトリ・大型肉食鳥類  まあ、この鳥はバッタだって喰うけど・・・

そのうえ大食いなわけで、その餌を供給できる場所ってのは、多種多様な生物が生息できる、それなりに健全な生態系である とみることもできます。だから、コウノトリやトキを指標(シンボル)とした環境の保全・再生に取組む地域構想があります。これは関東の例です。

 関東地域におけるコウノトリ・トキを指標 とした生態系ネットワーク形成基本構想

そんなこんなで、中国やロシアから提供された個体を繁殖させ、コウノトリを放鳥しているところが日本に3か所あります。2005年から兵庫県豊岡市で、2015年からは千葉県野田市と福井県越前市で実施しています。

もちろん、コウノトリが野生で暮らしていける環境がある と言うのは素晴らしい目標だと思いますし、誰もが望ましい と思うことでしょう。

一方で、大食のコウノトリを養える、餌が豊富な環境って、現状でどの程度あるんでしょうか?

コウノトリは季節に渡りをする鳥でありますが、福井県の放鳥されたコウノトリ位置情報を見ると、皆さん短期間のうちに全国規模で移動されてます。ここから考えると、それなりの環境が確保されている、とは言いづらいんじゃないかと?こんなに移動していると、なかなか野生繁殖にもつながりづらいでしょうし。

放鳥するなら、彼らがきちんと暮らしていけるだけの餌場環境があると評価をしたうえでないと、放鳥される鳥さんがかわいそうです。 もう少し正確に言うと、日本には、野生のコウノトリの環境収容力が、どの程度あるんだろう?

そういう評価ってされているのかなあ?

僕の思い過ごしでなければいいんですが、物事の順序が逆になってないでしょうか?

もちろん、餌の豊富な水田を造ろうっていう動きがあることは知っています。例えば、福井県越前市では、 ★コウノトリ呼び戻す農法米★ というような取り組みを実施しています。

本市に縁のあるコウノトリを呼び戻すことを目標に、コウノトリの餌をはじめ、多様な生きものとの共生を目指し栽培された米です。

コウノトリ呼び戻す農法は、多様な生きものを育むため農薬、化学肥料を使用しない、稲の栽培を行います。

また、無農薬・無化学肥料栽培の他に下記の自然生態系に配慮した農法を行っています。

主な餌場が水田だから?取られた施策だと思います。でも、こういう農法で米作りするのって、本当に大変なんですよね。

しかも、「こうした農法で米を作る」事業に対して資金を投入するのは、直接的な「コウノトリを飼育して、放鳥する」ことと比較すると、環境対策費として支出しにくい部分だとも思います。(必要なのは特定の農法であって、主目的の米作りは資金投入の目的ではないから)

 

 

 

投稿者:

モト

元河川技術者、現在は里山保全の仕事をしているおっさんです。西尾市在住の本好き歴史オタク。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください