冬至(過ぎちゃったけど)

マニアックに「空母とカタパルト」について、ちょっと気になる所を調べているうち、冬至の日を過ぎてしまいました。この記事を当日に載せるつもりだったんだけど。

今年の冬至は12月22日でした。 二十四節気の 一つ、冬至の日は「一年のうちで最も昼(日の出から日没まで)の時間が短い」日であることは、みなさんご存知かと思います。

ついでに僕は、なんとなーく日没時間がもっとも早くなる日だと思い込んでいました。

が、最近やっと気が付きました。それ違うと。「しばらく前と比較すると、日没時間が少し遅くなったよ」って。日没時間がもっともはやい日は、冬至より前です。

確認してみましょう。下の表は、12月の名古屋の日の出日の入りの時間を表したものです。国立天文台暦計算室 

(日付、日の出時間、南中時間、南中高度(°)、日の入り時間 の順)

  • 01日 6:41 11:41 33.1 16:40
  • 05日 6:45 11:43 32.5 16:40
  • 10日 6:49 11:45 32.0 16:40
  • 15日 6:53 11:47 31.6 16:41
  • 20日 6:56 11:50 31.4 16:43
  • 22日 6:57 11:51 31.4 16:44
  • 25日 6:58 11:52 31.5 16:46
  • 30日 7:00 11:55 31.7 16:49

今期の場合、日の入りの時間は12月1日から10日あたりがもっとも早く16時40分です。一方、日の出の時間は1月1日から10日あたりがもっとも遅く、7時1分頃となります。  日の入りの時間だけ見ると、12月1日と22日の間ですでに4分も遅くなってるんです。代わりに日の出の時間が16分遅くなっていますが。

つまり、冬至の日は「日の出が最も遅く、日の入りが最も早い日」ではありませんでした。あくまで「日の出の時間から日の入りの時間までが最も短い日」なんですね。これは夏至でも同じことが言えます。

日出没の時刻となると夏至(冬至)の日に日出時が一番早く(遅く)、 日没時が一番遅く(早く)なるとはいえません。それはなぜなのでしょうか?

私たちの使っている日本時は天文学上の言葉では平均太陽時と言われるもので、 実際の太陽の動きから得られる時刻(真太陽時)を平均化したものです。
これは真の太陽を基準にした時系の間隔が一様でないという重要な欠点を克服するためのものです。

[注釈]
☆真太陽時が一様ではないわけ
太陽の動きが一様でないのは地球の公転運動が楕円軌道である事(ケプラーの 法則により公転の速度は一定になりません。)と、地球の自転軸が公転面に対 して約23度傾いている(このため仮に黄経が一様に変化しても赤経は一様に は変化しません)事によります。

海上保安庁海洋情報部 日出没にまつわるはなし

地球の公転軌道が真円じゃないこと(ほんのちょびっと歪んでる)と、自転軸が傾いていることが原因なのね。うーん、中学くらいで習ったような気もするけど・・・詳しいことはリンク先で勉強してな。

さて、冬至と言えば、柚子風呂とカボチャの煮ものです。

江戸の頃から、冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない、中風(脳卒中)よけにもなると言われました。かぼちゃは体内でビタミンAに変わるカロチンが豊富。ビタミンAは粘膜を保護し、皮膚の抵抗力を高めてくれるので、カボチャを食べて風邪知らずというわけです。昔のひとは栄養素の名前は知らなくても、理にかなった知恵を持っていたのですね。
 かぼちゃは、夏から秋に収穫されますが、完熟するのに時間がかかり、保存もききます。秋を過ぎると野菜の収穫が少なくなるので、この時期の大事な栄養源でした。

柚子の香りは乾燥からくる鼻やのどの不快感を払拭し、精油成分は血行を良くし、体を芯から温めてくれます。新陳代謝が活発になり疲れを和らげてくれるので、冷え性にも良い、今も残る昔からの知恵です。

井戸理恵子「日本人が大切にしたいうつくしい暮らし」

風呂に入れるのは、成分の話なら柚子じゃなくてミカンでもよさそうな気がしますが(食べ終えた皮が大量にある。ま柚子も庭木からもげばあるけど)、やっぱ香りは柚子が断然に強いですからね。風呂に入れても気分がいいすな。

冬至は「陰が極まり陽に変わる」時期でもあるんで、そのタイミングで陽をイメージする「南」瓜(なんきん=かぼちゃ)を食べるという説もあります。

その説だと、夏至には「冬瓜」(とうがん)を食うべきでしょう。んー・・・確かに夏の食べ物だけど、あまり聞いたことはないですねえ・・・ただしCookpadにはこんな話が載ってて、それはそれで悪くない話のようです。そういう風に言われているって広めたとしても、「節分に恵方巻を食べる」習慣よりは体にいいんじゃないす?

夏野菜なのに、なぜ「冬瓜」!?

夏至の行事食というのではありませんが、この時期に食べて欲しい旬の野菜に「冬瓜」があります。れっきとした夏野菜だというのに「冬の瓜」と名付けられたのは、皮が丈夫で水分が失われにくく長期保存ができることから、“冬まで食べられる”という理由からだそうです。
冬瓜はビタミンCやミネラルが豊富で、水分もたっぷり含んでいるので夏バテ防止に役立つ上に、低カロリーだからダイエットの味方にもなってくれますよ!

タコ?冬瓜?それとも、恋をする!? 6月21日は夏至

投稿者:

モト

元河川技術者、現在は里山保全の仕事をしているおっさんです。西尾市在住の本好き歴史オタク。

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