「楽天銀行サービス改悪のお知らせ」対策を考えてみた・・・

僕がメイン口座にしている、楽天銀行から、「春からサービス改悪します」というお知らせが参りました。それも2通も。  大変ショックではありますが、利用者の側にこれを止めるすべはございません。せめて、対策を考えてみました・・・

改悪①3月末で、本人のゆうちょ銀行からの入金(振込)無料サービスを終了するぜ。これからは手数料払って振込しなよ!

この度、ゆうちょ銀行さまのサービス終了に伴い、「ゆうちょ銀行本人名義口座からの入金」「ゆうちょ銀行本人名義口座への振込(出金)」のサービスの提供を終了させていただきます。
ご利用中のお客さまにおかれましては、ご不便をおかけいたしますが何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
サービス終了後は通常の振込をご利用ください。

ゆうちょ銀行本人名義口座からの入金・ゆうちょ銀行本人名義口座への振込(出金) サービスの終了について

僕のメイン口座である楽天銀行ですが、給与の振込口座ではありません。 なぜなら、僕の勤め先が「オンライン銀行は給与振り込みの対象外」と言い張るから。これは昔勤めていた国の役所でも同じでした。

しょうがないから、給与はゆうちょ銀行に振り込んでもらい、給料日にその金額を楽天銀行に無料振込して使っていたのですが、これからはそれが有料になるそうな・・・どうしよう。

「給与振込先は実店舗のある特定の銀行でないと認めない」とか、「弊社(弊市)への料金(税金)の振込は実店舗のある特定の銀行でないと認めない」と言い張る企業や行政に「DX化どうのこうの」 という資格はまったくないと思うんだけど、こういう主体は多いんですよ。

正直、これも日本でデジタル化が遅れている要因の一つだと思います。人間は欲深い生き物なので、変革をする場合は、お金の流れを自由にさせるのが一番なんですけど。

参考;愛知県内・某N市が税金の口座振替に認める銀行は以下の通り。僕が利用している(せざるを得ない)インフラ系某民間企業も似たようなもの。悔しいから都度振込してますが・・・その地方に一生住むならまあそれでいいのかもしれないけど、若くて、将来転勤・転職するかもしれないし・・・とか考えるとなかなか絶望的。悔しければ、楽天銀行(どこのオンラインバンクでもいいんだけど)とか加えてください!

 

  • 西尾信用金庫
  • 岡崎信用金庫
  • 碧海信用金庫
  • 蒲郡信用金庫
  • 三菱UFJ銀行
  • 愛知銀行
  • 名古屋銀行
  • ゆうちょ銀行
  • 西三河農業協同組合
  • 愛知県中央信用組合
  • 愛知県信用漁業協同組合連合会

日本政府は、本気で「デジタル化」を進める気があるなら、「緊急勅令」を発し「給与、料金振込のできる金融機関には、必ずオンライン専業銀行を加えること」と命令してほしい。多分、法律だとしがらみが多くて無理だと思うので(笑)

大日本帝国憲法第9条に定められていた法形式であり、法律を執行するため又は公共の安寧秩序を保持し、及び国民の幸福を増進するために天皇が制定していた。憲法上、法律事項とされていない事項を対象とする場合は勅令による制定が可能であった。

勅令

思わず愚痴になっちゃいました。閑話休題、本題に戻ります。対策ですが・・・

俺の都合じゃないのに、わざわざ手数料を支払って楽天銀行へ振込資金移動をするなんて余計な金を使いたくない。かといって、不便になるだけだから、メイン口座をゆうちょ銀行やUFJ銀行になんてしたくない。ATMに並ぶのも嫌だ。だとしたら、どうしたら・・・

結論;楽天証券を間に挟めば、無料でゆうちょ銀行から楽天銀行に入金できるんじゃね?

前提条件;楽天証券にも口座を持っており、楽天銀行との間でマネーブリッジ設定をしている(マネーブリッジを行っておくと、後述しますが、適用金利に大きなメリットがあります。)

手順1 ゆうちょ銀行から、楽天証券にリアルタイム入金する(無料、ただし、ゆうちょ銀行と「ネットバンキングの契約」をする必要がある。

リアルタイム入金とは、振込時の手数料が無料で、振込後、リアルタイムに楽天証券の預かりに資金が反映される大変便利な入金方法です。ぜひ、ご利用ください。
※リアルタイム入金には、提携金融機関でのネットバンキングの契約が必要です。提携金融機関一覧をご覧ください。

楽天証券

手順2  楽天証券と楽天銀行をマネーブリッジで繋いだ上で、自動入出金(スイープ)を設定しておけば、自動的に楽天銀行の口座に出金される。

自動入出金(スイープ)とは楽天銀行と楽天証券の資金移動サービスです。銀行口座と証券口座を資金が自動で移動するので、お客様による入出金の操作の必要がありません。

楽天証券にある現金残高は毎営業日の夜間(22:00以降)に楽天銀行へ自動で出金(楽天銀行へ残高が反映)されます。

楽天証券

証券会社に入金する場合って、普通は株式を買うためだから、証券会社としてはその入金にかかる手数料を負担する(利用者は無料) ってのはまあ普通にある話です。それと、グループの証券会社と銀行で資金の融通をするのも、株式を買いやすくする 観点から無料にするのは意味があるでしょう。 目的外ですが、それを繋いでやれば、無料で資金移動できそうですね!

問題が一つ。ゆうちょ銀行にネットバンクを開設する必要があること。僕、昔開設したことがあるんだけど、准国営企業のネットバンクは非常に使いづらく、すぐ解約した代物なのです。改善とかされてないんだろうな(誰も使わなそうだし)・・・これは再加入するしかないかなあ。他にいい方法がなければ・・・

最近になってようやく初めてゆうちょダイレクトを使ったんだけど、これ過去最悪に絶句レベルのひどいUIしてる・・・
ゆうちょはブラウザでページバックしただけでエラーになるから、死ぬほど使いづらい

どうしてこうなった? ゆうちょダイレクトの酷いUI

「おぉ、古き言い伝えはまことであった…」(大ババさま)

改悪②マネーブリッジ設定した方の普通預金の優遇金利を改悪するぜ!

年0.10%適用していた普通預金の金利を、残高300万円以下は年0.10%、300万円を超える部分を年0.04%にします。 楽天銀行 マネーブリッジ設定での普通預金金利の優遇金利改定のお知らせ

 楽天銀行は、2021年12月末に預金残高が7兆円を超えたことを発表した。6月末に6兆円を超えてから、半年で1兆円を積み増した。ネット銀行の中では、口座数は最多となる1100万を超えている。 

楽天銀行の預金残高が大きく増加した原動力となったのは、楽天証券との口座連携サービス「マネーブリッジ」だ。普通預金の金利を0.1%に優遇する措置の効果で、口座数は300万口座を超え、マネーブリッジの預金残高は4兆円を超えた。全体の6割弱が、マネーブリッジ口座に入金されている形だ。
 一方で、4月からは、マネーブリッジの金利優遇を変更し、預け入れ300万円以上については優遇金利を0.04%に引き下げる(関連記事)。マネーブリッジ口座の平均残高は130万円程度であり、全員が引き下げの影響を受けるわけではない。しかし、4月に向けてどんな影響が出るのかは不透明だ。

楽天銀行、預金残高7兆円を超える

楽天証券と楽天銀行に口座を開設して、その間にマネーブリッジの設定をしておくと、普通預金の金利が0.1%にしてくれてたのね(現状では、定期預金でもこの利率なら「悪くない」レベル)  しかし改悪により、楽天銀行に300万円以上預けてても、それほど金利的には優遇されないことになりました。

ま、餌を巻いて、雑魚含めたくさんの魚を集める(口座数を増やす)時期が終わり、これからは中から単価の高い魚から釣っていく時期が来たってことですな。

とすれば、「雑魚」の対策として

対策 ①別のオンライン銀行の定期預金に移し替える。 例えば、オリックス銀行だと金利0.2%貰えるよ。

主要ネット銀行の定期預金金利比較表 (2022年1月5日更新) インデックス投資日記@川崎さん

 ②みずほ銀行の株式を買う?(僕、けっこうマジで考えています)

年末に、何回目か数えたくないんだけど、またシステム障害を起こしたみずほ銀行、株価は一旦大きく下げました。また上がってきているけど、まだ高値圏という程ではないかと。下が株価チャートです(10年)

yahooファイナンス

さきほど、愚痴をのべましたけど、日本では給与や料金振込にリアル店舗を持つ銀行しか認めないですから、日本の中だけなら、都市銀行はぬくぬくと生き抜くんじゃないでしょうか。僕が冗談で述べた「勅令」が発せられる可能性も限りなくゼロでしょうし。

