技術士とは?

一応二次試験受験生なので、受験勉強も兼ねて(笑)

公益社団法人 日本技術士会のHPに定義があります。

技術士 Professional Engineer とは「科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた、優れた技術者」の育成を図るための、国による資格認定制度(文部科学省所管)です。

試験に合格して登録すると、技術士の称号を使用できます。技術コンサルタント系の仕事をする人が多いですね。  (以下の引用は基本的にwikiから)

84%が一般企業やコンサルティング会社に勤務し、約8%が官公庁に勤務しているほか、約8%は技術士事務所を開業して独立技術コンサルタント

ただし、技術コンサルタントって技術士の独占業務じゃないから(例えば、医師は独占業務です)資格なくても技術コンサルタントを名乗ることができます。じゃあどんな価値があるかと言えば、特定分野に「一定の能力はあるな」と国が認証しているので、信頼感が出るかも・・・。

資格は科学技術全般に部門が広がっていますが、特に建設部門を歩む人にメリットが大きい資格です。

実際の有資格者数の割合は建設部門が45%を占めており、これに関連の深い上下水道部門や応用理学部門(地質)が続いている。この分野では建設コンサルタント登録の条件とされるなど、事実上の業務独占資格(必置資格)となっているためである。また官公庁の土木建設系の技官や、都道府県庁に所属する技師らが比較的多く資格取得する・・・その一方で、それ以外の技術分野、例えばソフトウェア開発の現場での認知度は低い

建設分野の技術コンサルタントとして頑張るなら、ぜひ取っておきたい資格です。合格率は低いけど・・・。これ、所管を文部省から国土交通省にしたほうが、適切じゃないのか~?

資格を取るにはなかなか長い道のりが(標準ルート)

  • 理系大学卒業
  • 技術士一次試験(選択問題)合格
  • (「技術士補登録」)
  • 実務経験4年~7年
  • 技術士二次試験(論述問題+面接試験)合格
  • (「技術士」登録)

バイパスとして、最近の大学では特定の学科を卒業すると、技術士一次試験合格と同等の資格が得られるところもあります。「JABEE認定」

僕の時代はこの認定制度がなかったので、試験を受けないとダメ。 分野によっては結構一次試験も難しいので、特定の学科を卒業して有資格者になったほうがラクでしょう。試験は受験料も取られるし、一次試験受けないと二次試験に進めないし、ちょっと旧人類(試験組)は損した気分。

面白いことに、技術士一次試験は実務経験を問われないし、一次試験合格した科目と二次試験を受ける科目は別々で構いません。ってことで、僕(当時官公庁の土木建設系の技官)は、周りが「建設」を受けるのを尻目に「環境」で受験しました。(エンジニアとしての基礎知識を見る適正問題と、自分が選ぶ「専門科目」問題があるので、能力を測るには問題ないことになってる)

これは自分なりの生存戦略・・・周りはみんな優秀だから、その中で同じ「建設」受けても埋没しちゃいます。環境の勉強したかったこともあり、一人違う科目受ければ、環境の専門家?として目立つかもしれない! 一種の「棲み分け」戦略。

生活様式のほぼ等しい異種の生物群が、生活空間や生活時間・時期を分け、競争を回避しながら共存する現象。ヤマメが下流に、イワナが上流にすむ例など。   デジタル大辞泉

ま、容易に想像できるだろうけど、一次試験受かっただけで何かができるわけじゃないから、特に戦略は機能しなかった(笑)。けど数寄が高じて、「環境の技術と、実務で培った河川の知識を応用して河川環境の研究をしに行くんです!」と、そっち系の大学院に行く口実にできたから、個人的には元は取ったと思う。

技術士一次試験に合格して認定を受けると「技術士補」が名乗れ、技術士二次試験に合格して認定を受けると「技術士」が名乗れます。もちろん高い登録料と会費が必要・・・ だと思います。それは二次試験合格してから考えりゃいいこと(笑)。

とりあえず、試験は1月にあるので、そこまで頑張ります。それから、「捕らぬ狸の登録算用」でもできるといいんですが。

 

ちなみに英訳すると、Professional Engineerですが、アメリカに行って「I am ジャパニーズ文部省認定PE、Can I consult ?」と聞いても「No!」と刎ねられます。アメリカにも独自のProfessional Engineerがあるのです(州ごとに認定)。

