サンマ、これからも食べられますように・・・

とりあえず、今年のサンマ漁、現在のところ豊漁のようです。

記録的不漁から一転、2018年は取れすぎのもよう。

北海道・根室市では28日に続き、29日も1,000トンを超えるサンマが水揚げされ、港の許容量を超えたため、水揚げ制限が行われる状態になっている。

無料の「振る舞いサンマ」まで 豊漁すぎる異例事態

しかし昨年度は大不漁で、サンマ高くてあんまり食べられなかったな。その背景や、じゃあこれからサンマを食べ続けるためにどのような手があるんかな?

少し引用が長いのですが、NHKのビジネス特集の記事から抜粋します。

サンマ不漁 背景にあるのは

庶民の魚、サンマ。ちょうど北海道東部ではことしの初物が水揚げされ、もうすぐスーパーの店頭にも並びそうです。しかし、ここ数年、サンマは不漁にあえぎ、去年の漁獲量は実に半世紀ぶりの水準に低迷しました。このところ中国など海外の漁船がサンマの漁獲を増やしていることもあって、日本は、先日の国際会議で新たな国際規制の導入を提案しましたが、中国などの意見との隔たりが埋まらず、導入は見送られました。なぜ、こうした事態に陥っているのでしょうか。そして、解決策はないのでしょうか。(経済部記者 楠谷遼)

サンマ なぜ不漁?

サンマの不漁が続いているのはどうしてなのでしょうか。専門家に聞いてみると、理由は1つだけでなくさまざまな要因が重なったためだといいます。

まずは、水温など海の環境が変化したため稚魚の生育が悪く、そもそもの資源量が減少したと見られること。そして、サンマの漁場が沖合に移動し、沿岸を中心に漁獲してきた日本の漁船が取りに行きづらくなったことも背景にあります。

さらに、特に指摘されているのが、中国や台湾などがここ数年、北海道や三陸沖の“公海”に巨大な漁船を出して大量に漁獲していることです。サンマは夏から秋にかけてこうした海域を通って日本の沿岸に近づいてくるので、日本からすると“先取り”されている格好です。

農林水産省によりますと、2012年から公海でのサンマ漁を本格化させた中国の去年の漁獲量は4万8000トンで、5年前の24倍と急速に増加。台湾も去年の漁獲量が10万7000トンと、2013年から日本の漁獲量を上回っています。

ではなぜ、日本は“公海”に漁に行かないのでしょうか?日本の漁業者は規模が小さいところが多く、漁船自体が小さい上、公海まで行くと重油などの燃料費が負担になってしまうので本格的に乗り出すのが難しいというのが現状なのです。

こうした事情を抱える中、日本は今、国際的なサンマの漁業規制の導入に動いています。

この記事を読むと、三つの要因が挙げられているようですね。

①そもそもの資源量が減少したと見られること。

②サンマの漁場が沖合に移動し、沿岸を中心に漁獲してきた日本の漁船が取りに行きづらくなったこと

③特に指摘されているのが、中国や台湾などがここ数年、北海道や三陸沖の“公海”に巨大な漁船を出して大量に漁獲していることです。サンマは夏から秋にかけてこうした海域を通って日本の沿岸に近づいてくるので、日本からすると“先取り”されている格好です。

 

理由③を強調して、「日本のサンマ漁獲量が激減したのは、中国が公海でたんまり取っちゃうからだ、けしからん」という人もいます。僕の身近にも・・・。でもこれって言いがかりじゃないかと思うんですよね。

まず、当然のことですがサンマには日の丸マークが付いているわけじゃないです(日本のモノではない)だから公海で誰が取ろうと自由なんです。

なのでサンマを「先取りされる」 という見方がまずおかしい。環境要因?とかで日本にサンマが近づいて来ないなら、中国や韓国とは関係なく日本が公海上に取りに行かないと、漁獲量は今後上がらない。

(今年は沿岸でたくさん取れているようなので、単純な問題ではなさそうだけど、)そのうえで、自国は公海に取りに行かないが他国が公海でたんまり取ってることに対し、それがあたかも悪いことのように言ってはいけません。日本も同じ土俵に載る努力をしてから言いましょう。

それをせず ②沿岸を中心に漁獲してきた日本の漁船が取りに行きづらくなった・・・と言ってるのは、日本の自助努力が足りないだけです。

「日本の漁業者は規模が小さいところが多く、漁船自体が小さい」・・・だったら規模を大きくして、大きな船で繰り出そうよ。それって単純な国内問題ですよね。中国や台湾にできて、日本にできない理由はないよね?

「公海まで行くと重油などの燃料費が負担になってしまうので本格的に乗り出すのが難しい」・・・問題の公海は北海道や三陸沖なんですね。中国や台湾の漁船が、どこを母港にしているのか分かりませんが、明らかに日本の漁船の方が、北海道や三陸沖の“公海”に近いのです。なのに燃料費が負担って?まあ、中国は自国使用する石油の40%くらいは自国で生産しているので単価が安いのかもしれませんけど、台湾は日本と同じ、ほとんど外国から輸入した石油を使ってますよねぇ?

もちろん公海まで取りに行くとなれば、サンマの価格は、近海でたくさん取れたときと比較すると、上昇せざるを得ないでしょう。でもそれは、中国や台湾が大量に取るから というより、何かが原因で、サンマの漁場が日本近海から沖合に移動したから、燃料費が掛かるだけです。それを外国、特に中国のせいにするのはどうかと。 「坊主憎くけりゃ袈裟まで憎い」 は、いただけませんなあ。

 

ただ、公海で日本も大量に取るとなると、そもそもサンマの資源量が心配になります。本当に資源量が減っているのなら、「日本は、先日の国際会議で新たな国際規制の導入を提案しました」と言うのは大切なことですよね。その提案に対し「中国などの意見との隔たりが埋まらず、導入は見送られました。」って

やっぱり中国はけしからん と思ったアナタ、ちょっと次の記事を読んでお考えくだされ。ここでの議論は前回の国際会議のモノなんだけど、(今年の提案内容は探し出せなかった。まあ国際会議の提案なんて、トランプが大統領にならない限り、翌年コロッと変わることはないです)

まあこりゃ、日本に都合よく中国に都合悪く、合意できないのは当然ですわ。

今回の会議で合意が得られなかった、日本のサンマ漁獲枠の提案を検証してみましょう。

日本は56万トンの漁獲枠設定を提案しました。2015年の各国の合計漁獲量が35万トンで、2016年の漁獲量はそれを下回るのが確実な状況です。来遊量が相当回復しない限り、56万トンも漁獲できないでしょう。そもそも論として、この漁獲枠に資源回復効果があるのか疑問です。

また、漁獲枠の国別の配分にも問題があります。日本提案では、合計56万トンを、日本24万トン、台湾19万トン、中国5万トン、韓国2万トン、ロシア6万トンと配分することになっていました。

日本の最近の漁獲実績は11万トン前後ですから、日本のみが大幅に漁獲を増やす一方で、中国や韓国には厳しい内容となっています。

「日本はこれからもガンガン獲るので、中国や韓国は漁獲を増やさないでくださいね」という日本提案に対して、中国、韓国、ロシアが反発するのは当然です。

むしろ、何のために日本は他国が受け入れないことが自明の提案をしたのか、理解に苦しみます。

サンマ漁獲枠、合意できず。他国の支持を得られない日本提案の中身。

(↑この記事は東京海洋大の勝川先生が書かれていて、サンマ漁獲量問題が非常に分かりやすく書いてあります。)

「何のために日本は他国が受け入れないことが自明の提案をしたのか」・・・そりゃ、日本国内に向けた提言だからだよ(笑)。

それはそれとして、この数値を、各国のサンマ漁獲量のグラフに描いてと比較すると、日本の提案の身勝手さがよくわかります(苦笑)

記事に書かれているように、2015年の日本の漁獲量は約11万トン。中国5万トン。台湾15万トン。韓国2万トン程度。一方、提案された漁獲枠は日本24万トン。中国5万トン。台湾19万トン。韓国2万トン程度なんだから。こりゃ中国が同意するわけないす。「日本はこれからもガンガン獲るので、中国や韓国は漁獲を増やさないでくださいね」トランプより強欲じゃねーの。日本水産界。

 これ(2018年の豊漁)を受け、根室市内の鮮魚店では、買い物客に取れたてのサンマを無料で配る「振る舞いサンマ」が行われていて、久しぶりの豊漁に沸いている。    無料の「振る舞いサンマ」まで 豊漁すぎる異例事態

国内でそんなことして、国外には「サンマの資源管理を提案」って、諸外国に激怒されますよねえ。二枚舌だって。

中国人なら、故事を引いて「先ず隗より始めよ」と言うでしょう。「日本にもこの故事、伝わってるよね」って嫌みを交えて。

【意味】 遠大な事業を成し遂げるためには、まず手近なところから始めるということ。 また、言い出した人から実行すべきということ。

杉田論文について突っ込んでみた。

例の「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がない」ってやつです。この前図書館に行って、新潮45の8月号を読んでみました。買うのはもったいないので(笑)。

社会福祉政策や人権を功利主義一本で割り切る政治思想って、さすがにまずいだろというのが感想でした。(賛同する人はそれなりに多いと思われますが)

結論以外のところで少し突っ込みたかったので、少々。

核心の一文はこうなっています。

例えば、子育て支援や子供ができなカップルへの不妊治療に税金を使うというのであれば、少子化対策のためにお金を使うという大義名分があります。しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか。※

報道等では、LGBTの人たちは「生産性」がない・・・という言葉が独り歩きしていました。でも僕は最初、この言葉の意味が取れませんでした。

普通「生産性」って 「仕事改革で生産性を高めよう!」とか、「日本の労働者の生産性は諸外国と比較して低い」とか。そういう文脈で使いますよね。「最近当選した自民党国会議員は安倍マンセーばかりで生産性がない」も、まあまちがってない?

