新NISAの口座開設、どこのネット証券にしょう?

来年から始まる新NISAの口座を、どこのネット証券に開設しようか迷っています。僕は現在積立NISAの口座を楽天証券に持っており、そのうえで楽天銀行がメインバンクなので、利便性から考えれば、今のまま楽天証券に口座開設する(というか、変更しなきゃ楽天証券に口座が自動開設される)のが妥当なのですが・・・

数日前のホリエモンの投稿記事で迷いが深まっているところです。

ネット証券最大手のSBI証券が9月30日から国内株式取引の手数料を完全無料化すると発表。これを受けて、楽天証券も10月1日から手数料無料化を追随することになりました。SBI証券が証券取引の手数料を0円にし、楽天証券も0円手数料に追随することにより100億円以上の利益が失われる可能性があるという堀江さん。
・・・いわばチキンレースだと言う堀江さん。現物株式の現物取引の手数料0円して、どこで稼ぐんという話になると続けますよ。
・・・楽天グループ全体で見ると、楽天モバイルが携帯電話業界のシェア約20パーセントを獲得するためには、あと約10年間持たせることが一つポイントだと語る堀江さん。そのためには、楽天カードの売却あるいは上場する可能性もあると言いつつも、ポイントビジネスの根幹はカードなので、楽天カードまで切り売りが始まるとグループ間でいろいろ齟齬が生まれると語ります。
楽天本体にとって有利なポイントの出し方をするのやめてほしいなと言う話になるんだとか。楽天カードの切り売りという最後の禁断の手に出ると楽天グループの経済圏が狂ってしまう大きな原因になると続けました。

とんでもないことが起きる⁉︎ ホリエモン、楽天証券の動きを解説! 大激震な内容とは?

この話をうのみにしているわけではないのですが、 僕自身も「証券会社が現物取引の手数料を無料にしてどこで稼ぐんだ?」と疑問に思っています(業界三番手であるマネックス証券は無料化は無理と早々に表明。ある意味「健全」な気がする)。

楽天経済圏を利用することでそれなりにポイントがたまりますけど、他社と比較すると大盤振る舞いすぎじゃね?持続可能なのか?とも思っています。それゆえ、便利だからと言って楽天証券と楽天銀行に資産を集中させておいていいのか?とも思っているのです。

楽天グループを巡っては、「楽天モバイル」の不調を伝えるニュースが後を絶ちません。楽天モバイルは2019年10月に自社の回線網を利用する「MNO(Mobile Network Operator)」サービスを開始しますが、その年から楽天グループ全体で赤字を計上するようになりました。
赤字の主因とみられているのが、通信基地局の整備負担です。他社の回線を利用する「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」と異なり、MNOでは自社で通信環境を用意しなければいけません。その先行投資が重く、直近の2022年12月期では過去最大となる3700億円以上の純損失を計上しました。「モバイル」セグメント単体で4900億円以上の赤字となっており、楽天市場などの「インターネットサービス」や楽天カードなどの「フィンテック」の黒字を打ち消しています。
楽天モバイルは、今後もしばらくは投資が先行する展開が続きますが、2023年中に予定している通信エリアの人口カバー率99%達成後は、月に約150億円のコスト削減が期待できるとしています。もくろみ通りネットワーク費用が減少すれば、楽天モバイル事業は意外に早く黒字化するかもしれません。

楽天ポイント「改悪」に“過去最大”赤字…それでも会員数爆増の理由

楽天モバイルの赤字は意外と早く黒字化するもの・・・なのかもしれないのですが、そのあたりの見通しが実際どうなのかは素人の僕ではさっぱりわかりません。だから僕の危惧は杞憂かもしれないのだけれど、そのあたりの技術や新興ネット関連企業の錬金術的会計処理に明るいであろうホリエモンの意見はかなり深刻に受け止めるべきかもなあ とも。

楽天Gの信用リスク、日本最大-同格付けソフトバンクGと明暗

会社の信頼度が問題で・・・というわけではないでしょうけど、このあたりの対応がいまだ未定というのも、楽天グループを不安視する材料の一つだったりします。

NTTドコモが、オンラインの携帯電話契約の支払い手段として、楽天グループ傘下の楽天カードが発行するクレジットカード「楽天カード」の登録を、今年3月から停止していることがわかった。両社は産経新聞の取材に「協議の上で停止している」と回答し、再開時期は未定としている