日本の制度とよく似て、まず一時試験があり、Fundamental Engineerに登録が必要です。日本でもオレゴン州だかの試験が受けられるけど、受験資格が厳しく、工科系大学卒業(Bachelor of Engineering)が必要で、バイパス経路もありません。詳細はこちら です。

日本で建設系以外でハードウェアのエンジニアになるなら、これからはこの資格の方が役に立つと思うなぁ。 「専門用語も英語で分かります」って言えるから。

いっそのこと、この資格を日本の工科系大学の卒業試験にして、工学士の資格を独占資格「Engineer」授与に変えたらどうですかね。その代り卒業論文と語学の単位はこれに変えると。

 

それと、Professional として、「高い技術者倫理を備え」とあるけれど、日本の役所や企業のインハウスエンジニアに倫理なんて必要があるのかねぇ?

問題が発生するたびに、教育を徹底して個人の倫理観を磨くとか弥縫策を打ち出しているけど、根本的に「何か問題があったら、責任者が責任を取る」こと実際に示さない限り、技術者個人の倫理でできる範囲なんて限りがあると思うんです。

でも「何か問題があっても、誰も責任を取らない(下っ端が取るかもしれんが、原因はそこか?)」のが現実。だから、いつか再発するよ。

 

 

 

 

 

家を造ろう その3 基礎はしっかり。 (その2)

その1からの続きです。

貰った資料は、木杭を打つ工法、柱状改良をする方法(土とセメントを混ぜて柱を造る 以下セメント系)、鋼管杭工法の3つでした。費用を考えなければ鋼管杭が最も良いのですが、費用を考えると我が家への適用は考えていませんでした。

で、地盤会社さんを訪問。技術系の方が相手してくれました。(以下「地」とする)

僕「木杭の支持力が、セメント系を上回る結果であることを資料で読みました。良質な木ならそうでしょうけど、木は工業製品でない天然物ですから、当然品質にばらつきがありますね。 意地悪に見ると、良質な試験体だからセメント系を上回ったのかもしれない。そのあたりの品質管理はどうされていますか?」

地「会社の試験地で実際に試験杭を打ち測定したところ、既存工法と同程度の支持力が確認されています。」

僕の理解(・・・質問の回答になってないと思うけど・・・根拠資料となる数値を採取する「試験」なら、当然多くの杭の中から良質の杭を選定して実験し、そのなかからランダムに「試験杭」を選定して支持力測定をするな。 ・・・でもそのレベルの「良質な杭」が、僕の家に使われる保証は何もない・・・。セメント系なら、使った材料から試験体を造って強度試験やることも可能だけど、木杭だと一部切って試験体にすることはできないしな・・・)

僕「木は腐りますね。 我が家は地下水位は高いので、水位以下の部分は大丈夫だと思いますが、心配なのは地下水位以上の部分です※。空気に触れ、水に触れ、長期的には腐る可能性が考えられますが点検はできませんね、どのように対策されているのですか」

地「防腐剤を加圧注入しています。実際の試験地で20年。実験室の実験で60年相当の試験をしており、問題は出ておりません。」

僕の理解(加圧しても、木材に完全に薬剤を注入するのは、簡単じゃないよね。それに薬剤注入しているから大丈夫って、あんまりうれしい答えじゃないな。地下水位から考えて地下水位以下では空気が遮断されるので問題はない。地下水位以上は基礎コンクリートになるので、問題なし。念のため防腐剤を加圧注入しています」とか言ってくれると嬉しいんだけど・・・そもそも点検できない箇所だから、薬液をしみこませ耐性を持たせた材料より、そもそも腐らない材料が適してるんじゃない?)

という感じで、あんまり要領を得ない対話が続き、木杭へ乗り気にはなれなかった・・・

僕「木杭工法がわが家にベストな方法だと思いますか?」

地「それはお客様によっていろいろですね。私はこの工法が良いと思いますが、説明させていただいて、納得して木杭を選ばれる方もいらっしゃますし、やっぱり木では心配だ ということで、柱状改良工法を選ばれる方もいらっしゃいます。それぞれです・・・」

僕(「豊田真由子衆院議員の気持ちになってきたよ・・・」) 「はい。じゃあ柱状改良工法で見積もりください。予算見て決めます。」

見積もりは、200万円+残土処分費でした。設置本数と長さは木材と変わらず、柱状施工の範囲はΦ500でした。

僕メール)「柱状改良工法でお願いします。ただし、試験体の強度を書面で報告すること。施工現場は土中に水分を多く含むので、水セメント比をどのように設定するか教えてください。」

