たとえ、雨が降ろうと、槍が降ろうと・・・数日前の新聞記事を読んで確信しましたね。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国の緊急事態宣言が再発令された愛知、岐阜両県で二十七日から五日間、国民体育大会冬季大会スケート・アイスホッケー競技会が開かれる。・・・
自治体の棄権相次ぎ、変更続々 冬季国体、愛知・岐阜で27日開幕
アイスホッケー成年男子のトーナメント・・・二十六都道府県で競われる予定だったが、滋賀や福井など八県の棄権が決まり、二十六日の監督会議で報告された。
「接触が多い競技なので感染のリスクが高い。苦渋の決断だった」。福井県スポーツ協会の南部則雄専務理事は打ち明ける。三年ぶりに予選を突破したが、選手の所属企業から不安の声が寄せられたことも理由という。
全国から、いちおう緊急事態宣言の出ている都市に選手を集めて、大規模運動会を開催しちゃう。とか、まあ選手にとっても、県民としても迷惑な話です。
「感染のリスクが高いから不参加。選手所属企業の不安を受け」と、きわめてまっとうな判断をする自治体もあるのだけど構わず開催。 リンク先記事(無料公開分)には書かれていませんが、中日新聞の記事では 愛知県の大村知事は、25日の会見で「スポーツ庁などから開催の方向で検討してほしいと求められた」と明かした とあります。緊急事態宣言を要請したのに、知事も大変だねえ。
まあこれには国技「相撲」という素晴らしい開催手本もありますからな。「初場所は陽性者並びに濃厚接触者65人が不参加にも関わらず開催」されたのです。
日本相撲協会は9日、新型コロナウイルス陽性者、および濃厚接触の可能性があるとして、九重部屋、友綱部屋、宮城野部屋、荒汐部屋の全力士が大相撲初場所(10日初日、東京・両国国技館)を全休すると発表した。関取が横綱白鵬ら15人で、幕下以下も含めると4部屋で計65人に上る。
コロナで4部屋65力士が全休 関取は白鵬ら15人―大相撲初場所
・・・尾車事業部長(元大関琴風)は「もっと感染が広がっていれば開催中止もあり得た」と話し・・・
これらの事例を見る限り、これから夏に向かい高温多湿になり感染拡大が(たぶん)抑えられるでしょうから、盛夏のオリンピックは間違いなく開催されると思います。
相撲って、「裸でからだ同士がぶつかり合う」「汗が飛び散る」「肥満体で基礎疾患抱えていそうな人ばかりじゃ?」と「アイスホッケー以上にリスク高すぎる競技」と思うんですけど、専門家もそう言う評価は言わないですねえ。
まあそんなこと言うと、「コロナがなんだ!そんなもの全集中必勝の呼吸(あるいは大和魂)があれば勝てる!!」と怒られるかもしれません。あ、コロナを鬼畜米英に変えたら、80年前のこの国でも頻出してたらしいね。
あとは、「大規模なPCR検査をしない」「水際対策は穴だらけ」「いまだワクチン未承認、もちろん接種も始まっていない」。でも「対応に万全を期す」とされるカミカゼ国家・日本に、海外の選手の皆様がおいでいただけるかですが。
ま、開催さえできれば、内容が選手ファーストである必要性は、あんまりないのだよ。たぶん。
追伸 参考
スポーツ立国調査会と2020年オリンピック(五輪)・パラリンピック東京大会実施本部の合同役員幹部会が2日、都内の自民党本部で行われた。
森会長「やるか、やらないかではなく、どうやるか」
冒頭、森会長があいさつした。開催に向けた懸念について「一番大きな問題は世論とコロナ」と指摘し「やるか、やらないか、という議論ではなく、どうやるか。新しい五輪を考えよう」と呼びかけた。
この人の発言は、たいてい理解不能で差別的だから大嫌いなんだけど、「たとえ世論やコロナがどうであろうが、五輪を実施することは決定。あとの問題は「どう」実施するか」という点については当初から全くぶれてないし、すげえよ ともう逆に感心することしきりです。
そういや、旧日本陸軍の辞書に「撤退」という言葉はありませんでしたが、「転戦」と言い換えることで、軍首脳部(軍官僚)が傷つかず責任を負わず、実質的に撤退した という事例もありましたねえ。
追伸 参考まで引用です。
菅政権が目論む東京五輪“プランX”の全貌「開催ありきのアリバイ五輪に…」
※「週刊アサヒ芸能」2月11日号より
「結局は『アリバイ五輪』になるのでは。どんな形式になろうが、とりあえず開催されたという既成事実さえ作れればいいという五輪になる。これなら、中止による違約金も発生しない。日本もIOCもメンツを保つことはできますからね」(二木氏)
やはり、そういう見方は出て来るよねえ・・・