ドコモが楽天カードの登録停止 オンライン契約、半年以上

もちろんご承知かと思いますが、楽天証券にせよ、どこの証券会社にせよ、日本の証券会社なら倒産しても預けておいた証券、投資信託、預り金は全額保護されるので、そこまでの心配はたぶん必要ないでしょう。

証券会社が投資家から預かっている有価証券や金銭は、仮に証券会社の経営が破たんしたとしても、確実に投資家に戻るように、自社の資産とは区分して管理することが法律で義務付けられています。これを「顧客資産の分別管理」といいます。
また、万が一、何らかの事情で証券会社で分別管理がされていなかった場合でも、日本投資者保護基金から1顧客当たり1,000万円を限度として補償されます。
つまり、投資家の資産は、分別管理と日本投資者保護基金による補償の、二重の制度によって保護されているということを覚えておきましょう。

日本証券業協会

でもまあ、心配があろうがなかろうが、資産の分散配置はすべき なのは間違いないでしょうし、現実的に考えて、楽天証券が実施しているポイント制度の将来的な改悪可能性は、かなり高そうな気はします。

それともう一つ考えている視点。

新NISAでは、「つみたて投資枠」120万円と「成長投資枠」240万円の、合計360万円の年間最大投資枠が設けられます。

僕自身は、あちこちからお金を集めて年間360万円の投資を5年続け、最短で1800万円の生涯限度額を埋めるつもりなのですが、その場合、「つみたて投資枠」だけで毎月10万円の積み立てが必要になります。

クレジットカード等で積み立てるとするとポイントがもらえるし便利だから、その方法を取るつもりなのですが、いまはクレジットカード積立は基本、月5万円が上限なのれす。

これってちょい面倒だよねえ。おい大手ネット証券3社、新NISAに向けて10万円クレカ積立可能にしろよ! 

と言っても、楽天証券は間接的に10万円クレジットカード積立することが可能。

楽天カードによる5万円積立と、楽天カードから楽天キャッシュにチャージして、楽天キャッシュで5万円積立できるので、合計すると実質クレジットカードの10万円積立が可能というわけ。 

他の大手2社であるマネックス証券とSBI証券では、クレジットカード積立の上限は月5万円。 

各社クレジットカード単体の上限が5万円で横並びなのは、たぶんこれが実情

丸井グループのtsumiki証券が、エポスカードによる投信積立の上限を2024年から「月10万円」に引き上げることを発表しました。
業界各社が「月5万円」で横並びとなっている中、tsumiki証券によれば業界初の取り組みといいます。どうやって実現したのか、また他社の追従はあり得るのか、考えてみます。

投信積立は口座引き落としでも可能ですが、特に人気が高まっているのがポイント還元のあるクレジットカード決済です。
カード投信積立の上限額は、内閣府令では「月10万円」になっているものの、各社の上限はその半分の「月5万円」で横並びとなっていました。
その理由としては、投信積立をカード決済してから、その利用代金が実際に引き落とされるまでのサイクルが関係しているようです。
このサイクルによっては、引き落とし日の前に翌月の積み立てが発生する場合があることから、どのような場合でも「月10万円」を超えないよう、その半分を上限にしているわけです。

tsumiki証券は与信枠の確保から引き落としまでを1か月以内に収めることで、月10万円を超えない仕組みを確立できたのではないかと筆者は考えています。
ちなみに他社の場合、あるカードでは積み立てが「8月16日」、引き落とし日が「9月27日」となっていました。この仕組みでは、おそらく9月16日に翌月分の積み立てが発生するため、月5万円を上限にせざるを得ないでしょう。
もしtsumiki証券に対抗するのであれば、積み立てから引き落としまでがどのような場合でも1か月以内に収まるよう、システムを改修する必要があると考えられます。

・・・

カード投信積立にも適用される内閣府令の「月10万円」という制限は、投資家保護のためと考えられるものの、本当に意味があるのか筆者は疑問に感じています。
楽天証券は電子マネーを介することで、実質的に楽天カードで月10万円の投信積立を可能にしています。

新NISAにあわせて、どの証券会社を使っている人でも月10万円のカード投信積立が可能になるよう、上限を緩和してほしいところです。

業界初のカード投信積立「月10万円」 どう実現したのか

”新NISAにあわせて、どの証券会社を使っている人でも月10万円のカード投信積立が可能になるよう、上限を緩和してほしいところです。”まったくやね。

かといって、月10万円のカード積立のためだけにtsunami証券に口座開設するのもなあ。そういう意味では、楽天証券はSBI証券やマネックス証券に比べてアドバンテージを持っている・・・のだけれど・・・

