「お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ」 の日に。

えーと、今日は仮装をして町歩きしたり、カボチャランタンを飾る日ですね。

僕は「食べ物で遊ぶんじゃありません!」って感じで特に何もしないけど、せっかくの「祭」なんだし、楽しみたい人は多いに楽しんでください。外は寒いから風邪を引かないようにね!

ところで、標題にもなっている例のセリフ。ちょっと気になりません?

何をどうやったら、「トリックオアトリート(Trick or Treat)」が、「お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ」に訳せるんだ? と。

トリックって、探偵もので「犯人はどういうトリックを使ったのか?」っていうときのトリックです。「どんなだましの手法を使ったんだ?」って感じだよね。

一方、トリートって、髪をシャンプーで洗った後、トリートメント使いますよね。あのトリートですな。ここでは傷んだ髪を易しく扱う みたいな感じ。

ここから類推すると、 「トリックオアトリート」とは「やい、悪事働かれたくなけりゃ、俺を丁寧にもてなしな」ってくらいの悪党のセリフね。悪党役がカワイイ子供の場合なら「お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ」ってかわいい意訳になる。

詳しくはこの辺りの記事をみてねー。僕の説も大体合ってる(笑)。

あの有名なTrick or Treatの日本語訳は意訳だった!?本来の意味とは…/トリックオアトリートで学ぶ英語のニュアンス

子供なら微笑ましいけれど、悪党が大人の場合、意訳するに「金を出せ、出さないと殺すぞ」くらいが妥当にもなりかねない。こりゃ強盗ですけど。

日本でも軽トラックを数人がかりで横転させちゃう とこまで来てるので、あながちこの訳が間違いとまで言い切れないのが怖い。けど、さらに悪い方向にエスカレートしていくと、この先マジで死人が出かねないかも。

実際アメリカでそのような悪党と誤解された日本人留学生が射殺された事件があったね。そう、服部剛丈君の事件だ。あれはハロウィンパーティーにも関わる事件だったんだよ。

 

閑話休題。元に戻って、元々の思想上の「悪党」の正体について、少し掘り下げます。と言うか、本からの引用なんすけど。

ハロウィン、アイルランド・ゲール語でサウィンと呼ばれる万霊節は・・・新年となる境目で、ふだんは目に見えない祖霊や死者たちが蘇る日である。・・・ ヨーロッパではこの日を境に、備蓄した食糧で過ごす厳冬の始まりとなる。アイルランド神話では、フォモール族が人間から小麦とミルクと子供の2/3を取り立てに来る。それは今日、子どもたちが亡霊の仮装をして各戸を訪れ、人々を脅かしてお菓子を強請るハロウィン恒例の行事に反映されている。

弘文堂「地球環境学事典」ケルトの環境思想 より

ヨーロッパ特にアイルランドなんて自然条件が厳しくて、11月1日より備蓄資料で春まで過ごす厳寒期の始まりだったのね。(後世大切な越冬食料となったジャガイモも古代アイルランドには伝来してない。コロンブスが新大陸を発見してからのこと)

春までに食料と飲み物が枯渇し、子供の2/3が失われるほどのひどい時を過ごしてたんだ(それをフォモール族とか亡霊のしわざと表現)

んで、その亡霊が家の戸口に来た時に丁寧にもてなしして帰ってもらおう って流れになったわけだ。

んー。日本で言うと「なまはげがおいでになった日」みたいなもんだね。こりゃ、おとなしく家で静かにしてた方が、いいような気がしてきた・・・

 

 

 

投稿者:

モト

元河川技術者、現在は里山保全の仕事をしているおっさんです。西尾市在住の本好き歴史オタク。

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