それに、年末ジャンボ宝くじの事務引受は、みずほ銀行ですね。国も信頼して大金を扱う(手数料も莫大)な美味しい仕事をこの銀行に与えてます。ってことは、みずほ銀行の株価は、(国もバックにいるっつーか、大きすぎて潰せないだろ)それほど下がらないのではないか・・・とも考えてます(責任は持てませんが)。

一方で、みずほ銀行(フィナンシャルグループ)の株式配当は、現在5%を超えています。預金と違い、元本保証はされませんけど、利率と考えると破格とも言えます。

てか、EPSが200円以上もあるのか。正直「日本の銀行」ってこれまでどうやって儲けてるのか全くわからず、購入する気は全く無かったのですが、ちょっと真剣に考えてみようかなぁ・・・。

みずほ銀行は、深刻な問題を抱えた組織なんでしょうし、その将来も決して明るいとは思いませんが、一方で、日本社会(経済)の閉鎖性はこれからも続き、この銀行はゾンビ的に株価は大きく変動することなく推移する と判断するなら、定期預金代わりに買ってみると言うのは面白いかも と、僕は思っているところ・・・なのです。うーん。

株を買うなら、アメリカ企業の株でも買いたいところですが、いくらなんでも高すぎやしないかね?とも思っている部分もありまして。100万円あったら、そのうち30万円位でみずほ株を買って、残りを他のネット銀行に定期預金すれば、まあ悪くないんじゃないかと・・・

※楽天グループは、楽天証券も購入投信に対するポイント付与を改悪してたり、ポイント付与制度そのものを改悪していたり、傍目には「利用者減っても仕方なし、なりふり構わぬ倹約」しているように見えますね。なにせ、楽天モバイルが大赤字だからなあ。

楽天グループがモバイル事業の巨額赤字に苦しんでいる。営業損益が赤字の状況が続いているが、それはモバイル事業の赤字が主要な要因だ。資金繰りも必要な状況になりつつあり、楽天銀行の上場も検討することになっている。楽天グループの最新動向に迫る。

楽天、モバイル事業3,000億円の巨額赤字 楽天銀行が上場で資金調達も?

とすると、これからも、利用者にとっての改悪は続く のでしょうか? 確かにSPU還元とか、やりすぎの面はあるからねえ。けっして持続可能な制度ではないでしょうけど。

パズルにおける「気になる1ピース」としての  『人新世の「資本論」』

年末年始に、けっこう本を読みました。  新しく買ってきた本が、今話題になっている斎藤幸平『人新生世の「資本論」』です(以下「斎藤本」と記します)。

最近「資本主義の行き詰まり」みたいなのは結構取り上げられていて、最たるところが、岸田首相の言う「新しい資本主義」ですよね。言葉はともかく、中身として何をやりたいのか、さっぱり分からんのですが、それでも安倍・菅政権の進めてきた「資本主義でガンガン攻める!」ではダメだと思った。あるいは「資本主義」への世間の拒絶感を、政治家のカンとして察知した。 というのも事実ではあるでしょう。 

閑話休題。僕はちょっと天邪鬼なので、ベストセラーで話題になっている本は本質的に避けてしまい、ようやく手に取ったのだけれど・・・やっぱりすごいわ、この本。

 中身もすごいけれど、僕自身がすごいと思ったのは、この本が自分にとっての、パズル遊びにおける「気になる1ピース」となったから。 まあ、書評は検索すれば腐るほどあるでしょうし、中身は自分で読んで(笑)。 で、「気になる1ピース」ってなにさ?

パズルをやっていると、周りが埋まっているのに、中央だけ1ピース埋まらないところが出ることがあります。その穴がめちゃめちゃ気になるけど、候補のピースを色々当てはめてもハマらない・・・・諦めて他を埋めているときに、ふと思いついてとあるピースをその穴にはめる。すると、実にあっけなく、思いもよらない形ですっとハマる瞬間があるのです・・・

 それがパズルの醍醐味だと思うけれど。読書でも、似たような感覚を味わうことがあります。その本を読むことで、それまで独立していた、自分が過去に読んだ何冊かの本が繋がり合い、結果、なんか一つのまとまりとして収まったように感じること。 僕は「すべての道はローマに通ず」現象 と呼んでます。

ま、 「ように」ってのがミソで、この段階ではまだ自分の言葉として紡ぎ出せない(理解できてはいない)状態ですが、しばらく発酵させると理解できる・・・かもしれません。めったにないがね。  