この「楽天キャッシュ」方式も安全性から考えると少々微妙な部分が。クレジットカード払いは後払いなのに対し、キャッシュ払いは前払いですから、会社の信用度問題が浮上するのです。

ほぼ一か月楽天キャッシュに5万円がチャージされた状態が保持されるのですが、さて、このチャージ金は「顧客資産の分別管理の対象」(仮に証券会社の経営が破たんしたとしても、確実に投資家に戻る)なのでしょうか?

楽天キャッシュ(電子マネー)で投信積立

証券会社や証券協会のHPからはこの答えを見つけられなかったので、僕が見ている老舗の投資ブロガーの答えを引用させてもらいます。

たぶん、答えは「No」。

楽天キャッシュは前払式支払手段となるポイントサービスであるため、資金決済法上、事業運営で1000万円以上の合計残高がある場合は2分の1以上の供託を行うことが義務付けられている。楽天証券の預かり金や投信残高が完全な分別管理となっているのに対して、楽天キャッシュの資金の預託比率は明らかにされておらず、楽天の信用リスクを背負っている可能性が高い。
現在、楽天はモバイル事業の先行きが不安視されており、信用リスクが高まっている。そのような中で、楽天キャッシュで積み立てを行うことは月0.5%利回りの5万円社債を買うようなものであり、長期インデックス投資を行う上で追うべきリスクではない

ホンネの資産運用セミナー<インデックス投資ブログ>

うーん。厳しい見方をすれば、こういうことなんでしょう。

不安ならメンドウだけど、預り金として入金しておけば「顧客資産の分別管理」の対象になるから安心。

となると、5万円クレカ積立なら、別に楽天証券を選択する必要もないわけです。むしろマネックス証券の方が貰えるポイントも高いし、手数料無料化に踏み切らないだけ、健全かもしれないですよねえ。(それを嫌う顧客もある程度離れるだろうから、なんとも言えないけれど)

この3社のうちどこかが、「クレジットカードの積み立て、月10万円までできます!」と言ってくれたら、その証券会社に新NISA口座を作るんだけど。これまでのところありません。内閣府が10万円の上限を上げるという話も聞かないですし、システム改修となるとトラブルばかりのデジタル後進国でそれを期待する方が無理というもの。

*10月14日追記。内閣府(金融庁)は、クレジットカード積立の上限額を引き上げる検討をしているそうです。 情報元は、「氷河期ブログ」さん。 30万円も期待してますんで(10万でもいい)、よろしくお願いしまーす。

金融庁は、クレジットカードを使った積み立て投資の上限額引き上げを検討する。現在は実質毎月5万円に制限されているが、新しい少額投資非課税制度(NISA)で1人当たりの非課税投資枠が大幅に広がるため、規制緩和を目指す。最大月30万円までの引き上げも念頭に、投資家保護に配慮し議論を進める。実現すれば、ポイント付与などでサービスを競う各陣営の追い…

金融庁、クレカ積立額引き上げ 新NISAへ月30万円案も

あ、いまさら前提条件なんですが、僕は楽天証券・マネックス証券・SBI証券に口座を持っているので、この3社内でNISA口座を変更するのは、たぶんそんなに手間じゃないというのがあります。新たに口座開設だとちょっと面倒ですけど。 

ん・・・結論はまだ出てないです。 楽天経済圏の便利さは魅力的です。一方で不安を持ちながらの資産集中も、解消すべきだとも思うし。それでも、マネックス証券を検討してみますかね。

大事な追加視点

ただ、長期的な(具体的には老後資金としての)NISA出口戦略まで考えると、SBI証券や楽天証券が実施している「投資信託・定期売却サービス」のアドバンテージもを考慮に入れるべきだと思います。 

