草取りで一句 ~昔話風~

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むかしむかし、あるところにモトさんという貧しい中年がおりました。ある日、モトさんが雇われ先の菖蒲園の草取りをしていると、品の良い高齢の女性から声が掛かりました。

「今日の午後、こちらを借りて句会を開くのだけど。貴方、歌が読めそうね。一句造ってくださいな。 今日のお題は「くさとり」でちょうどピッタリだから。一時までに私に一句くださいね。」 ※主旨であり、私の語彙力では正確に記憶できてませぬ。

始めてのスカウトに、目まぐるしくCPUが働くモトさんの脳内。(いや~、せっかくスカウトされるなら、若いころに渋谷でお願いされたかったな・・・)(使われた日本語を正確に再現できないんだけど、主旨を英語に直したら、これは依頼文ではなく命令文じゃないのかな。なんだろうな、この拒否しづらい文型は?)(自分のくさとりは、「お田植えをする天皇陛下」くらい、様になってなかったのかしら?)

結局、大人の事情から、一句ひねることにしました。まあ、(草取りは嫌いじゃないんだけど、取ったらすぐ草が伸びちゃって、正直やってらんねーす) とぶちまけたい気持ちもあったのです。まさかそのオーラが出てた? 先生恐るべし。

ともかく!三句くらい浮かんで来た中から一句を選び、持てる知識を総動員して推敲したものを「恐れもなく」提出しました。素人の怖いもの知らずでございます。

くさとりや 勝てぬいくさが 続きおり

できた句は句会で発表され、「はじめてなのに素晴らしい!」と褒められ、みんなに拍手されちゃいました。

が、はじめて句会に居合わせたモトさんは(マルチ商法で品物を売りつけられるのって、こんな感じかしら?)と居心地の悪さを感じてしまいました。めでたし、めでたし。

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むかしむかし=だいたい一か月くらい前の実話です。

お田植えをする天皇陛下=天皇陛下のお田植え。素晴らしい行事だとおもうんですけど、なんでぴしっとしたワイシャツに長靴で田植えなんすか? せめて作業着に腕まくり足まくり。足元は地下足袋もしくは裸足でないと雰囲気でません。特に長靴でア入る田んぼ!お百姓なら「そりゃどんな田んぼだよ!」って違和感を感じると思うがなあ。「伊勢神宮の田植え」を参考にすこし考えてみたらいいのに。

推敲=最初に出てきたのは 「くさとりの 勝てぬいくさが 続きけり」 でした。「の」を「や」に変えたのは、切れ字のつもり。有名な句「ふるいけや かわずとびこむ みずのおと」が「ふるいけに かわずとびこむ みずのおと」になっちゃうと、薄っぺらく感じちゃいますよね。「ふるいけや」で一旦切ることで、「間」というか、余韻というか、ができていいんだよ!って思うだす。

「けり」を「おり」にしたのは、この表現のほうがより現在進行形を強調できると思ったから。 ※個人の感想であり、効果・効能を証明するものではありません。

マルチ商法=言葉悪くてすいません。本人が良し悪しわからんのに(あんまり興味もない)、みんなにヨイショされる違和感。あんまりない機会だし、こういうのすんなり乗れると、幸せになれると思うんだけどね・・・いや、それだと壺買うことになるのかな?幸せを金で買えるなら安い という見方もできるんかなぁ(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者:

モト

元河川技術者、現在は里山保全の仕事をしているおっさんです。西尾市在住の本好き歴史オタク。

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