投資の行方。コロナウイルスも怖いが・・・

コロナウイルスの蔓延で、株価が恐ろしいほど下がっております。乱高下にあわせて株を売ったり買ったりした僕ですが、まあ絶賛ダメージ受けまくり中です。

しかしまあ、コロナウイルスの影響で株価が絶賛値下がりすることは、まあ仕方がないです。嵐がやむまではおとなしゅうしておりましょう(毎月の積立は続ける)。ただそれだけが原因なら、ウイルスの感染が収まれば株価は元に戻りますから。

が、今回はそう簡単な話ではないのかもしれません。そんな気になったのが、こちらの記事。

巨額債務、新たな危機の種 格付け低い社債も増加

【ロンドン共同】新型コロナウイルス感染症が世界経済の重しとなり、膨れ上がった巨額の債務が新たな危機の種になるのではないかとの懸念が広がりつつある。格付けが低い企業が発行した社債の残高も増加。影響が長引けば、債務を返済できない政府や企業が出て、金融市場の安定を脅かす恐れもある。

 国際金融協会によれば、2019年7~9月期の世界の債務は前年同期比4%増の252兆6千億ドル(約2京7千兆円)となり過去最高を更新した。主要国の中央銀行が量的金融緩和政策を長期化させたため、資金調達が容易になったことが背景にある。

共同通信 3/17(火) 15:51配信

景気は「椅子取りゲーム」と同じで、音楽が鳴っている間は好景気が続きます。ところが突然、(大不況はいつも突然なの)音楽がストップすると熾烈な椅子争いが起こり、敗者が生まれます。コロナウイルスの世界的蔓延が不況にとどまらず、「音楽ストップ」のはじまりに成らなきゃいいですけど・・・。

この記事が気になったのは、半年くらい前、コロナウイルスが話題になる以前に全く同じ警告記事を読んでおり、それをスクラップしてたからなのです。

いま読み返すと全く同じ内容の情報です。それが別のリソースから来ている と言うのは、これヤバいんちゃうかって思った次第で。

現在は「リーマンショック物語」続編の企画が進行中

どう見てもクレジットリスクが大きいのではないかと思われる企業の社債などがそこそこに人気を集めていて、こうした企業向けの貸し付けを多数集めて証券化した「CLO」(担保付ローン債務)が投資対象として販売されており、低金利で運用に困っている機関投資家がこれを大量に購入している。

この状況はリーマンショック以前の時期に、サブプライムローンを証券化した金融商品(CDO)を内外の金融機関が大量に保有していた状況によく似ている。言わば、「リーマンショック物語」の続編が企画されていて、目下着々と進行中なのだ。
バブルは「借金して、投資しすぎること」によって起こるので、借金が容易である必要があり、金融政策が緩和的であることがその生成の「必要条件」だ。今回は、スポンサーとして、FRB(米連邦準備制度理事会)、ECB(欧州中央銀行)、日銀など、錚々たる大手が競うように金を出している。

「低迷する株式発行と対照的なのが年間2兆ドル規模と過去最高の発行ペースになっている社債市場だ」、「アメリカでは債務超過でありながら自己株買いを実施する企業すら存在する」とあるように、社債で資金を調達してでも、自己株買いを行って、株価を上げようとする経営者が多数いて、それが経営者自身の個人的な利益にもつながっているという構図が見える。

今は「リーマンショック物語」の続編が進行中だ 山崎 元 : 経済評論家 2019/10/19 6:00

社債で資金を調達して自己株買いを行い、株価を上げていた とすれば、それがはじけた際の株価低迷って、相当深く、長く続くってことでしょう。それに、ここに書かれた「機関投資家」には、日本の大手金融機関ももちろん含まれています。

だから、コロナウイルスの感染が一段落したからって、今回はそう簡単に株価は元に戻らない・・・かもしれない。まあだからって、個人冷菜投資家ができることはほとんどないのだけれど。

3月21日追記。もう一つ似たような記事を見つけたので。

ハイイールド債市場は、ヤバい企業にリスクマネーを供給するいかにもアメリカらしい仕組みなのだが、近年はどう見てもバブル化している。特に気になるのは、格付けの低い社債をパッケージにして、高利回りの高格付けにして売るCLO(ローン担保証券)という金融商品が人気になっていることだ。しかも超低金利が長期化していることで、運用難に直面している日本の金融機関が多く買っているという。

実は、ハイイールド債市場の約15%は、エネルギー関連企業向けだと言われている。ゆえに石油価格のさらなる下落は、シェール事業者の経営悪化を招き、「第2のサブプライム問題」を招きかねない。コロナウイルスだけではなく、石油安が金融不安の引き金となる、というのはリアルな2次災害のシナリオと言えるだろう。ゆえに石油価格がどのへんで持ち直すか、あるいは産油国の間で再び減産に向けての合意が成立するかどうかも、個人投資家としては気を付けたいところだ。

再びバブルが来るのか見極める3つのポイント 相場が一時戻っても、大きな「2次災害」に注意
かんべえ(吉崎 達彦) : 双日総合研究所チーフエコノミスト

カンチレパートラス橋

先日の旅で、走行中のバスから熊野川を眺めていたら、気になる橋がありまして。それがこちらの写真です。

うーん、このタイプの橋の写真は見たことがあるんだけど、なんという種類の橋だったかなあ? 鋼材をトラス(三角形)の形に組んでいるタイプなので、「トラス橋」の一種なんだけど、少し吊り橋にも似てますね。