はっきり言いまして、ほとんどの金融機関はいまだ投資信託・定期売却サービスは実施していないわけで、SBI、楽天両証券は率先して同サービスを実施しており(それ自体)、素晴らしいことだと思います。
・・・SBI証券では「金額ベース」のみのサービス提供です。ただし、これからの社会は「長生きするリスク」がますます鮮明になるわけです。
すると長期の時間スパンで資産規模の毀損を極力避けながら、計画的にファンド売却を続けられるか否かという点がいっそう重要になるわけで。そういう意味では楽天証券のように、
(定期売却サービスそのものに)複数の『選択肢』があるほうが望ましいと考えます。
・・・私見ですが、リタイアメントを間近に控えている人は、(かつ長く生きるリスクを真摯に感じている人は)
「定率指定コース」、または「期間指定コース」を利用すべく、思い切って投資信託の口座移管(振替)を活用し、他のネット証券から楽天証券へ、運用する投資信託を丸ごとお引っ越しするのもアリだとわたしは思います。


続いて、もうひとつ大切な視点です。今のところ、SBI証券の『投資信託・定期売却サービス』はNISA口座には対応していません。
いっぽう、楽天証券の『投資信託・定期売却サービス』はNISA口座に対応しています。

SBI VS.楽天『投資信託・定期売却サービス対決』は、今のところ楽天証券がリード!

これは2021年の古い記事なので、今は状況が変わっているのかもしれないし、これからも状況は変わってくると思うけれど、 本来NISAは老後資金なのだから、その出口戦略をどうしていくのかは考えておくべき視点だと思うし、 その制度を他社に先んじて実現させていた2社の先進性は高く評価すべきだと思います。特に楽天証券。

リスク資産を確実にゼロにする、楽天証券の投資信託・定期売却サービス『期間指定コース』とは?

本来、高度な手続きであるこのような手法が、無料で使えるのは、利用するかどうかは別として、とてもいいと思いますね。

んで、「マネックス証券の投資信託・定期売却サービス」を検索してみると・・・今のところ、無いなあ・・・。

追加情報 このタイミングで、マネックス証券がNTTドコモの子会社になるそうです。

株式会社NTTドコモは10月4日、マネックス証券株式会社と親会社のマネックスグループ株式会社との間で資本業務提携契約を締結した。・・・マネックス証券は、実質支配力基準に基づきドコモの連結子会社となる。
資本業務提携契約の目的について、ドコモは「投資分野に本格参入し、お客さまに最も選ばれる次世代の画期的な資産形成サービスの提供、投資による個人の資産形成が大きく前進するような社会的インパクトの創出、お客さまの更なる“ウェルビーイング”の向上を目指す」、マネックス側は「証券会社の既存のビジネスモデルを進化させ、お客様に最も選ばれる新たな資産形成サービスを共同で創出し提供する」としている。

NTTドコモ、マネックス証券を子会社化。証券業に本格参入へ

お客様に選ばれる有益な資産形成サービスの提供をおねがいします。

日本の水産業、ビジネスとしては甘いんじゃ?

中国による水産物輸入禁止措置もあり、日本の水産物需要を支えてきた北海道の漁業・水産業が大きな転換期を迎えようとしている。中国問題では危機を乗り越えるべく応援キャンペーンが繰り広げられているが、抜本的な解決にはつながっていない。
・・・道内の漁業、水産業者の表情は冴えない。40代の漁業関係者がこうこぼした。
「中国に輸出できないから、ホタテなんかそれこそ在庫がどんどん積み上がっているわけ。国内向けに販売すればいいというけど、値崩れが怖いからみんな様子見。我慢比べをしている。どこまで我慢しきれるかなぁ」
輸出できないホタテは大型冷凍庫に保管されているが、その保管料がかさむばかりだ。
・・・ネット上には「これまで中国にばかり輸出して、国内の仕入れ業者を相手にしてこなかったのに、今度は助けを求めるなんて虫が良すぎる」「庶民からすればまだ高値」といった声が上がっている。しかも、輸出を促進してきたのは国や道である。問題の根は深い。

水産業者、値崩れ恐れ在庫積み上がる苦しい実態中国が水産物禁輸でも、国内向け販売は様子見

ネット上に上がる批判の声の上書きで恐縮ですが・・・

今まで、大口かつ高値で買ってくれた中国が、急に買ってくれなくなった。他国への振り替え輸出は困難。かといって安く買われてしまう国内へ卸すのは嫌。

うん、だけど冷凍保存して在庫が積みあがったところで、理想解(問題解決)はしないよね。時間とともに商品が古くなり、保管料が余計にかかるだけです。ここは値崩れしてでも国内で早く処理するのがビジネスというものではないかと。 在庫山済みで困っているのはあなたがただけじゃありません。甘えるなよ って思うんだ。

