都市河川改修事例(台中緑川)

台湾の都市、台中市の駅から徒歩数分のところに「緑川」という川があります。都市再開発の一環?で、 その川が きれいに整備されたそうなので紹介します。

整備箇所の少し下流の様子です(Before)

うん、都会にはこんな感じの川が結構ありますよね。典型的な都市河川というか、どぶ川というか・・・水が遠いし、これでは川に親しむとか、眺望を楽しむとか、する気になりませんよね・・・。

しかしこう変われば・・・寄り道してみようか って思いません?川に向いて座ったり、飛び石で川を渡ることもできます。

流れは直線じゃなく、いくらか曲線を描くようにしたほうがいいんじゃね?とか、縁石もまっすぐ並べず、少し崩したほうが良くね?とか思うけど。でも前よりずっといいよね〜。

花咲く植物も植えられました〜。これなら少し川の方を覗く気にならない?

1枚目の写真も2枚目の写真も同じ川の上下流の写真ですが、よく見ると1枚目の写真に対し、2枚目の写真の方が、地面(両脇の道路)から水面までの距離が、ずいぶん短い(浅い)ことに気が付きます。 勾配も緩くなってるし。

この水との距離って、人と水との親水性を高める上では大事な要素なんですけど、じゃあ、2枚目の写真の川、1枚目の川を埋めて浅くしたの?・・・

いや、それはないですね。川を埋めたら、川の断面積が小さくなっちゃいます。断面積が小さくなると、川が流せる水の量が少なくなってしまいます。それって、大雨が降った時に危険度が増す方向だから、やったらダメ〜。

なので、おそらく2枚目の写真で見えている川の下に、大きなパイプが埋めてあります。つまり「表層水路と地下水路の2段構造の川」に改造したんです。たぶん。

水路より歩道が低い位置にある (天井川) 。これはあんまりいい設計だとは思わないけどなあ・・・ 歩いててあんまり気分良くないです。

まあ表層の川に流す水量は、ある量を超えないよう、ポンプかなんかでコントロールしているはずですけど。

この緑川の岸辺には、台中市一?の観光地である「宮原眼科」があります。

「眼科医院?」・・・だったのです、日本統治時代には。今はその建物を利用したアイスクリーム屋さんになっています。僕は食べていないんだけど、なにやら巨大なコーンに、いろんなアイスをトッピングして、何人かで食べるみたいです。

何人かのお客様は、道路を渡ってこの緑川の園地?でアイスを食べていました。そして、こぼれたアイス(主にコーンだと思うが)を掃除する専門職もいます

ドラえもんが飛び上がる「奴」ですね!

(一応名誉のため付言しておくと、ちゃんと2本足の掃除夫さんも 掃除してましたんで)

こんなに緑緑してないけど、名古屋の堀川とか、こんな感じで整備したらいいのに って思いました。元々が運河だったから、舟運観光とかできるといいな とは思うけれど、舟運が成り立つほど名古屋圏の人口は多くないだろうし・・・


投稿者:

モト

元河川技術者、現在は里山保全の仕事をしているおっさんです。西尾市在住の本好き歴史オタク。

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