18きっぷの旅(2)名古屋から鳥取

名古屋駅周辺で前泊して、名古屋発の始発に乗ります。 ちなみに泊は「FIRST CABINTKP名古屋駅」カプセルホテルですが大浴場付。駅から歩いて10分くらい。安くて寝るだけならきれいだし十分。朝食は太閤口の吉野家で牛丼。公称5:00開店。実際にも5分遅れ位で開店してくれるんで、朝早い時は助かります。

名古屋5:39→6:17大垣6:20→6:56米原7:03→8:05京都

名古屋を5時半に出れば、京都に8時頃付きます。時間があるので駅そば食べる。ここから山陰本線に乗ります。京都から嵐山に行く方向になるので表記は「嵯峨野線(山陰本線)」ホームは30番台です。関西空港からの列車が着くホームでもあるため外国人専用観光案内所、売店、座って食べられる駅そば屋(ただしおばちゃんは日本語ONLY)、そしてたくさんの椅子がホームに用意されています。待ち時間を座って過ごしたいなら、ここは穴場かも・・・

京都8:58→9:43園部9:46→11:03福知山11:12→12:32豊岡13:02→13:16城崎温泉

京都駅を出た嵯峨野線(山陰本線)。まさかの単線です。てか京都市内を走る感じは、路面電車か と思うほどかわいいです。これが「山陰本線」なのか〜。以下道中気が付いたことを。

綾部駅・・・言うまでもなく、綾部市にある駅です。駅前にさっそく「グンゼ研究所」が立地していますが、ここは繊維産業が盛んで、グンゼ発祥の地です。それから、新宗教「大本」の教祖、出口なお の出生地でもあります。本部の一つがあるので、天理教本部がある天理駅みたいにヤバい雰囲気だったらどうしようと思いましたが、いたって普通でした。(昔天理駅に降り立った時、構内に「ようこそおかえり」と表示されてて、信徒ではない僕はビビった)

養父駅・・・難読駅名じゃないかな。「ヤブ」って読むです。ヤブ医者の語源がここから来ている・・・という説もありますね。本来は名医を指す言葉であったそうな。詳しくはwiki藪医者を読んどくれ。

豊岡駅・・・豊岡市の駅。豊岡と言えば、コウノトリで有名です。絶滅前最後の生息地であり、最近は飼育した個体の野生放鳥もしているんです。どのくらい力を入れているか知りたい旅人は、駅前交番に行ってみましょう!

普通なら、「管内の死亡事故件数」がカウントされているんだろうけど、なんと兵庫県警が「全国のコウノトリの個体数、飼育数、ヒナの数」をカウントして表示してるんです。どんだけ大事やねん。

城崎温泉駅・・・ここで100分の休憩タイム。温泉(地蔵湯)に入り、海中苑で昼食、駅前でレンタサイクルを借りて戸島干潟にコウノトリを見に行きます。元水田を湿地に復元したそうです。でもコウノトリさん不在。俺のレンタサイクル料返せ〜。

城崎温泉って有名な温泉地っす。レンタル自転車残り15分で汗びっしょりになりながら回りましたが、風情あるいい温泉街でした。時間があったらゆっくり回りたいですが・・・温泉熱いーよぉ。 

海中苑。有名な食事処でお客さんそれなりにいます。が、お造り定食これで1,650円は高いなあ。観光地価格だからしかたないけど・・・

あと、個人的になぜ豊岡がコウノトリの日本最後の生息地だったのか疑問だったのですが、観光パンフによれば、 豊岡盆地は昔内湾だったんだって。水位低下により陸地化し中央に円山川が残った。けど盆地を囲む玄武岩の固い岩山に土砂がせきとめられ、大雨の度に氾濫する大きな湿地になってたそうな。しかも周りの山々から豊富に養分が供給され、たくさんの生き物を養っていたんだとさ。

その低地は同時に水田適地で、但馬地方を代表する米作り地帯にもなってるんだって。その自然を頼りに、コウノトリが暮らしてたんだな。(円山川下流部は勾配が緩く、河口から17km付近まで海水が浸入(←かなりすごい数値)また「円山川下流域・周辺水田」はラムサール条約に登録されてます いまでも湿地の面影が残ってるってことだね。)

下は、城崎温泉駅裏の円山川を上流側に撮影したもの。上流から見てくると、川としての流量はそれほどないのだろうけど、これだけの川幅と水量があるのは、海水が侵入してるから。もう入り江としか見えん。河原には見事なアシ群落も残っていたし、水辺のいきものに良い環境が多く残ってるね。

城崎温泉14:57→16:01浜坂16:17→17:08鳥取

浜坂駅・・・とくに変哲の無い駅ですが・・・ここは新田次郎の小説「孤高の人」の主人公、加藤文太郎の故郷ですね。 昔の愛読書なんで少し感激。 通過しただけですけど。兵庫県の日本海側ってくらいのイメージだったんですけど、もう鳥取県境がすぐ近くなんですね。

鳥取駅・・・本日のお泊り場所に着きました。見たところ、鳥取って西に開けて東は寂しい という感覚を受けました。だって鳥取駅の東隣りの福部駅って、無人駅なんですもん。普通、県庁所在地の中央駅の隣駅て、けっこう栄えてますよねぇ・・・

鳥取のお泊りはビーハイブというカプセルホテル。大浴場がないんだけど、あとはとてもきれいで良かったです。安かったし。

駅前で珈琲飲みました。昔、鳥取県知事が発言した「鳥取にはスタバはないけど、日本一のスナバがある」をもとに、地元企業が開業したカフェっす。駅前にありますよ。ネタと思い飲んでみましたが・・・

これ旨いすよ。スタバの万人受けする奴より、やや苦め?酸味強め?でいい感じ。スタバよりこっちのコーヒーの方が僕は断然いいっす!(もともとスタバ行くぐらいならドトールに入るアンチだがね)

その足で晩御飯もとい晩酌しに行きました。やっぱり駅前の「だいせん」さん。この店をお勧めするブログによると「裏メニューお得意様セットを頼め」 だそう。生中1杯にお造り、天ぷら3品がついて1100円だそうです!

