IWC脱退して商業捕鯨やんの? なら、グーグルと組みなよ。

日本政府は国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、商業捕鯨を30年ぶりに再開する方針を固めたそうです。

IWC脱退方針に衝撃=「ようやく」「間違いだ」-商業捕鯨再開に賛否

政府が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、商業捕鯨を30年ぶりに再開する方針を固めた20日、関係者に衝撃が走った。「ようやくこの日が来た」「重大な間違いだ」。歓迎と批判の声が入り交じって広がった。

日本、八方ふさがりに=もろ刃の剣のIWC脱退論

国際捕鯨委員会(IWC)総会で、商業捕鯨再開を目指す日本の提案がオーストラリアなど反捕鯨国の強い反対に遭い否決された。30年以上捕鯨再開を求め、拒否され続けた日本。不満を強める国内関係者からはIWC脱退の声が相次ぐ。ただ、脱退は逆に捕鯨再開の道を閉ざしかねないもろ刃の剣。日本は将来の道筋を描けず、八方ふさがりの状態に陥った。

学生時代、知り合いの伝手でうまく処理された鯨の刺身を食べたら、驚くべきうまさでした。一方、小学生時代に給食で食べたクジラ肉は、固くて血の味がして、ヒドイ味の代物だったことを覚えています。 これから流通する鯨肉は、どちらかな。

ともあれ、これだけ様々な食品がある時代に商業捕鯨を再開し、果たして需要があるんかなあ? 日本も、ある世代以降はクジラを食べる習慣は基本ない※ですし、一般流通品なら、鶏肉の方が安くてうまくねーか?(※静岡市内では、普通にスーパーでイルカの肉が売ってましたけど)

そもそも、反捕鯨って、鯨を神聖とする「宗教」ですからね、その信者国の大反対を押し切って(宗教だから「こちらの事情に理解を求める」なんて不可能)、国際関係を悪化させてまで食べるべき価値があるものなのかなあ?

宗教ですし、日本が当事国だと冷静に考えられませんが、例えばお隣韓国の例を考えてみましょう。

韓国最大の犬の食肉処理施設、解体始まる 犬食への非難高まる中

韓国の首都ソウル南郊にある同国最大の犬の食肉処理場で22日、同施設の解体作業が始まった。同国の犬食文化に対しては、動物愛護団体がその断絶を求めて非難を強めている。 韓国では年間約100万匹の犬が食用として消費され、特に夏場に精がつく珍味として好まれている。 しかし犬食は国外から批判の対象となり、その伝統は廃れつつある。韓国内でも犬を家畜ではなくペットとして認識する人が増え、若者の間では犬食がタブー視されている。

うまけりゃ犬も一度食べてみたい!と僕は思うんですが。一方で、「犬ごとき、非難浴びてまで食べなくてもいいんじゃね?」とも思うんです。

でも、クジラを食べるのも、食べない人から見たらたぶん同じことなんですよね。

だとすると、鯨ラブな人たちの意見にも一理あると認めないかんでしょう。賛成はしないけど。 あ、ちなみに僕は犬好きですよ。鯨は別に愛してませんが。

 

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と言っても、商業捕鯨は行われるでしょうから、せめてどれだけ取ったかオープンにしておき、「日本が喰ったせいでクジラが絶滅の危機になった」と謂れのない非難を受けないようにしておかないといけません。

環境保護団体グリーンピースが、ぜったいその線でキャンペーン張るから、データをオープンにして、反論も検証もできるようにしておく必要があります。

でね、日本政府はもう国際捕鯨委員会(国際機関)を信用してないんだから、いっそGoogleとか頼ればいいと思うんだよね。こんなプロジェクトがあるの。

グーグル、海洋保護団体オセアナ、環境保護団体スカイトゥルースが運営する、世界の海洋漁業を見える化するプロジェクト「グローバル・フィッシング・ウォッチ(GFW)」は12月18日、2018年を「漁業の透明化元年」と位置づける声明を発表した。

以下、記事からの抜粋です。

グーグルらの「世界の漁業見える化プロジェクト」急拡大。日本に不都合な真実とは
GFWは、人工衛星などから取得した漁船の位置情報を分析してグーグルマップ上にその動きを表示するサービスを2016年に開始。操業海域を特定するだけでなく、機械学習を活用して漁船や漁具のタイプを判別したり、洋上での積み荷の移動を監視したりすることで、違法操業はもちろん、密輸や人身売買など犯罪行為の発見や予防にも一役買っている。

ロングCEOの声明で明らかにされた事実のうち、特に注目すべきは、データ分析から見えてきた世界の漁業の実態だ。

2018年2月に米科学誌サイエンスに掲載されたGFWの論文では、世界の海洋面積の半分以上で漁業が行われ、農業が行われている面積の4倍以上にもなることに加え、公海で行われている漁業の85%は、中国と日本、スペイン、韓国、台湾の5カ国によるものであることが、すでに明らかにされている。

ロングCEOは、グーグルが使命に掲げる「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにする」をイメージしてか、声明の最後をこう締めくくっている。

「海洋で何が起きているかをもっと知ってもらうために、我々は考えられる限りのあらゆる手段を用いねばならない。そして、その取り組みはオープンかつパブリックでなくてはならない。しかも、その成果は誰もがアクセスできるものでなくてはならない」

このシステムと、個々の船がどれだけ鯨を捕獲したか の記録をきちんととっておけば(両者の成合の確からしさだって、機械学習が判定可能だろう)いいね。

何よりこのシステムの理念がいいよ。ちょっと言い換えてみよう!

「日本の捕鯨で何が起きているかをもっと知ってもらうために、我々は考えられる限りのあらゆる手段を用いねばならない。そして、その取り組みはオープンかつパブリックでなくてはならない。しかも、その成果は誰もがアクセスできるものでなくてはならない」

何せ、最近の日本政府の調査記録って、ミスだか故意に間違うのか、信用できないうえに、改ざんされちゃうかもしれないから(笑)。いっそGoogle先生にお任せしましょ!

 

投稿者:

モト

元河川技術者、現在は里山保全の仕事をしているおっさんです。西尾市在住の本好き歴史オタク。

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