安倍政権って、経済対策が売りじゃなかったっけ?

新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急経済対策として、政府・与党で検討されてきた国民に対する一律の現金給付が見送られる方向で最終調整に入ったことが分かりました。

 政府・与党では感染拡大を受けた緊急経済対策として、国民一人一人に10万円の現金給付を行うことなどを検討してきました。しかし、「富裕層にも配るのは国民の理解が得られない」など反発が根強く・・・

現金一律給付 見送りで調整  TBSニュース

なんだろーね。日米のこの落差は。

ちなみに日本より貧富の格差が激しいアメリカの場合・・・

トランプ政権と与野党の議会指導部は2兆ドル、日本円でおよそ220兆円規模の経済対策案で合意した。

市民へ最大1,200ドルの現金給付のほか、企業支援策に5,000億ドルなどが計上されるとみられている。

そして、26年ぶりの上げ幅となった。

アメリカ 経済対策2兆ドル 日経平均1400円超値上がり 26年ぶり上げ幅

直ぐに配るのが大事だから、富裕層も含めて対応しました!ってとこだね。

アメリカがそんな経済対策を成立させる間の日本は・・・

東京五輪・パラリンピックの開催をめぐり、安倍晋三首相と国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が24日夜に電話で協議し、1年程度の延期を検討することで合意。

東京五輪、1年程度延期 首相とIOC合意、理事会承認

新型コロナウイルスの感染者増加を受け、政府は26日、対策を強化するため、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく対策本部を設置する。同日中に設置を閣議決定し、初会合を開く予定だ。
政府は当初、27日に対策本部を設置する予定だったが、25日に東京都が感染者の急増を受けて週末の不要不急の外出自粛などを要請したことを踏まえて前倒しした。

政府、特措法に基づき「対策本部」設置へ…緊急事態宣言に備え

経済対策の前にオリンピックの延期期間を決め、決まったらすぐ「首都閉鎖の恐れがある」から対策本部を設置する。まあタイミングは偶然と言うことにしよう(大阪で、厚生労働省のマル秘事前予測が出回ってたようだけど)。

でも、その瞬間に「国民一人一人に10万円の現金給付 」って煽っておいた旗をおろすとは。

安倍政権は、昔「インフレターゲット」という政策をやっていました。 これは日銀がインフレ目標を掲げることで、「人々のインフレ期待」にうまく働きかけ、経済状態をよくしよう という心理戦も用いた考え方だったと思います。

「中央銀行が期待インフレ率に対して一定の目処をもって金融政策を運営することにより、市場の過剰なインフレ期待をかえって抑制し、緩やかなインフレ期待によりデフレ経済を克服できるのではないか」という政策(野村証券)。

それを使っていながら、人々の大規模給付の期待を、ものの見事に裏切っちゃってますから、他に何を対策としてやるにしても「しょぼい」と思われマイナスからのスタート。人の心理ってものが全然わかってないですねえ。

それでこんなアホなことを考えてるそうな。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府が4月にまとめる緊急経済対策をめぐり、国産牛肉を購入できる「お肉券」や、魚介類を対象とした商品券を配る案が自民党内で相次いで浮上している。高級食材を中心に減った需要を下支えする狙いだが・・・

そもそも需要が減って価格が下落しているのは高級和牛で、乳用牛の価格は堅調だ。にもかかわらず、ギフト券の対象は国産牛全体とする考え。ある自民党議員は「ポピュリズムの極地だ」と批判する。

経済対策に「お肉券」浮上 対象は国産牛…絞りすぎ?

そりゃ生産者は困ってますよ。でもそれを消費者が本当に欲しているのか。木を見て森を見ずっていうか・・・、

あのねえ、その日の生活に困ってる人が、高級牛肉の引き換え券貰ってうれしいと思う?現金貰って、肉なり米なり野菜なり、あるいは闇市でマスクとか、好きな物買えたほうが嬉しいに決まってんじゃん。 

4月から学校始まったら、マスクが必須になるみたいだし。で、文科省殿は、マスク足りないから手造りしろっておっしゃってます。

 新型コロナウイルス感染症対策の一斉休業を終えて学校再開するに当たって文科省は「各家庭が市販のマスクを入手することが困難な状況が続いている」として、各学校に対し、マスクを自作し、使用するよう呼びかけている。マスクの作り方は、同省の一斉休業期間中の学びを支援するウェブサイトで複数のリンク先を紹介している。

コロナ対策、学校再開前にマスク手作りを

そんな暇、誰が持ってんだよ〜。そもそも、マスクって何に有効なん? 手作りマスク。美談かもしれないけど、作る人が隠れ陽性だったらめっちゃヤバくね?

