スネ夫は思った「あれ、ジャイアン。のび太しばくんじゃなかったの?」

アメリカのトランプ大統領は21日、中国からの輸入品に対して10%の関税をかけることを検討していると述べました。
トランプ氏は関税をかける理由について、中国が「合成麻薬のフェンタニルをカナダとメキシコに送っているためだ」と説明しています。

【速報】トランプ大統領 中国に10%の関税を検討 2025.1.22

ねえジャイアン(トランプ)、君って中国に60%の関税かけてのび太(習近平)しばくって公約で言ってたよね。10%ってめっちゃ優しいじゃんね? 

米国シンクタンクのケイトー研究所は11月20日、トランプ次期政権下の関税政策の影響や実現性に関する論考を発表した。

・・・60%の対中追加関税はトランプ氏の大統領就任(2025年1月20日)後、すぐに実行に移される可能性が高いと指摘した一方、ベースライン関税(全貿易相手国に対する10~20%の関税)に関しては、株式市場の混乱やインフレ誘発の懸念を踏まえて、就任後すぐの実行可能性は消極的に評価した。

米シンクタンク、トランプ次期政権発足後すぐの対中追加関税の実行可能性を指摘  JETROビジネス短信  2024.11.26

一方で、USMCA(北米自由貿易協定の後継)を結んだ仲間であるはずのカナダとメキシコに25%の関税かけるって、なんなの? 事前の話では、のび太やるはずだったのに、いつの間にか  「出木杉くんとしずかちゃんいじめるシナリオ」に変わったんだっけ?

トランプ新大統領は、大統領執務室で「メキシコとカナダに25%の関税を課すことを検討している。2月1日だろう」と述べ、来月1日からメキシコやカナダからの輸入品に25%の関税を課す考えを示しました。
トランプ氏はこれまでメキシコやカナダからの犯罪や薬物の流入が止まるまで両国からのすべての製品に25%の関税を課す考えを示していました。
また、選挙戦で訴えてきたすべての国からの輸入品に一律で課す関税をめぐっては「準備ができていない」と述べる一方、

トランプ大統領“メキシコとカナダに25%関税検討”2月1日から NHK  2025.1.21

まあ、米国のシンクタンクが逆の予測をしていたくらいだから、それを実施するのが”予測不可能なトランプ” という理解が正しいのかもしれないけど・・・

うーん、「トランプ情勢は複雑怪奇」ですな。

 「欧州の天地は複雑怪奇なる新情勢を生じたので、我が方は之に鑑み従来準備し来った政策は之を打切り、更に別途の政策樹立を必要とするに至りました」。これは第二次世界大戦勃発前夜の1939(昭和14)年8月28日、平沼騏一郎首相が退陣を表明した際の著名な一節である。

ニクソン訪中と冷戦構造の変容「まえがき」より抜粋

いや、もしかして、もうすでにジャイアンはのび太と内々に交渉して、良い条件を引き出して握手した、あるいはその見通しを得たのかもしれないなあ。 そう思うのは

中国政府のめっちゃマイルドな反応(出来レース?)もそうだし、

中国外務省の毛寧報道官は22日の記者会見で、トランプ米大統領が中国からの輸入品に10%の関税を課すことを検討していると表明したことに対し、「貿易戦争、関税戦争に勝者はいない」と述べた。その上で「中国は国家の利益を揺るがずに守る」と発言したものの、米側への対抗措置には触れなかった。

・・・不動産不況を背景に中国経済に勢いがない中、経済に打撃を与える貿易戦争の本格化は避けたいのが中国政府の本音だ。

中国、トランプ氏の対中関税発言に「貿易戦争に勝者いない」 対抗措置触れず、対話求める

ジャイアンがゴリゴリの対中強硬派なら、TikTokの件は変でしたし。

20日に就任したアメリカのトランプ新大統領は、中国系の動画共有アプリ、「TikTok」をアメリカで実質的に禁止する法律の執行について、75日間、いかなる措置もとらないよう司法長官に命じることを盛り込んだ大統領令に署名しました。

TikTokは中国の親会社がアメリカ事業を売却するなどの継続に向けた対応を検討することになり、トランプ氏は新たな合弁事業を設けてアメリカの資本が50%の株式を持つことが望ましいという考えを改めて示しました。