(生産性:生産過程に投入された一定の労働力その他の生産要素が生産物の産出に貢献する程度(広辞苑) 普通、人間には使わないと思うね)

ともあれ。LGBTであることと、生産性が高いか低いか って、全く関連性はないですよね。そりゃ能力とかやる気に関わってるんだから。

(むしろ個人的にはLGBT当事者はファッション・デザインの世界で活躍するような繊細な感覚の持ち主が多く、相対的にスペックが高いと感じる人が少なくない と言う説に賛成です。つまりデザイン思考重視のこれからの主要産業において、彼ら彼女らの生産性は高くなる傾向じゃね?)

ともあれ文書の前後を読むと、この「生産性」って言葉は誤使用で、この言葉は英語で言う”Reborn”の意味で使われていると気が付きました。なので、先の文は

少子化対策のためにお金を使うという大義名分があります。しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり生殖に関わらないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか。 ※

と校正すれば、内容はともかく意味の取れる文書になるんじゃないでしょうか。これをわざと使っている(著者はともかく、編集者は言葉の専門家なので指摘はしたはず)ところに、杉田議員の意図があったんじゃないかな。すなわち炎上狙い。

生殖:①うまれふえること。うみふやすこと。②生物が子を作る現象 (広辞苑)

 

そのうえで。 じゃあ、彼らが少子化対策に有効だったら、杉田氏は税金投入に賛成なんかな? 例として、日本ではレズビアンカップルが子供を持つケースが増えているらしいよ。

まあ、自民党保守派の言う「正しい家族」じゃないので無理筋だろーけど。でも論文を読む限りでは反対する理由はないはず。早急な議論の後押ししたらどうでしょう?

LGBT親になる 法の想定外、事例先行

自分がレズビアンだと気がついてからも子どもは持ちたいと思っていた。パートナーに出会い、提案してみると「いいんじゃない」との返事。ネットを通じて3年以上、条件の合うゲイ男性を探し、精子の提供を受け妊娠し出産した。・・・

30代の会社員でゲイの鈴木孝さん(仮名)は数年前、友人の女性カップルから精子提供を依頼された。「していいことなのかさえ分からなかった」と振り返る。情報を求めネットの海をさまよった。答えは見つからず、友人や親、同僚にも相談した。「責任とれるのか」「親のエゴじゃないのか」。反対も多かった。半年以上悩んだ末、友人の希望に応えることにした。・・・

■子どもをつくる権利、欧米でも賛否 日本の議論は周回遅れ

日本では同性間の結婚は事実上認められていない。東京都渋谷区は同性カップルに「パートナーシップ証明書」を発行するが法的効力はない。現在レズビアンの女性が男性から精子提供を受けて出産すると、子どもは婚外子となる。男性が認知すれば戸籍上は男性が父親になる。

早稲田大学の棚村政行教授(家族法)によると、同性婚を認めている国は世界で20カ国以上ある。その上で、英米豪などは同性カップルが子どもを養子として育てたり、第三者からの精子提供などで子どもをつくる権利を原則認めている。一方、独仏などは子どもを育てることは認めるが、第三者提供で子どもを新たにつくることは議論中だという。家族秩序を守るという視点から慎重な意見がある。

棚村教授は「生まれている子どもについて、出自を知る権利などをどう担保するか日本でも早急な議論が必要だ」と話す。

 

本文と直接関係ないけど、第三者からの精子提供などで子どもをつくる権利を認めるか認めないか が英米豪と独仏で分かれているのは興味深い。 日本の民法は、大陸法系だったから・・・

英米法の特徴は、判例主義で、議会が作る法律よりも伝統に根ざした裁判所の判断の法が偉いという仕組みになっている。・・・
大陸法の特徴は、法律主義で、学者が論理的・理性的に整理した法律案をもとに、議会がバシッと決めてしまい、紙の上に書いた法律の方が判例よりも偉いことになっている。
この違いはどうもその国の文化や歴史に関係しているらしい・・・白田秀彰「インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門」

 

 

※論文ではこの後にLGBとTを分けて考えるべき との議論が続いているので、「生産性」を議論しているのは、LとGについてだと思います。

そもそもLGBTと一括りにすることが自体がおかしいと思っています。T(トランスジェンダー)は「性同一性障害」という障害なので、これは分けて考えるべきです。自分の脳が認識している性と、自分の体が一致しないというのは、つらいでしょう。性転換手術にも保険が利くようにしたり、いかに医療行為として充実させて行くのか、それは政治家としても考えていいことなのかもしれません。

一方、LGBは性的嗜好の話です。