風邪やインフルエンザに罹らないためにマスクをつけてもその効果は限定的とされています。なぜなら、顔とマスクとの間に隙間がありウイルスを含んだ飛沫の吸入を100%防ぐことはできません。また、ウイルス自体短い距離に落下し、空間をただようことはないからです。更に、環境や衣類に付着したウイルスが手によって呼吸器に運ばれ感染する場合もありマスクだけで風邪やインフルエンザのウイルスを確実に遮断することはできません。ただし、風邪やインフルエンザ患者の近くで看病するなど咳やくしゃみのしぶきを直接あびる可能性がある場合には予防効果があると考えられます。

マスクの効果と正しい使用方法 自治医科大学付属さいたま医療センター

兵力の逐次投入。間違った情報収集と不適切な指示、大本営発表(嘘を発表、こそしていないと思うが、正確な情報を、きちんと説明する気がない)。精神的鼓舞と自粛要請。 先の大戦で日本が負けた要因。またこの国は繰り返してる。

こりゃ、日本株はさっさと売って、アメリカ株に乗り換えなければ・・・

いつまで「要請」で自粛や待機を続けるのだろう?

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、埼玉県と国が開催自粛を求めていた大規模格闘技イベント「K―1 WORLD GP」が22日、さいたま市で予定通り行われた。大野元裕知事は同日、会場前で報道陣の取材に応じ「要請に強制力はなく、あくまでお願いだったが、聞き入れていただけなかったのは残念」と話した。

県によると、午後6時時点の来場者は約6500人。

K―1、自粛要請に応じず開催 埼玉県知事「残念」

このご時世に体育館(アリーナ)に6500人の人を集めて開催する大規模イベント開催って疫学的にヤバくね?と思います。けど、

「要請に強制力はなく、あくまでお願いだったが、聞き入れていただけなかったのは残念」 とする行政側の姿勢こそ、残念 と思いました。

 経緯としては、国が県に開催自粛を促すよう要請し、県は複数回にわたって主催者側に自粛を求めたけれど、主催者は万全の対策を取るとして応じなかったとのこと。

さて問題。国、県、主催者のうち、開催したことで責任を負ったのは誰でしょう? 

国は県に要請を行い、県は主催者に要請を行っただけで、何ら責任を負ってません。国は「やめてほしいって主催者に言え」県は「空気を読んで開催をやめてほしいんです」と言っただけ。結局主催者は、もし感染があれば (その確率は高いと思うが) 非難を受けるリスクを負って開催しました。

でも、感染拡大を防止するという行政の使命に立ったうえでこのイベントをやめるべきなら、国は新型コロナウイルス対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を宣言し、それに基づき埼玉県知事が開催の禁止を要請すべきだったと思います。

 法律に基づかない自粛要請と、法律に基づく自粛要請では何が違うのでしょう?

前者の場合は、あくまで主催者の意向で開催を中止したので、要請した側に責任は生じません。けど、後者の場合は要請した側にも責任が生じるんです。

後者なら、結果はどうであれ主催者は「行政機関からの要請により開催を不本意ながら中止したので、中止に掛かった費用を弁済してください」と要請者を訴えることができます。でもだれもその責任を負いたくない。

 ぶっちゃけ、法律に基づかない「自粛要請」ってのは、悪名高き日本の行政手法「ギョーセーシドー」そのものです。

行政指導「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないもの(行政手続法2条6号)」

行政指導って悪い面だけじゃないんでしょうけど、この場合は圧倒的な権力を持つ行政が決めた「望ましい方向」を相手に押し付ける行為です。(方向性は間違ってないとは思いますけど)当然言われる側には不利益が生じます。それでも「泣く子と地頭には勝てん。ここで行政に逆らって後で陰険な仕返しされたらかなわんから、泣く泣く指導に従います」というのが普通の構図。 大人の世界です(笑)。 