(注:土中水分が多い=セメント固化は水和反応なので、水分が多ければ必要となるセメント量は多くなります)

地メール)「試験体は一軸圧縮試験で実施します。改良体については含水比が高いので通常300kg/m3のところ、350kgに増量します。 水セメント比は基本60%ですが施工前の試掘で土質と含水状況を確認し、調整することをすべての案件で実施しています。 施工後報告書に写真を添付して報告します。」

僕)(水セメント比の設定は計算だから写真撮影しても意味ないがな)まあ言っても伝わらないだろうし、試験実施するから、それでよしとするかぁ・・・)

施工後、大工さんからもらった地盤改良工事完了報告書で、圧縮強度は問題ありませんでした。ただし水セメント比を決める現場試験の写真はなかったし、水セメント比は特に根拠は示されずぜーんぶ60%でした。天気悪い日が続き現場ぐちゅぐちゅの状態だったけど・・・やっぱりねえ・・・つーか、下請けに任せて、君たち現場へ来てたのかな?もし来たら一番見るのはそこだろ?

僕)(完了後大工さんに)「基礎より上は、施工中僕も構造体の工事は見ていたから満点なんだけど、地盤改良は正直不満が残ったよ。自分はどうしても休めず見てられなかったし」

大)「私もあんまり改良の現場って経験ないんで、一本目は当日見てました。問題はなかったと思いますけど・・・」

僕)「うん・・・ところで、大工さんは地盤改良以外すべて地元の専門業者とチームを組んでてうまくやってるよね、その中の基礎屋さんで地盤改良工事ってできないの? 地元の専門業者なら、地元での評判から逃れられないので、一定の安心材料になるんだけどね」

大)「地元の基礎屋さんでもできるんですけどね、基礎を含む主要部の瑕疵担保責任の関係で保険法人の保険に加入しなきゃいけなくて、それが地盤改良は大手五社くらいから選ぶ形になっているので、あんまり選択肢がないんですよ」

最後の大工さんの言葉がどこまで事実なのかはよくわからないし、そこまで調べるすべもないのですが。でも、もしほんとにそうなら、 瑕疵担保10年という保険があるが故の、モラルハザードみたいな現象が起きてるんじゃないでしょうか?

もっとも、僕はかなり疑り深い見方をしていますけど。それでも、構造計算偽装問題や、杭偽装問題があった以上、注意深い施主はそうならざるを得ないと思うんですよね。あとで何か問題があっても、簡単には対処できないところだし。

でも、(ほんの一事例を一般化して申し訳ないけど)こういう対応を取ってたら、この業界、信頼回復はできないと思います。それは誰も得をしない負のスパイラルです。

地盤改良会社だけの問題じゃありません。工務店(大工)主体の住宅建築では建築士の関与は申請図面書きが実態で、それ以上の関与は微妙なところ。(料金も安く抑えられていますからしょうがないんだけど)。それを助けるような法律とその運用状況。そのうえで設計に携わる人が地盤には弱い、地盤改良会社もきちんと説明できているとは言えない状況。

いろんな課題があり、一気に改革は無理だと理解はできますが、地盤改良工事完了報告書の施主説明を地盤改良会社(もしくは設計士)が説明し、対策が十分に行われたことを施主に納得させる ことくらいはしても良いと思いますし、それに費用が必要なら、僕は喜んで払います。

結局、地盤改良工事完了報告書は、誰も説明してくれなかったんだよね〜。

 

このあたり、土木と建築の知識があって、地形から見た防災の知識がある第三者が、セカンドオピニオンみたいにしていたら、そこそこ需要があると思うんですよね。 あわせて水害で浸水するリスクとかアドバイスしたり・・・ 住宅のリスクアドバイザー みたいな?

あ、僕ってそこそこ向いてるんじゃないかな(笑)。土木、防災の経験あるし、不安な施主の気持ちもよくわかるしさ。  あと建築の勉強しないとダメだけどね。

 

※昔聞いた話だけど、電信柱が木だった時代、まず腐るのは土の表面近くの部分から。木材腐朽菌の繁殖条件は、適度の水分、温度、酸素、栄養分だから、ここの部分が一番やられやすいのはまあ分かるよね。