“TikTok実質禁止”の措置 75日間猶予を命じる大統領令に署名

もう、のび太とジャイアンで 「お互い儲かるなら、いがみ合うの止めようぜ」あるいは「二人で金持ちのスネ夫いじめようぜ。その方が儲かるから」とか話まとまってたりして(笑)。  ありえない話じゃないよなあ。電話会談はしてるし,貿易に関しても話はしたらしいですしね。(後付けですが)

中国の外交部は1月17日、習近平国家主席が米国のドナルド・トランプ氏と大統領就任前に電話会談を行ったと発表した。会談は米国側の要請に応じたものとされる。・・・また、復旦大学国際問題研究院の呉心伯院長は、今回の通話で戦略的意思疎通チャンネルを通じた関係処理に合意したことにより、トランプ氏が大統領就任後もすぐには追加関税などの措置は取られず、交渉が行われるだろうとした(「解放日報」1月19日)。

習国家主席が米大統領就任前のトランプ氏と電話会談、意思疎通チャンネルの構築に合意  JETROビジネス短信

トランプ次期米大統領は17日、中国の習近平国家主席と電話会談を行い、動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」や貿易などについて協議した。トランプ氏就任前の電話会談は、世界の二大経済大国で地政学的ライバル同士である両国の今後の関係を方向付ける可能性がある。
  トランプ氏は「中国と米国の両方にとって非常に良い会談だった」と、自身のソーシャルメディアプラットフォームであるトゥルース・ソーシャルに投稿。TikTokについて協議したことも明らかにした。
  いわゆるTikTok禁止法の下、親会社である中国の字節跳動(バイトダンス)が1月19日の期限までに米事業を売却しない限り、米国内でのTikTok利用が禁止される。だが、売却に向け本格的な交渉が進行している場合、大統領は期限を90日間延長することが可能。

トランプ氏、中国の習主席と電話会談-TikTokや貿易を巡り協議 bloomberg

ドラえもん世界の人間関係において、ジャイアンがのび太をしばくつもりは「事前に言ってるほど本気ではなかった」 なら、ジャイアンの顔色をうかがうスネ夫も、「あんまりのび太をいじめないで、むしろうまく付き合っていったほうが良い」という判断になります。

この世界でスネ夫とは石破首相・・・アメリカ国と日本国の関係は、まさにジャイアンとスネ夫に他ならないですよね・・・が「中国べったり」している路線が、実はそれほど悪くなかったのかも?・・・と思ったり、思わなんだり。  

中国側には、石破政権への期待感が存在している。岸田文雄前政権がバイデン米政権と連携し、対中圧力の強化に動いたことにいらだっていたからだ。これに対して、首相が日米摩擦の要因になり得る日米地位協定の見直しを持論とすることは、中国にとって好都合といえる。靖国神社参拝に距離を置くなど、歴史問題でも中国に融和的な立場をとっているとみる。

中国、石破首相の足元を見たか「米国べったりの岸田前政権よりは話ができる」

 事実は小説より奇なり という言葉があるけど、まさにそんな感じ。トランプ劇場ですもんね。楽しませてもらいましょ。(僕らにアメリカ大統領の選挙権はないのだし)

と、若干日本大丈夫かいな?と感じていますが、まあ実業家出身のトランプ氏が「アメリカ・ファースト」を唱えモーレツに働かれるでしょうから、アメリカに投資しとけば大丈夫じゃね? と楽観的に考えてます。  by冷菜凍死家

後記。ドラえもん比喩論は有効なのか(笑)。

橋下徹氏:理想論としては、日本の立場でもっと言ってもらいたいですよ。だけど、向こうはジャイアンですから。政治をやっている人間として現実論を言い過ぎかも分からないですけど、ジャイアン相手にどうするかっていうこと。 ジャイアンはのび太のおやつから漫画から何から取り上げるけど、日本は取り上げられなかったんです。これを良しとするかどうか、のび太くんの立場としてね。 理想論で言えば、『のび太はいやだ!ジャイアンに対してはジャイアンで行け』と言いたいけど…

日米首脳会談「大成功だがこれからが勝負」橋下徹氏「“ジャイアン”トランプ大統領に“のび太”日本は無理難題かわすのが精一杯」

あれから30年。

「あれから15年。わずか15年で我々はここまで復興を遂げることができたのです。それは私たち人類の優秀性もさることながら、皆さんのお父さんお母さんの血と汗と涙と努力の賜物といえるで有りましょう。」

とは人類の半数が一瞬にして失われたセカンドインパクトからの復興を振り返る中学校の老教師の名セリフです。  (新世紀エヴァンゲリオンの設定)

リアルワールドでは阪神大震災から30年が経過しました。倍の時間が経過し、復興は成し遂げられた でしょうか?そして来るべきサードインパクト(南海トラフ地震)への備えはできているでしょうか?