で、斎藤本から繋がった本(しかも自分の本棚にあった)4冊。まずは2冊紹介しますね。

斎藤さんは哲学(経済思想)、水野さんは経済学、広井さんは公共政策・科学哲学を専門にしているのですが、 似てはいるけど異なった道筋から、現状分析とその処方箋として「資本主義は行き詰まっており、新たな社会〜脱成長した定常社会への脱皮が必要」という結論は共通しています。ま、水野さんは、斎藤本の帯書きに「衝撃の名著」とコメント載せていますし、斎藤本内部で「広井さんのいう定常社会は旧世代のもので、資本主義を脱していないのでまだまだ」と取り上げているので、このあたりは同じフィールド内かも。

三人は、現状分析の手法として、ウォーラーステインの「世界システム論」を議論に用いているのも共通していますね。水野さんは明示してはいないけれど。

次の一冊は、地球惑星物理学と三人とは全く異なる分野を専門にしている松井孝典さんの本です。こちらは「地球システム論」を提唱していて、名称はよく似てはいるけれど純粋に理系のフレームからマクロに論を組み立てている点、道が三人とは全く異なります。が、ローマ(導かれる結論)は一緒ではないかと。

  • 松井孝典「宇宙からみる生命と文明」NHK人間講座 2002(テレビ講座のテキスト。この本が一番簡潔にまとまり、読みやすいと思います。いい本だと思うけど、中古だと安いなあ・・・)

この本はちょっと毛色がちがうから、引用しますね。

環境問題の本質とは、地球システムに人間圏という新しい構成要素ができ、そのために地球システムの物質やエネルギーの流れが変わった結果なのです。現在の地球環境問題とは、地球システムの中で安定な人間圏とは何ぞや という議論をすることです。  

我々の欲望のままに、人間圏への流入量をいくらでも増やし拡張できるという条件が満たされていた。そのような条件下で人間圏の内部構造とか内部システムを考えていた。これが二十世紀です。  

二十一世紀には、地球システムから流入してくる物質やエネルギーが強制的に減らされます。人間圏が拡張できなければ、その内部では資源の分配の問題がおこります。現代の人間圏の内部構造や内部システムはこのような事態に遭遇すれば大崩壊せざるを得なくなります。つまり、人間圏を取り巻く境界条件が大きく変わるということです。   

民主主義や市場主義経済、人権、愛、神、貨幣など、二十世紀的な枠組みの中で確立してきた色々な概念とか制度をもとに二十一世紀を考えたら必ず破綻するとも言えるのです。

これらに変わるどういう概念や制度をかんがえればよいのか。それが本当の意味での人間圏の構造改革だと思います。 ただし、この問題は、我々現生人類にとっては、自らのレゾンデートルを否定するようなもので、大変むずかしい問題です。なぜなら、我々は様々な共同幻想を抱いて生きる知的生命体だからです。

前段は「人新世」や「資本主義の問題点」をうまく説明しているし、斎藤本と同様の現状分析と捉えてよろしいかと。 後段でいうところの「地球システムと調和した新たな人間圏」が「脱成長した定常社会」である   とまで明示はされていませんが、そのように読むことも可能かと思います。  「共同幻想」が出てくるあたり、「サピエンス全史」の先駆けでもあるな(笑)。

もう一冊。実は消化不足の部分なんだけど、斎藤さんが描く「脱成長コミュニズム」の部分を読んでて、これ「内発的発展論」に繋がるんじゃね?と思ったんだよね。

「内発的発展論」とは、比較社会学を専門とする鶴見和子が提唱した理論なんだけど、彼女の本は相性が悪いらしく、何冊呼んでもよう分からん。が、「生命誌」を提唱する中村桂子さんの解説だとこうなります。

内発的発展論は、水俣の調査から「人間が自然の一部であること、そして、自然破壊とは外部の自然を壊すことだけでなく、人間自身の内なる自然の破壊でもあること」に気づいたところから始まっている。 

とても魅力的な論である。ここでの発展とは、地域住民の創造性に依拠するものであり、それぞれの地域の持つ伝統を生かし、そこに異質なものを加えて暮らしやすい社会を作っていくことである。これまでの進歩史観のように、唯一の物差しですべての社会を測り、進んでいるとか遅れているとかいう発展とは違うのだ。