しかし、それに逆らったのだから、ある意味アッパレ(笑)。

 まあ人気のあるK-1の主催者なら、反骨心も中止したとしても持ちこたえる経済力もあるでしょう。けど、小規模の主催者だったら 6500人規模のイベントを中止したら倒産しかねないですよ。それを無責任な「空気読め自粛」要請で片付けられたら、たまらんですわ。「同情(要請)するなら金をくれ」です。

同様の事態は、団体だけでなく個人でもあり得ます。

新型コロナウイルスの感染が1カ月間確認されていなかった沖縄県内で、新たな感染が確認された。10代女性ら一行が成田空港に到着したのは20日午前9時半だった。

 一行が訪れていたのは政府が入国制限対象地域に指定し、訪問者全員に新型コロナ感染検査を実施していたスペインのマドリード。成田空港検疫所は検査結果が出るまで一行に空港内待機を要請した。

 しかし要請はあくまで「お願いベース」と県。強制力はなく一行はそのまま沖縄に移動した。 航空便変更や宿泊費用は自腹で、さらに検査で陰性でも、2週間、自宅などでの待機が必要となる。公共交通機関を使わなければ帰宅できない今回のような事例は、2週間分の宿泊費用も自腹で負担しなければならない可能性もあった。

 「要請に応じなかったことへの見解は難しい」と言葉を選びつつ「他人に感染させない観点から協力はしてほしかった」と述べた。

飛行機代、宿泊費の「自腹」が負担に? 新型コロナ、強制力ない空港待機 沖縄に再び緊張感

こんな時期に家族でスペイン旅行に行くんじゃねーよ。ヨーロッパまで長時間飛ぶ飛行機内なんてヤバ過ぎだし(湿度20%以下の密室空間)、だいたいなんで春休み前に学校が休校になったか分かってんの? とまず非難するけど、

航空便変更や2週間分の宿泊費用も自腹で負担しなければならない状況で、「検査結果が出るまで待機を要請」されても、強制力なければそりゃ帰るわな。常識のないご一行の場合は特に。

自粛要請も、例えば2週間とか明確に期間を絞ってなら協力できるかもしれない。けど、期間未定で要請されても、経済的に無理が生じるんじゃないだろうか?

そろそろ法律に基づく要請もしくは指示に切り替えるべきじゃないかと思います。巨額の補正予算組むなら、ポイント還元とか意味わからん対策より、きちんと指示を出して、その代償を支払うべきではないでしょうか。

※豪雨や水害の場合は、いとも簡単に避難指示が出るのに(すこし乱発しすぎだと思う)、なんで伝染病の場合はできないのかな〜。死者数と広域性を考えても、こっちの方が危険だと思うんだけど。

※3月27日追記。 改正された新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき緊急事態宣言を出し、法的根拠のある対応を取っていたとしても、この場合損害賠償は無理じゃね とい記事もあったので追記します。

ちなみに法律上は、都道府県知事の要請または指示によって興行を中止した場合でも、主催者が被る経済的損失が政府または都道府県によって補填されないと考えるべきでしょう。第62条が定める損失補償などの対象に興行の中止は入っていないからです。

 したがって、興行を中止させられて主催者が損失を被った場合、主催者ができる対応は、憲法第29条(財産権)を根拠に国を訴えて損失補填を請求する程度になるかと思います。当然ながら、訴訟にはすごく長い時間と多大なコストがかかるので、自転車操業の格闘技団体の主催者がそれをやることは、特に倒産してしまったら事実上ほぼ不可能です。

コロナ「緊急事態宣言」は使い物にならない、K-1強行開催で見えた現実

このあと記事は、「緊急事態宣言を出すような非常事態に向けては、法的拘束力が強い罰則や補償付きの“命令”の規定がまったくないのは、緊急事態対応を意図する法律としてはダメと言わざるを得ないのでは」とつづくんだけど、全く同感。何のための法律なんだか・・・