悪いことは言わん。特務機関NERVを頼れ(笑)

なんてね、別にどんなアプリでもいいんだけど。

来るべきサードインパクトに備え、いくつか関連したネタを。

つい先日(1月16日)、NHKニュースで『南海トラフ地震 の30年以内発生確率が「80%程度」に引き上げられた』と報道してました。

政府の地震調査委員会は日本周辺の海底や全国の活断層で想定される地震の発生確率について、毎年、1月1日の時点で計算し、公表しています。
このうち、南海トラフで想定されるマグニチュード8から9の巨大地震は、今後30年以内に発生する確率がこれまでの「70%から80%」を「80%程度」に引き上げました。

今月13日や、去年8月に日向灘で起きた地震は今回の確率には影響しておらず、想定している巨大地震が起きないかぎり、時間の経過とともに確率が上がるとしています。


30年以内に発生する確率については、南海トラフとして確率の算出を始めた2013年は「60%から70%」でその後、2014年に「70%程度」、2018年に「70%から80%」に引き上げられていました。

南海トラフ巨大地震 30年以内発生確率「80%程度」に引き上げ

いよいよ近いのかな~と思って記事を読んでると・・・ありゃ?

僕は地震の発生確率をどう算出するかなんて全く知らないのですが、 引用した最後2つのパラグラフの記述を見て、この発生確率の数値引き上げは、科学的に算出したものではなく、「文学じゃないか?」って感じました。

そもそも「地震の発生確率」なんていう不確かな、そしてぶれの大きい「予測値」を算出するのに、10年程度の短期間でその確率が20%程度高まるなんてありえるでしょうか? むしろなんか変な癖が出てないか、モデルを疑うべきではないかと。(*これについては、文末に追加情報を乗せましたので、あわせてご覧ください。)

ですがまあ、天下のNHKで報道されているのだし、それなりの確度を持ってるのかなと思ってたのですが・・・

今日(1月17日)の東京新聞の記事

30年以内の発生確率(長期評価)が「80%程度」とされる南海トラフ地震について、政府の地震調査委員会が、根拠としているデータや研究結果の見直しを始めたことが分かった。議論は非公開で進んでおり、複数の委員への取材によると、確率の値や表記の仕方などに変更が加えられる可能性が高い。

 東京新聞は地震調査委の下部組織で、地震学者らが確率の検討を取りまとめる長期評価部会の委員全16人に取材を申し込んだ。
 およそ半数の委員が議論していることを認めた。複数の委員が新しいデータや知見を重視し、「確率算出の手法を見直そうという話になっている。手法が変われば、確率の値が変わる可能性は高い」と話した。
 事務局の文部科学省の担当者は「見直しを検討することを含めて検討しており、具体的な内容は話せない」と答えた。

南海トラフ地震の発生確率「80%」が覆る可能性 地震調査委が新データを基に見直し 国は「中身話せない」

この話が事実なら、なぜ見直しをしてから数値を公表しないのか、対策の基礎となる大事な数値なのに、その数値だけが独り歩きしちゃいます。てか、むしろその高すぎる数値の独り歩きをこい願う存在があるんじゃないか って邪推しちゃいますよ。でもそれ、「オオカミ少年」の副作用を伴うから・・・

次のネタ。

元ネタが出てこなんだけど、阪神大震災を経験した人が能登半島地震での震災対応を見て、「阪神の時から変わっていない、いやむしろ劣化している」 と答えてたこと。

阪神・淡路大震災から1月で30年です。
NHKがアンケート調査を行ったところ、震災を経験した人の半数余りが去年1月に起きた能登半島地震で震災の教訓が生かされていないと答えました。