あ、ちなみに「一般的なトラス橋」ってこんなヤツ。これはよく見ますよね。

んで謎の橋なんですけど、まずはgoogle先生に訊いてみることにしました。

掛けられた位置からして、この橋は幹線道路から熊野川対岸にある水力発電所へ渡るために造られた橋だと思われます。水力発電所は「電源開発(現J-Power)」って書いてあったから、橋の施工者も電源開発でしょう。なので「熊野川 トラス橋 電源開発」で検索してみると・・・ありましたー。

敷屋大橋(和歌山県)

国道168号を十津川からさらに南下し、和歌山県に入る。国道の旧道部分に、このカンチレバートラスが架かっている。天気はよく、通るクルマなどない旧道。それでも、敷屋大橋は美しくそこにあった。
このすぐ下流に十津川第二発電所がある。電源開発所有・運営で、そのために架けられた橋ということだろう。

1960年4月電源開発株式会社建造

轍のあった道

「轍のあった道」さんのHPでした。このHPは廃道とか隧道マニアには有名です。

橋の名前は「しきやおおはし」。橋の形式は「カンチレバートラス」橋だと分かりました。 そういえば、橋のたもとに同名のバス停があったような気も、するなあ(笑)。

さて、橋の形式である「カンチレバートラス」ですけど、これはカンチレバー+トラスです。トラスは前に出てきたけど、 「カンチレバー(cantilever)」ってなんでしょう?

答え・・・「片持ち梁」(あるいは一端固定他端自由梁)

wikiによりますと、「水泳プールにある飛び込み板は、片持ち梁構造の代表的な形」だそうで、ん・・・「高飛び込み」する奴かな・・・。

だけどさあ、さっきの写真見ても、どこに片持ち梁(カンチレバー)が使われているのか、よく分からないんですけど・・・? 

wikiトラス橋によりますと「カンチレバー橋は、吊桁を、両側の橋脚から張り出した片持ち梁がヒンジを介して保持するものである。」だそうです。なるほど。wikiを参考に図化してみるとこうなります・・・

写真だとよくわからないのですが、川の中州に立つ二本の橋脚の間に「吊桁」があり、ヒンジを介してその荷重を両側の片持ち梁が支えているんだね。だから荷重が集中する片持ち梁をしっかり支えられるよう、橋脚あたりの鉄骨を吊り橋みたいな形に組むことで、しっかり荷重を支える構造になっているわけだ!

「ヒンジ」は「ちょうつがい」だと思ってください。上下左右には動かないけど、回転は自由な支え っていう意味。このヒンジを設けることが味噌なのです! 

ヒンジがあるかないかで、中央の吊桁に掛かる曲げモーメントが大きく変化するのです。

あ、曲げモーメントってのは、この場合「桁を曲げようとする力」です。桁が曲がったら使い物にならないから、構造物はなんでも、曲げモーメントに耐えられるように造らないといけないのです。しかも、部材の場所によって曲げモーメントの値は異なるので、曲げモーメントが大きい箇所は、他の所より頑丈な構造にする必要があるのです。→こういう学問を「構造力学」って言います。機械・建築・土木系の学科で勉強します←

閑話休題。「部材の場所によって曲げモーメントの値がどうなるか」を図に示したのが、曲げモーメント図です。 カンチレバートラス橋と普通のトラス橋の桁で、曲げモーメント図がどう違うかを示したのが下の図です。

無断借用しちゃいますが、上が カンチレバートラス橋 。下が普通のトラス橋の曲げモーメント図です。縦線が吊り橋みたいに見えてますが、縦線は曲げモーメントの数値を示していて、山の高いところ・谷の深いところは大きな曲げモーメントがかかっていることを示します。山と谷があるのは、モーメントの向きを上下で示しています。細かいことは「構造力学」でやってね(笑)。

カンチレバーとは?1分でわかる意味、構造、カンチレバー橋、片持ち梁
建築学生が学ぶ構造力学

ま、くらべてみると、上のカンチレバー橋で、ヒンジに囲まれた「吊桁」にかかる曲げモーメントが小さくて済んでいるのが分かりますよね。

下の普通のトラス橋の場合、中央部に大きな曲げモーメントが掛かるので、中央に橋脚を立てて桁を支えたいところです。が、上のカンチレバートラス橋では、中間の橋脚は不要そうだし、吊桁をもっと長くしても大丈夫かも・・・って思いますよね。

はい。それがこの橋梁形式のメリットです。これまでのトラス橋と比較して、中央部に橋脚を立てることなく、長い(吊)桁(=橋脚と橋脚の間が広い) の橋を架けることが可能になったのです。

吊桁は現地ではなくよそで造って、最後にクレーン船で「よっこらしょ」と吊って架設することも可能なので、大きい川、深い川に少ない橋脚本数で橋を架ける時、有利な橋型式になるわけです。

※カンチレバートラス橋は、ハインリッヒ・ゲルバー(ドイツ語版)が考案したため、日本ではゲルバー橋とも言われるそうです。