 システム的なものの見方といい、非・進歩史観といい、来たるべき定常社会と繋がりそうに思いますが、どうでしょうね・・・もっとも、これは中村的見方 であり、鶴見的見方、ではないのかもしれないけれど。

内発的発展論は、川勝平太(学者としての彼は尊敬してますが、政治家としての彼は評価してません)も注目してて、なにかあるとは思ってるんだけど・・・。

と、長々と書いておきながら、斎藤さんが、危機への処方箋として、資本主義を脱し「脱成長コミュニズム」を押す社会への移行を唱えている部分は、賛成しかねるところがあります。 特に「コミュニズム(共同体運営)」の部分。

理念としては美しいかもしれないけれど、歴史を振り返れば、旧ソ連、昔のカンボジア、現在の中国や北朝鮮のように、共同体による(政治)経済運営を長く持続的にやっていくって難しくて、独裁的(あるいは強権的)だったり、「共同体構成員が幸せに暮らすためにある」いう共同体組織設立当初の目的を外れ、「組織運営部を維持・発展させていくこと」を至上命題とする組織に陥りやすいと考えるからです。

別に海外の事例を持ち出すまでもなく、日本でも、日本大学のガバナンスとか、各種スポーツ団体の上部組織運営とか、農業共同組合とか見ていると、そう思いません?

戦後の農地改革の一環として、GHQは農地改革で生まれた戦後自作農を守るための制度として、自主的で自立的な欧米型の農業協同組合の創設を日本政府に指示した。・・・

戦後農協は、欧米型の自主的、自立的協同組合の理念を掲げながらも、実際には食糧統制、農業統制のための行政の下請け組織的性格が強かった。また事業運営にあたっても上部組織である連合会主体の運営がなされる傾向がある。さらに、戦後農協の性格を「協同組合」、「農政下請け機関」、「圧力団体」の複合体とみる見解もある。

農業共同組合

斎藤さんみたいにラディカルにはなれず、結局のところ、資本主義の中に、環境問題などの「外部不経済」に対処できるような仕組みを組み込んだり、ベーシックインカムとか、極端な格差を緩和できるような分配システムを盛り込んで、改良版社会主義でやっていくしかないんじゃないかと思いますけど。正月の経済番組で、斎藤さんと討論したセドラチェクさんの立場に近いかなあ。

今、資本主義をめぐる議論が熱い。
「成長至上」のあり方を否定することにおいてはともに一致しつつも、現状を打開する方策、システムのあり方について意見を異にし、対立する2人が出会った。かたや思春期に共産主義を経験、その苦い記憶からそこに帰ることなく資本主義において解決策を探し続けるチェコの奇才アナリストと、アメリカでマルクスに出会い、脱成長の可能性に魅せられた夢見る俊英学者との対論だ。
『欲望の資本主義5:格差拡大 社会の深部に亀裂が走る時』など、書籍化もされている新春恒例の番組「欲望の資本主義」。元日放送の「BS1スペシャル 欲望の資本主義2022 成長と分配のジレンマを超えて」での、トーマス・セドラチェク氏と斎藤幸平氏によるチェコと東京を結ぶ熱い議論は、3時間を超えるものとなった。その冒頭部分をお聞きいただこう。

セドラチェクvs斎藤幸平「成長と分配のジレンマ」
「成長至上」と「脱成長」の狭間の資本主義論

それに、僕は資本主義に対して「資本主義はそんなにヤワじゃない※」という認識(というか直感だな)を持っているので、「脱成長した定常社会」への移行(ソフト・ランディング)なんて不可能じゃね? と同時に思ってもいるのだけれど。

※この文言は 花里孝幸「自然はそんなにヤワじゃない」新潮選書 2009 へのオマージュです。上記の議論には関係ありませんけど、斎藤本では、「マルクスは晩年、進歩史観を捨てて新しい歴史観を打ち立てるために、エコロジー研究にも打ち込んでいた」 という言葉が出てきますんで、ちょっと異色の生態系本として、紹介させていただきました。 これは僕の趣味です(笑)。

ブラックバスは排除するのに、サケの放流は推奨する。トキの心配はするが、そのエサとなっている希少なカエルには冷たい。人は、かわいい動物、有益な植物はありがたがり、醜い生き物、見えない微生物は冷遇しがちだ。選り好み、好き嫌いによる偏った生態系観は、やがて人類を滅ぼしかねない。自然の見方が一変する本。