実はちょうど今、「値崩れが怖いから様子見していたけど、ついにチキンレースが始まってやばい状態」になっている業界があります。ネット証券業界です。来年度から始まる新NISAの顧客(口座)争奪をめぐり、手数料無料化抗争が勃発。将来的に何社か消えるかもしれない、深刻な戦いが起きつつあります。  

ネット証券最大手のSBI証券が9月30日から国内株式取引の手数料を完全無料化すると発表した。すると、これを受けて、楽天証券も10月1日から手数料無料化を追随することになった。
「楽天のなかで重要な稼ぎ頭である金融事業、楽天証券に大激震が走りました。何が起きたかというと、業界最大手のSBI証券が証券取引の手数料をゼロ円にすると発表しました。これだけで100億円以上の利益が吹っ飛んでしまう決断です」
そう切り出した堀江氏は「これはいわばチキンレース」だと説明する。
SBI証券としては、他の投機性の強い取引で稼ぎ、現物取引の手数料は「ゼロ円」にして顧客を一気に引き寄せるという戦略だ。そして多くのライバル会社が「お手上げ」というなか、業界2位の楽天証券も「手数料ゼロ」化を発表。それは「着いてこざるを得なかった」と言える状況だと解説し、両者が火花を散らしてやり合う構図となった。
ただし、楽天証券は上場準備の真っただ中である。そのため多額の利益が「吹っ飛ぶ」ため、堀江氏は「上場承認の取り消しだってあり得ます」とも懸念していた。

楽天・三木谷会長に激震!?ホリエモン「これだけで100億円以上の利益が吹っ飛んでしまう」

SBI証券と楽天証券が無料化を発表した8月31日、マネックスグループは追随しないと表明した。「米国の証券会社は手数料をゼロにしても別に収入源があるが、日本はそれがない。どう考えても赤字になる」。マネックスグループの松本大会長はこう指摘する。


北尾SBIHD会長兼社長に手数料無料化の狙いや展望を聞いた。Q.証券業界に与える影響をどうみますか。
A.「(手数料無料で先行した)米国の状況をみるとロビンフッドが無料化した後に各社が追随し、ついていけない会社は廃業した。結果、会社数が40%弱減った。当然ながら日本もかなり数が減るだろう。つぶれる会社には気の毒だが、我々はこのアクションが投資家のためになるという1点だけを見ている」

SBI、楽天…ネット証券2社は手数料無料化で「先駆者の利益」享受なるか

不毛・・・かもしれませんが、これがビジネスです。この業界ではもう愚痴を言って思考停止している暇はありません。水産業界は「様子見」とか、まだまだ余裕も暇もあるようで。国の保護が手厚い業界だからかもしれません。

そもそも、水産会社だって、中国が「そういう危険性のある相手」だってことは、わかった上で売ってたわけですよね。 

対する日本だって中国相手に半導体製造装置の輸出規制をおこなっており、例えば東京エレクトロンとかは商売に大きな影響を受けたわけですが、「禁輸で苦しむ水産業界」のような同情的な記事は出ないし、会社も弱音などはかず、大人のコメントを出すだけ。

経済産業省が先端半導体の製造装置など23品目を輸出管理の対象に追加すると発表した。日本の半導体製造装置業界では世界シェアの高いメーカーも多く、今回の措置で中国戦略の大幅な練り直しを迫られそうだ。
 東京エレクトロンは洗浄や成膜、エッチング工程に使われる装置での世界シェアがいずれも高く、中国売上比率は20-25%程度を占める。ブルームバーグインテリジェンスの若杉政寛アナリストはこれが5-10%低下する可能性があるが、「その分、他の市場への販売で数年後には回復する可能性がある」と指摘する。

・・・東エレクの広報担当は、地政学的な事案や規制に関してのコメントは控えるとした上で、正式に発表された規制内容を確認し、適切に対応していくと回答した。ニコンの広報担当は、業績に与える影響は精査中だが、決められたルールを遵守し、その中で最大限の成果が上げられるよう努力するとした。

半導体装置で高シェアの日本企業、中国戦略練り直しも-輸出規制

水産業界も、中国輸出一本足打法ではなく輸出先を分散させておくのが望ましかったでしょう。安易に「政治的理由による輸入禁止」をしないような欧米とか。

が、日本からは簡単に欧米に加工食品を輸出できないのです。 欧米の先進国は国際的な食品衛生管理基準「HACCP」の認証がないと輸入を認めないのですが、日本では2021年に「HACCP」の考え方を食品衛生法に取り入れたばかり。したがって国内流通の加工食品は、大半が「なんちゃってHACCP」レベルなのです。