お店に入ってメニュー見てもそんなセット載ってません。おずおず尋ねると、店員さんが一瞬逡巡して「ええ、今日から注文できますよ・・・」と言うことで注文。あわせて旬であろう「岩ガキ600円」を注文。日本海の夏と言えばこれでしょう! 突き出しの肉じゃがでぐびぐびしてるうちに料理来たたっす。

天ぷら三種がオクラ、ニンジン、ナスでも、揚げたてなら言うことないっす。それに見よ、このデカイ岩ガキ! 締めにみそ汁ご飯セット350円を頼んで満腹。料金2,500円くらいなり。ごちそうさまでした!!!

※山陰本線、城崎温泉駅を過ぎると雄大な日本海の眺めが楽しめるんじゃないか・・・と思っていたのだけど、海が見える地点は意外と少ないのね。海に近いところは走ってるんだけど。丘の谷間を走っている感じがしたな。そんな中でもめげずに一枚とったど。

鎧駅 あたりだったと思う。ちなみに隣駅が有名な「餘部駅(あまるべえき)」余部橋梁を通る鉄道写真で有名なんだが、もちろん渦中の電車に乗ってたら何の関係もないの・・・

18きっぷの旅(1)なぜ中国山地?

昨日まで4日間、18きっぷの旅に出ていました。旅行目的は「中国山地の走破」です。てか、観光じゃねーの?

ま、まあ僕にとっては車窓を眺めるのも立派な観光なんですよね。時間があれば観光もしますけど。

で、なんで「中国山地」行きたかったのさ?

以前「松江城天守の柱が、寄木細工でできているのはなんで?」ってエントリーを書いたときに参照した本に、こんな一文があったのです。

(江戸時代)出雲には大鉄山師が、それぞれ数千町歩の山林を擁してたたら製鉄業を営んでいたが、これに関係する労働者数は十万人余と言われた。

岩波新書「小判・生糸・和鉄」奥村正二 より

著者はエンジニアの技術史家。和鉄の技術を解説する傍ら、「山陰の山中に十万人規模で人がいたってほんとですか?」と疑問を持ち、現地調査等も行い、たたら場の箇所数から「あり得る数値だ」と結論づけます。

たしかに映画「もののけ姫」を見て分かるように、たたら製鉄は山地で行われ、多数の人足が必要であることは分かります。分かるんですが、 出雲(現在の島根県)の県庁がある松江市の人口ですらたったの20万人。

現在過疎化の代名詞みたいに言われる中国山地にそんなに人がいた・・・そしてそれだけの人口を支えた「中国山地」の現在の姿はどんなものか?がぜん見に行きたくなったってわけです。

なかなか山陰側って縁がなくて、土地勘もないですし一度行ってみましょ。

「小判・生糸・和鉄」 には、鉄を産する山域とそこを通る線路も載せてくれています。それを元に「木次線」と「芸備線」に乗ることにしました。超赤字路線で、いつJR西日本が廃線にしてもおかしくなさそうだし・・・

岩波新書「小判・生糸・和鉄」奥村正二 より

全体計画を地図に落としたのがこちら。(紙面の関連上、京都から西だけ抜粋しています)赤い線が走破した路線。

  • 1日目:(前泊)名古屋→鳥取  東海道本線、山陰本線経由
  • 2日目:鳥取→津山   山陰本線、木次線、芸備線、姫新線経由
  • 3日目:津山→大阪   姫新線、山陽本線経由
  • 4日目:大阪→安城  東海道線経由

詳しい旅行記は後日。

それからね。

上の地図には、4カ所青字で2地点間の所要時間を載せたんだけど、東西方向の移動と比較して、南北方向の移動 (中国山地横断)にいかに時間がかかるか 身を持って体感できました(笑)。

  • 京都駅〜城崎温泉駅 4時間18分(158km 山陰本線南北)
  • 鳥取駅〜米子駅 2時間15分(93km 山陰本線東西)
  • 宍道駅〜新見駅 5時間35分(125km 支線南北)
  • 姫路駅〜大阪駅 1時間2分(88km 山陽本線東西)

   ※課題※それぞれの時速を算出し、比較検討せよ。

こんな旅はただの「バカの横好き」なんですけど、こういう時間の浪費のような旅、都市に住んでるエリート層にも一度体験してもらいたいな って思います。地図で見た距離感では見えない、実感距離感、みたいな。当地の電車通学高校生は身を持って知っていますが、太平洋側に住んでるとなかなか気が付かないものです。線路が複線で、快速だって走っているのが当たり前だから。おまけに新幹線走ってる上に今度はリニアが走るそうな。。。

旅行最終日に姫路から大阪まで「新快速」乗り継いだら1時間強!それまで過ごした3日間の感覚からすると、驚天動地の出来事でした! うん、こりゃあ穂高君が田舎を捨て都会に家出した気持ちもわかるわ。ありゃ離島だけどな。

ちなみに上三つは単線。(さらに豊岡から先は電車ではなくワンマン汽車)したがって反対電車待ち合わせでしょっちゅう駅止め。三つめは急傾斜を 時に時速30㎞以下で あえぎ登り(JR西日本最高標高駅あり)、時にはスイッチバックで傾斜を超え、木々の枝の先端に車体を擦りながら走っています。