「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」

外交上の機密情報を含む公電をやりとりする外務省のシステムが中国のサイバー攻撃を受け、大規模な情報漏えいが起きていたことがわかった。米政府は2020年に日本政府に警告して対応を求め、日本側は主要な政府機関のシステムを点検し、対策の強化を急いでいる。
 複数の政府関係者が明らかにした。公文書の中でも、特に秘匿が求められる公電のシステムが破られるのは極めて異例だ。日本のサイバー防衛の安全性に、米国が強い懸念を持っていることが浮き彫りになった。

外務省のシステムに中国がサイバー攻撃、公電含む大規模な情報漏えい…主要な政府機関のシステム点検

2020年に親方アメリカから警告を受けた日の丸。2024年でも「対策の強化を急いでいる」か。そんなヤバい状態で、よく親方に見捨てられませんね。まあ、日本政府には「じょうほうせきゅりてぃ」なんていう技術も概念もないから、まあ仕方ないか。

にしても、外務省、公電、情報漏洩、仮想敵国 って韻を踏むと、思い出すのはこんな歴史です。・・・「History does not repeat itself, but it rhymes」マーク・トウェインが言ったとされている言葉です・・・。

1940年10月、米陸軍通信情報部のフリードマンを中心とする暗号解読チームは、日本外務省のパープル(紫)暗号の解読に成功した。・・・41年4月から、日米間では戦争を回避するための日米交渉が開始されており、その過程で米国の暗号解読情報は威力を発揮することになる。約8カ月間の交渉で東京ーワシントンを往復した日米交渉関係電報227通のうち、223通が米国に傍受・解読された。解読された外交暗号は米政府内で「マジック」と呼ばれ、米国の対日政策に大きな影響を与えていたのである。米国側の責任者であったコーデル・ハル国務長官は、「マジックは日米交渉の序盤ではあまり役に立たなかったが、最終局面では重大な役割を果たした」と評価している。

解読された日本の外交暗号 米国の「黒い部屋」とは

ちなみに、霞が関にある外務省(本省)と海外にある在外公館とのあいだの電気通信が「公電」です。だから電報も「公電」ですね。

ところで、関係情報をググっていたら、大変含蓄あるスローガンを掲げた組織があり、大変頼もしい思いがしましたので、紹介します。

「日本 そして世界の平和と安全と繁栄のため 守るべきものは 情報」

この素晴らしいスローガンの出典は外務省の大卒一般技術職(デジタル・電気・電子、機械、物理)の採用案内です。この区分で入省すると、「外務省の情報通信基盤を支える」情報通信課に配属になるようです。ふむ、興味深い。 んで、その採用案内の表紙をめくった最初のページにでかでかと書かれているのがこの言葉。ダメじゃん。もう嗤うしかありませんが・・・されど、わが祖国。

投稿者:

モト

元河川技術者、現在は里山保全の仕事をしているおっさんです。西尾市在住の本好き歴史オタク。

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