ルワンダ

少し前に、smartnewsで、ルワンダの首都キガリを紹介した記事が出てました。

「アフリカは何もない」「貧しくてかわいそう」といった意見を目にしたことをきっかけに、ルワンダで暮らす小学4年生の日本人の少年が首都キガリの日常をInstagramで紹介したところ、139万回再生されました。大きな家やマンションが並ぶ街並み、ごみの落ちていない道路、プラスチックを使わない暮らしなどを自ら案内する動画に、「素敵な街」「想像と違う!」などの声が寄せられています。

「アフリカは何もない」って思ってない? ルワンダ在住の小4が伝える日常が139万再生 大きな家が並びゴミも落ちてない「素敵な街」

この記事自体も興味深いものですけど、僕が注目したのは、ちょうど「ルワンダ中央銀行総裁日記」を読んでたからです。 タイミングがドンピシャだったもので。

ルワンダ中央銀行総裁日記 [増補版] (中公新書 290) 服部 正也 (著) 

中公新書でも名著と呼ばれる一冊。僕は大学生のころ旧版で読んだはずだけど、何も覚えてなかったっす・・・。 

日銀の職員で、独立してすぐの(アフリカでも最貧国の一つであった)ルワンダで中央銀行の総裁になり、平価切下げや経済再建計画の立案を行い、ルワンダ経済発展の最初の礎を築いた著者。最近は結構叩かれることの多い日銀ですけど、この本読んでて「(少なくとも当時の)日銀マンはすげえな」と感じました。まあ、一人アフリカの内陸国に中央銀行総裁として派遣されるくらいですから、当時の日銀マンとしても出色だとは思いますが。 

服部さんがルワンダの首都キガリに着任したのが1965年(ルワンダの独立が1962年)。本の中で紹介されている、その当時のキガリの様子は以下の通り。

舗装された一キロメートルの中央通りの両側を、平行に走る二本の泥道に挟まれた百戸あまりの住宅街、その南の壊れかかった煉瓦造り四、五十戸と、藁葺き土造りの二百戸からなるアフリカ人集落、住宅街の北西の露天市場のまわりの五十軒ほどの商業地区、建築飯場のような簡易建物十軒からなる官庁街とで全部であった。・・・昼食はハビさんと一軒しかないホテルの食堂でとる。うまくはないが食べられる。しかしこんな食事では、今後の生活のわびしさが思いやられる。

これこそ、「アフリカは何もない」「貧しくてかわいそう」な状況ですね。しかしまあ、昔前は選ばれた者が著書を出すことで広めたレベルの情報を、今は小学4年生が動画で流すことができるってのも、すごい変化ではありますな。

閑話休題。それから60年。ルワンダは激変したってことです。ただしその道は全く平坦なものでありませんでした。ぱっと思いつくところでルワンダ内戦。フツ族とツチ族の間の民族紛争ですね(参照:映画ホテル・ルワンダ)。それ以降は独裁政治体制ではありますが、経済発展はすごいものだそう。

当時の国民の1割以上が犠牲になったルワンダ虐殺(1994年)を経て、ルワンダ虐殺当時の反政府軍であるルワンダ愛国戦線司令官ポール・カガメが大統領を連続当選し続けている。2000年の大統領職への初就任以降に欧米の支援の下でルワンダへ奇跡的な復興と発展させたことが評価される一方で、開発独裁であるものの反体制派への弾圧や任期延長など独裁政治体制が批判されている。2020年代において、アフリカ諸国のなかでも治安は比較的良好な国とされる。2022年の民主主義指数は、126位で独裁政治体制へ区分されている。

・・・21世紀に入り顕著に近代化が進み、「アフリカのシンガポール」「アフリカの奇跡」と呼ばれている。毎年の経済成長率が7%前後と急成長を遂げ、首都のキガリは中国企業などによって、ルワンダで最も高いランドマークのキガリ・シティ・タワーをはじめとする近代的な建物や道路が建設され、市内の街並みは新しくなった。また、2008年からレジ袋の製造・輸入・販売を厳しく取り締まり、違反者には薬物使用と同程度の罰が課せられるようになった。

wiki

ちなみに、服部さんが仕えたカイバンダ大統領が初代で、今のガガメ氏が五代だそうです。ずいぶん長期政権が続いている(安定している)のですね。英国なんてここ10年で7人首相が変わってますから。

バーナム氏が英国の新首相に就任、ここ10年で7人目 「安定を取り戻す」  CNN

あ、ルワンダってここです。アフリカの中でも、東アフリカって言われる地域の内陸国ですね。西にコンゴ、北にウガンダ、東にケニア、南がタンザニア。アフリカで最も人口密度が高い国だそうです。

yahoo地図

僕のアンテナにかかった範囲で、日本でこのあたりに関する最近のニュースだと、「スーパードライ」を製造するアサヒグループホールディングスが東アフリカのビール権益を獲得したというニュースがありましたね。ケニア、ウガンダ、タンザニアが対象か。ルワンダは?

アサヒグループホールディングス(GHD)は17日、英蒸留酒大手のディアジオから東アフリカ事業を買収すると発表した。買収額は30億ドル(約4654億円)。ケニア、ウガンダ、タンザニア3カ国のビールや蒸留酒事業を取得する。日本国内が伸び悩む中、人口増加が著しい市場で新たな需要を獲得する。 ディアジオの傘下でディアジオ・ケニアの100%株式とユナイテッド・ディスティラーズ・ヴィントナーズ・ケニア(UDVK)の53.68%の株式を取得する。一連の買収スキームで、東アフリカ3カ国で酒類事業を展開するイースト・アフリカン・ブリュワリーズ(EABL)の株式を間接的に65%保有する。

アサヒGHD、英ディアジオの東アフリカ事業を買収 4600億円で

ルワンダにEABLの直営拠点はないけど、事業周辺国として同社の製品もルワンダで販売されているようです。ルワンダはベルギーの植民地だったけど、はて、アサヒのビール(スーパードライ)は受け入れられるのかな?ベルギー系とは違いそうだけど。

 gemini様→ スーパードライもすっきりとしたラガー系として若者層に受け入れられる余地があります。主な理由は、現地で人気の定番ビール「タスカー」なども爽快系のラガーだからです。

へえ。アフリカ内陸国のバーで、現地の若者がスパードライ呑んでる未来があるとしたら、面白いですねえ。