「けいちつ」と読みます。冬から春に季節が変わりつつある、 この時期の暦上の言葉です。 冬の乾燥してきた気候から一転、久々にしっかりとした雨が降る季節でもあります。
このような湿り気(正確には雷)を一つのきっかけに、「冬眠してきた虫たち」(蟄)が、「活動を再開する」(啓)時期 と言うのが、この言葉の語源です。
虫という言葉は、もともと「蝮(まむし)」をかたどった象形文字だそうで、昆虫に限らず蛇や蛙、蜥蜴(とかげ)など、小さい生き物をひっくるめて「虫」と呼んでいたそうです。
例えば、平安時代の物語「堤中納言物語」に出てくる「蟲愛づる姫君」は、高貴な貴族の美しい姫君が、お年頃にも関わらず化粧一つせず、毛虫を愛する変な子の姿が描かれています。 ちなみに 宮崎駿は この姫君をモデルに「ナウシカ」を着想しています。
あれ?でも「風の谷のナウシカに出てくる」蟲たち(例:王 蟲 )は、「小さい生き物 」の範疇からは外れてますよ?。 虫と蟲って、他にどんな違いがあるんでしょう? 参考になりそうなのはこれかなあ。
世界大百科事典内の虫〔蟲〕の言及
コトバンク
【虫】…虫の字は虺の古文として用いられて〈キ〉と読み,元来はヘビ類の総称であるという。昆虫は蟲と書くのが正しく,蟲豸(ちゆうち)は肢のあるむしで,肢のないものが豸(ち)である。…
そうか、足のない蛇は虫で、足のある毛虫は蟲 ってわけですな。とすれば、足のある 王 蟲 は、蟲で正しいんだな(笑)。
てな話はさておき、この時期の雨が降った日の翌日の浅い池の中は、蛙たちの生命活動が確かに感じられます。ただ、親のカエル君の姿は、まだ見てないんだけどね。
こちらはアカガエルの卵です。正確には「卵塊」って言うのかな。
こっちはヒキガエルの卵です。紐状になってるんですね。僕はこちらの形状の卵を見たのは始めてです。 俳句をやってる人に教えてもらったのですが、「 蝌蚪の紐(かとのひも) 」という季語になっているそうです。 蝌蚪 ってのが、オタマジャクシらしいですが・・・まず読めねぇよう・・・