暑かった今年ですが、そろそろ冷えてきましたので、家の薪ストーブの煙突掃除を行いました。
「チム チムニー チム チムニー
チム チム チェリー
わたしは煙突掃除屋さん
チム チムニー チム チムニー
チム チム チェリー
町一番の果報者
皆さん聞いて下さいね」
この歌は、続けて「灰と煙を友として、一日働き続けても、広い広い世の中で、こんな呑気なことはない」と続くのですけれど、煙突掃除はかなりの重労働なのれす・・・
この薪ストーブを掃除します。なにせ、薪ストーブ自体が蓄熱のため重い鋳鉄でできてますから、その分解がまず一苦労。
重い上蓋を開けると、そこは燃焼室・・・正確には、二次燃焼室があります。
ここで下部の第一(メイン)燃焼室で燃やした空気(ガス)を再度燃やすことで、できるだけ完全燃焼させ、綺麗な煤煙にするわけです。この工程に触媒を用いる機種もあります。
ともあれ、部品を全部外し、煙突直下に灰を受けるビニル袋をセットして外へ。煙突を掃除して灰を下へ落とす作業をします。
煙突掃除というと、長い柄のついた丸ブラシを想像するかもしれませんが、
直管煙突(曲がりのない煙突)の我が家ではこれ↓を使っています。
チムニーボールと言います。 こいつを2,3回煙突の上から下まで通してやれば、掃除終わるんで、ブラシよりめっちゃ楽。
煙突掃除の際によくある道具は「継ぎ足し式のロッド」とブラシの組み合わせだ。これだと足場の悪い屋根の上でロッドを一本づつ繋いだり、外したりする手間が意外と大変なのだ。ネジもしっかり締めないと、作業中に緩んで外れてブラシが回収できなくなったりするリスクもあるし、あまり使い勝手は良くない。
メトスから発売されているチムニーボールM480(税別\17,200-)という商品がある。これは市販のロープ(太さ10ミリ、長さ10メートル程度が使いやすい)をつないで、煙突の中に落としていくだけで作業できる。ロッドを繋いだり外したりする手間がないので、安全かつ確実に行えるので、お勧めだ。ユーザーが自分自身で煙突掃除する際には、ロッド式よりも良いと思う。
まあ、これを使っても、屋根の一番上にある煙突まで上がって煙突上部を外し*、この作業を行うのはなかなか怖い。(我が家は平屋なのだけど、それでも。)
家に薪ストーブの設置を考えている方は、メンテナンスを考え平屋で勾配の緩い屋根を採用することをお勧めします。マジで。あと、曲がり煙突はやめた方がいいよ~
雪国なんて、ここで危険な雪かき作業もしなきゃいけないから、まあ大変ですよね。うちは雪のともらない地域でホントに良かったっす。
*煙突上部もばらして掃除します。ここ直接風が当たらないからか、時々鳥が入って巣をかけてたりするので。 なので、煙突掃除は使用する直前に行うのが吉かと。
ワンシーズンで、煙突の中には灰というか煤がびっちりこびりついています。この作業が終わると落とした煤を回収するのだけれど、その量を見ると面倒でも一年に一回は掃除しなきゃ って思いますね。
こいつが煙突掃除人癌の原因物質です。
煙突掃除人癌(えんとつそうじにんがん、英語:Chimney sweep’s cancer)は、陰嚢の皮膚に出来る扁平上皮癌の一種で、別名:煤イボ(soot wart)とも呼ばれた。これは最初に報告された職業病の癌であった。1775年にパーシヴァル・ポットによって最初に特定された。当初は、煙突掃除人の間で流行していたことから命名された。・・・
この病気は主に英国独自の現象だった。たとえばドイツでは、煙突掃除人はぴったりとフィットする保護服を着用し陰嚢の下面に煤がたまるのを防いだ。一方、英国の煙突掃除人の少年はズボンとシャツだけを着て煙突の中に入る時には裸だった。外から挿入して煙突掃除が出来る掃除ブラシが導入される前のイギリスでは煙突掃除人の親方は救貧院から見習い少年を連れてくるか、両親から人身売買で買って煙突の中に入り込んで掃除をするように訓練していた。
まあ、あんまり吸わないようにするに越したことはありませんな。(僕無防備だけど・・)
んで、炉内を綺麗に掃除し、組み戻せば完了です。
掃除には、エレファンテ1000という、「ペレットストーブ専用灰掃除機」を使っています。これで灰より細かな煤を吸って大丈夫・・・かは分からんけど、とりあえず5年ほど動いているので、まあたぶん・・(自己責任で)
組み戻し。これが実は一番大変な(冷や汗の出る)工程だったりします。特に二つの燃焼室を隔てる部材のセット。重いうえパズルのように組みあがってて(高温になるので、ボルト締めとか溶接ではなく組立式)、もう大変。うちのは経年劣化でやや変形してるのもあって、これで正しいのか、燃焼してみるまでわかんなかったりする。 もう交換しなよ・・・後の工程は力があればなんとかなるんだけど、毎年悩みどころ。
これで、寒い冬を迎える準備ができたぞ! あ、薪を畑から運んでこないと・・・
てなことで、薪ストーブの運用はなかなか骨が折れるのです。外注もできるんだけど、一昔前の価格で3万円だったから、今では・・・恐ろしや・・・
試運転してみました。 きちんと組み戻せたようです。しかしまあ、薪ストーブの再開を一番望んでたのは、この子たちでしょうねえ。