愛知県陶磁美術館(瀬戸市)で開催中の、世界のやきもの展に行ってきました。愛知県は瀬戸や常滑を擁する、一大陶磁器の産地です。 西三河でも高浜を中心に「三州瓦」の生産が盛んです。瓦だってやきもの。
もう少し現代的な物で、愛知県にゆかりのあるやきものといえば「がいし」。がいしって知ってますか?電線とその支持物とのあいだを絶縁する器具です。電線にもついてます。
上の写真は、 陶磁美術館に行くのに利用したリニモ(リニアモーターカー)の線路です。リニモを走らせるための電気は、線路の下にある鉄棒から取るようです。この鉄棒とその支持金具のあいだに電気が通電しないよう、絶縁体のがいし が使われています。
ところで。世界のやきものの二大潮流って、どこだかご存知ですか?
日本・・・と言いたいところですが、日本のやきものは中国からかなりの技術を貰ってきてます。ってことで一つは「中国」です。もう一カ所は・・・ペルシャ(現在のイランとその周辺)なのです。でも、ペルシャを含む中東(メソポタミア文明とか)のやきもの って、あんまり見る機会ないですよね。この展覧会には、結構な数が出ていますよ。しかも並べ方が面白い。
最初は「彩文土器」です。
これはイランで出土した 紀元前4500〜4000年 の彩文鉢(土器)です。彩文土器とは、土器の表面に金属顔料を塗って色を出したもの。メソポタミアでは紀元前7000年頃から、エジプトや中国では紀元前5000年頃から出土するそうです。日本だと「縄文土器」を造っている時代。ちなみに縄文土器は素焼きだから基本無着色。こういう 彩文土器は、中南米でも 紀元前1000年ごろのものが出土するそうな。
これ、「人物」が書いてあるのか・・・トカゲかと思っちゃったよ。
と、ともかく、「中国のやきものの歴史」みたいな切り口じゃなく、「世界の彩文土器横ならべ」 みたいな感じで展示してあるんで、ちょっと面白い。まあ途中で疲れてきて、面白そうな奴だけ見てんだけどね。何点か紹介。
「遼」って中国の北方騎馬民族の王朝だね。内モンゴルから北京あたりまでを領有してた。騎民族だけに、皮で造った水筒袋(嚢)に似せて壺を造らせたんだね。