震災30年アンケート 半数余が「能登地震で教訓生かされず」

 理由はいろいろあると思うんだけど、僕は当時と比べ現在は、「行政の対応力がめちゃくちゃ下がっている」ことも原因にあるんだと思います。

僕が勤務していた某防災官庁での経験ですが、 僕らの採用時期から10年余り(まさに氷河期世代)職員の採用がすごく減らされました。ほぼゼロという年もあったと思います。いま、その世代が課長など、災害対策の現場の指揮官クラスになっているのだけど、数が足りません。 採用絞ったから当たり前なのだけど。

そもそも、職員定数が減ってますがな。 そのうえで正規職員を減らし、非正規職員を増やしたので、地方自治体では避難所の運営を非正規職員にもお願いしないと回らないところも。 非正規職員に市職員として臨機応変の対応を取らせること、できますか? 本来定型業務を行うために雇われたのに。  

非正規でありながらも災害対応の重責を負うことに戸惑いの声が上がる。ある自治体の任用職員の女性は豪雨災害で避難所運営などを手伝うよう指示された。約1カ月間、休日返上で避難所の受け付けや被災施設の片付けに奔走。同じ非正規の同僚も深夜まで働いていた。「新型コロナウイルスにも注意を払い神経をすり減らした」という。
本来の仕事は庁内事務などで、職務を示す「労働条件通知書」に災害対応は記されていない。

命の危険にさらされる懸念もある。東日本大震災で被災した岩手県内では非正規職員42人が避難誘導など公務中に亡くなったと認められた。東北の被災地では、ヘルメットなどの用具で非正規用が確保されず、安全配慮が不十分だったとの指摘もある。

地方自治総合研究所の上林陽治研究員の話 公務員の報酬は正規は身分に対し、非正規はあくまで限られた職務に対して支払われ、公務員としての性質や役割が根本的に異なる。災害要員にするなら正職員化や待遇改善は必須だ。・・・

会計年度任用職員は地方公務員法が適用されるため、「正規と同じで何でも担わせる」という誤った考えが広まらないか懸念する。

災害対応に非正規公務員の動員増加 待遇改善は置き去り

それらの動きに反比例するように「対応マニュアル」の冊数とページ数は激増し充実しました。そりゃいろいろやらなきゃいけないことは分かるよ。でもこの人数でどうやっても回せないじゃん。そもそも幹部がみんな単身赴任じゃん(正月に災害起こったらどうすんの?)

一時期、金融業界で「ストレステスト」という言葉がはやりましたね。

金融業界におけるストレステストとは、株価の暴落や金利の高騰等、金融市場に不測の事態が発生した場合を想定して、ポジション損失の度合いや損失回避策をあらかじめシミュレーションしておくリスク管理手法を指します。特に、銀行等の金融業界では、金融システム危機に耐えて業務を継続できるかどうかを調べる手法とされています。「健全性検査」とも称されます。

SMBC日興証券

これを行政でもやるべきだと思うんですよね。 「災害対応能力について、阪神大震災時点(30年前)と現在と比較して数値化」してみたらいいと思います。 たぶん、その数値の低さに愕然とするんじゃないかと。 で、それ公表したらいいと思うんですよ。

「自助 共助 公助」って言葉があるけど、この数値がでると国民も、ああ「自助 共助」するしかねえわと諦める(笑)。 いや、でもそれが現実なんで。 最終的に被害者数を減らすには、みんなが見たくない現実を見る必要があるんじゃないのかなあ、と。

追記。

一体どれぐらい鬼気迫ることなのか。そのリスクや対策について、東京大地震研究所の加藤愛太郎教授(地震学)に話を聞いた。
・・・
そのような南海トラフ巨大地震の30年以内の発生確率が今回、「80%程度」に引き上げられた意味とは―。
「いきなり70%から80%になったわけではないです。もともと昨年が『74~81%』だったのを四捨五入して70%と表現していた。プレートは年々沈んでいるわけですから、時間が経てば発生確率はあがります。そこで今年は『75~82%』に上がったので四捨五入して『80%』と表現したのでしょう」

〈南海トラフ巨大地震〉発生確率が「70%」から「80%」に引き上げられたことが意味するものとは? 東大の地震専門家が警鐘

このように内実を説明されれば「なるほど」とも思うけれど、普通の人が報道を見たら、「いきなり70%から80%になった」と認識してしまうだろうね。 ちょっとあまりに乱暴すぎないか という印象は消えないなあ・・・