結論:個人のできる災害対策としてゆうちょ銀行の口座に20万円預けておくべし!・・・金利低いけどね。
マイナンバーカードや運転免許証などは顔写真付きの身分証明書になる。あまり知られていないが、大規模な災害時に通帳や印鑑がなくても金融機関でこれらを提示すれば、銀行で10万円、郵便局では20万円まで預貯金を引き出せる。
九州北部豪雨、それから佐渡市の豪雨災害の報道を見ていると、「いきなり水位が上がってきて、着の身着のまま避難しました。」という人が結構いましたね。
東日本大震災で津波に襲われた際も、着の身着のまま逃げますわな。
逃げてしばらくは避難所にお世話になるにしても、各家庭の復旧作業には先立つものが必要になります。そんな時、「お金は預けてあるんだけど、被災して通帳やキャッシュカードがない。さらには身分証明がないから下ろせないかも」 なんて。そんな時、お金はおろせるのでしょうか?
地震で通帳キャッシュカードがない、するとお金は下ろせない?
大地震などが起こると、・・・国は金融機関に対し「預金通帳や印鑑を紛失した場合における預金払い戻しへの柔軟な対応」をすることも要請しています。それを受け、多くの銀行では本人確認ができれば限度額10万円まで、ゆうちょ銀行では限度額20万円までの引出しに応じています。店舗を持たないネット銀行では、本人しか知り得ない情報を電話確認することで、他の金融機関の本人名義口座に10万円を限度として振込みを行うなどの対応がされました。
まとめるとこんな感じ。
- 東日本大震災では、「融通せよ」国から金融機関に要請が出た
- 結果、本人確認ができれば、多くの銀行では10万円まで、ゆうちょ銀行では20万円まで引き出しに応じた。
- 当然ですが、ネット銀行は他の口座振り込みで直接現金は出ない。
ネット銀行は支店がない代わり、高利率の定期預金を提供したり、ネットで振り込みが無料で出来たり平常時は非常に便利です。ですが災害時には実店舗がないので、その場で現金を手に入れられることはできません。 それに、大災害時にシステムがダウンしたら弱い。
平常時しか考えてなかったから気が付かなかったけど、ここ盲点でしたね。
店舗のある銀行は融通の利く対応をしてくれそうですが、その中でもゆうちょ銀行は引き出し限度が他行の倍と、太っ腹です。さすが元国営事業。一応民営化しても、法律でユニバーサルサービスを義務付けられているので、災害対応は安心です!
日本郵便株式会社法において、金融のユニバーサルサービスの提供の責務を果たすために日本郵便(株)が営むべきものとして、「銀行窓口業務」(銀行代理業)と「保険窓口業務」(生命保険に係る保険募集及び保険会社の事務の代行)を規定している。 総務省
本人確認なんですが、免許証も無い場合はどうするんだろ?ゆうちょの場合、「本人確認ができない場合も相談ください!」だそうで、まずは相談してみるのが吉かと。他の銀行も同じ対応でしょうが、限度額が違うのは大きいですね。
東日本大震災に関するよくあるご質問
Q,地震の被害により、通帳、印章、キャッシュカードを持っていません。払戻しをすることは可能ですか。
A.通帳、印章、キャッシュカードをお持ちでない場合も、運転免許証等のご本人さまを確認できる証明書類をお持ちであれば、店舗・郵便局の窓口でお一人さま20万円までの払戻しが可能です。
ご本人さまを確認する証明書類をお持ちでない場合の取り扱いについては、お近くの店舗・郵便局にご相談ください。 ゆうちょ銀行
田舎なら「人力顔認識システム」が使えるかも。古株のおばちゃん行員による「ああ、〇〇さんの息子さんね」停電時でも稼働が期待できる画期的なものです(笑)。とすると農協が最強。一方都会では・・・? それでも、信用金庫やゆうちょなど、地元に密着した窓口のほうが、対応は期待できるでしょう。
もう一つの視点も忘れてはいけません。広域避難が必要だったり、土砂崩れでその地区から離れなければいけない場合も考えないと。そんな時、ゆうちょは日本全国に24,000も支店があるから、広域避難した時も対応しやすいはず。
つまり、ゆうちょはローカルと広域(国内)の機能を兼ね備えた、災害時に頼りになる総合金融機関と言えます。
Q.県外で避難生活をしていますが、近くの店舗や郵便局でも非常払いや通帳等の再発行の手続きはできますか。
A.全国の店舗や郵便局で非常払いや通帳等の再発行のお手続きが可能です。お手続きの際に、店舗や郵便局にご事情をお申し付けください。
ってことで、僕は高利率のネット銀行をメイン口座にしましたが、災害時にそなえ、常時ゆうちょ銀行に20万円預金しておくことにするだす。 これも立派なリスク分散です。