「新編西尾市史 通史編1 原始・古代・中世」発刊されましたよ。

10月26日、新編の西尾市史の通史編が発刊されました。今日はちょうど休みだったので、「一色学びの館」にて購入しました。 A5判 約840頁 上製本 フルカラー 4,000円

大きさ比較対象のため、汚い足を・・・失礼。足のサイズは25cmです。
本棚には、すでに続編のスペースを確保済み

朝9時半ごろ購入したのですが、  特典の引換券に  色-2  と記載されていたので、館では二人目の購入者だったみたいですね。  購入は市内の公共資料館施設で直接購入するか、着払いで郵送のみのようです。Amazonを含め、書店では取り扱っていません。

購入方法
西尾市岩瀬文庫・西尾市資料館・一色学びの館・西尾市塩田体験館・尾﨑士郎記念館でご購入いただけます。予約不要です。配送をご希望の場合は送付先や名前等をファクス、メール(shishi@city.nishio.lg.jp)またはお手紙にて市史編さん室までお送りください。

新編西尾市史 通史編1 原始・古代・中世』を発刊しました

「新編」の意味・・・西尾市は、平成23年(2011年)4月1日に、幡豆郡一色町、吉良町及び幡豆町と合併し現在の西尾市になりました。つまり、「新編」西尾市史は、一市三町の歴史を一冊で取り扱っています。  旧編は「西尾市史」「一色町史」「吉良町史」「幡豆町史」に別れているのね。

旧編と比較すると・・・800ページを超えるとはいえ、四冊に分かれていた情報を一冊にまとめたわけだから、当然記載される情報は取捨選択されています。が、合併した一市三町が、ほぼ歴史的な地域区分であった「幡豆郡」に相当するため、統合されたほうが地域史としてまとまりが良い  とも言えます。

旧編の「西尾市史」が、おそらく時代的背景から辞書的だった(通読しづらい)のにくらべ、新編は通読しやすい形になっています。複数の編集委員が分担して記載しているので、内容に重複があるのが傷ですけれど。  (ページ数が限られているのであるから、極力内容の重複は避け、多くの情報項目を取り扱ってほしかった  とは思う。ま、執筆者複数では避けられない問題ではあります。)

当然、情報は旧編からアップデートされています。 例えば、旧編では他の本の引用として、西尾城(西条城)を築いた足利義氏は、北条政子から譲られた源氏重代の宝剣「髭切丸」を城に祀った  と書かれていたのが、新編では霊剣を奉納(P773)・・・と冷静な(学術的にはこちらの記載が正しいと思われる)記載に変わってたりします。「西尾に髭切太刀があったかも」・・・というようなロマンを抱く余地はなくなってしまったなあ・・・

髭切太刀と西尾御劔八幡宮

と、一つ不満が。市内の修法寺に古い観音菩薩が存在するのですが、その価値について十分触れもらいたかったです。市史の記載は以下の通り

市域内で九世紀以前に遡る作例としては、七世紀後半の修法寺(平口町)観音菩薩立像が知られるのみである。( p287)

でも、7世紀って、飛鳥・白鳳時代ですよねえ。きちんと調べる価値のある仏像だと思うのですけど・・・

それでも、地域の歴史が好きな人なら、分冊4000円は「買い」だと思います。写真は小さいけどカラーですし。データ化した本文を収めたDVDが付録についているので、もしかして写真は拡大して見られるかもしれません。(僕は chromebookなので、DVDが見られないので不明。)

地域史を紐解く場合、まず最初に見る基本文献ですし、旧編「西尾市史」等は、市立図書館にはあるけれど、参考本として禁帯出(貸し出しません)扱い。思い立った時にすぐ見ることができないので・・・新編は枕サイズにもちょうどいいと思うよ。

でもまあ、絶対価格として安くはない本を購入するかを決めるのは、内容次第・・・ですよね。 例えば、目次はチェックしたいところ。

が、残念ながら、公式ページ等には目次が一切載っていないので、ここに撮影した目次を載せておきます。購入をお考えの方は、参考にしてください。

☆個人的には、購入は11月20日までに「一色学びの館」で行うのがオススメです。この日まで同館で「旧石器・縄文時代の西尾」展をやっていて、市史に記載ある文物が、実物で見られるからです。

投稿者:

モト

元河川技術者、現在は里山保全の仕事をしているおっさんです。西尾市在住の本好き歴史オタク。

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