秋田県名物の「いぶりがっこ」に廃業ショックが走った。2021年夏に同県が行った調査で生産農家の35%が事業継続の意思がないと答えたのだ。これは同年6月に施行された改正食品衛生法で漬物などに食品衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」に適合した衛生管理が義務づけられたため。

漬物クライシスに自治体動く 改正食品衛生法の猶予期限

 食品加工には国内でもローカルな消費財であるいぶりがっこ製造から、海外へ輸出が考えられるホタテ加工まで、いろんなレベルがあります。日本で食品加工の衛生を守るのは食品衛生法ですが、改正時に包括的かつ段階的にHACCP制度の考え方を盛り込んだため、日本の大半の加工業者は「なんちゃってHACCPレベル」で運用しています。

国内では適法なのですが・・・欧米輸出には不適(違法)となり、適法とするには高レベルの「HACCP」認証が必須となります。そしてそのレベルの水産加工場は、国内には多くはありません。 中国は、「なんちゃってレベル」でもOKな上客だったので、一本足打法は設備投資の必要もない、儲かる良い商売ではあったのです。政治的リスクを抜きにすれば。

食品の輸出に求められる HACCPの概要 – 農林水産省 より抜粋

儲かっていたんだから、経営者のリスク管理としては、こうなる前に欧米への輸出が可能なHACCP認証すべきだったんじゃないかと思うんですが。

そこにはいろいろ課題もあるようだし、実は水産業の中で、ホタテ加工は例外的にEU対応(HACCP認証)が進んでいるんだそうです。ニュースでホタテ大量在庫が象徴として取り上げられていたけれど、実は意外な結論のようでした。

日本では、EUへ輸出できる「施設認可」(EU HACCP)を取得している水産加工場は、まだあまり多くありません。一方で、日本に水産物を輸出している中国、タイなどの水産加工場は、EU向けの施設認可を持っているか取得できる工場ばかりです。・・・
なぜ中国や東南アジアの水産加工場にはできて、日本の多くの工場はできないのでしょうか? それには大きく分けて2つの理由があります。
1つ目は、日本の場合は、設備が非常に古いことにあります。EU向けの認可を取るためには、建物ごと造りかえるような改築が要求されることがあります。一方で、中国や東南アジアの加工場は日本より新しく、初めからEU向けに輸出もできる前提で建設されているという違いがあるのです。それでも国としても水産物の輸出を強く促進している環境で、かつ中国や香港への輸出が暗礁に乗り上げても、市場が大きいEU向けを進めるのは容易ではありません。


 その大きな理由は将来性にあると考えられます。国内の水産加工業者のもともとの強みは豊富な国内水産物の水揚げでした。しかしながら、その肝心の水揚げが減り続けています。このような環境下で、大きな設備投資を伴うEU向けの輸出は容易には進みません。例外的にEU向けの輸出が進んでいる代表格は北海道のホタテ加工です。ホタテは資源管理がうまくいっていることにより、水産業では例外的に収益力があるので、早くからEU向けに舵が切れているのです。
2つ目の理由、それは水産物に対するサステナビリティについてです・・・。

「中国がダメなら他国に売る」が難しい納得理由EU向けの基準に合わせた工場の設備投資が困難

この記事、とても読ませます。結論は以下の通り。

輸出が止まってしまうリスク回避のためには、欧米をはじめ販売先が偏らないように分散することが重要です。ただし、欧米市場では水産資源の持続性が問われる市場なので、科学的根拠に基づく資源管理がされていることが条件となります。
資源管理ができて初めて、同じ土俵で自国水産物が安定して輸出できるようになります。また資源の持続性が確保できれば、必要な設備投資を進められるバックグラウンドができることになります。そして好循環が生まれ、かつてのように水産業が成長産業化していくことになるのです。

日本の水産業、マグロにしてもサンマにしても、まともな資源管理なんて全然できてないから、将来性は暗いと言わざるを得ません。消費者としても残念至極。まあ、このあたりを詳しく知りたい方は、 この記事の著者 片野さんとか勝川さんの記事や本を読んでみてください。お勧めです。