私、何の資格もありませんが、自分の家を建てる時、基本設計を自分でやりました。かなりの建築オタクです。ハマってしまい、現在は知り合いから「リフォームの相談に載ってよ〜」と言われたのをいいことに、勝手にプランまで書いてあげてます(だって楽しいもん💛)。
建築面積の上限とか、限られた条件下の元で、何が最善なのかをいろいろ考えるのはたのしいですよ。(締め切りがないと最高だけど・・・)とくに自分の家であれば、好みも分るし、自分で計画するのが一番です。 こんな楽しいこと、人に任せたらもったいないよ。
でも、「何から始めたらいいのかわからない」という人も多いかと思います。 それを考えるのに、日本には「畳」という素晴らしいシステムがあります。別にフローリングでも、「畳敷きだ」と思って考えればいいんです。サイズの検討だけですから。
禅寺には「座って半畳、寝て一畳」ということばがあります。畳の大きさは、1820*910 単位はmmですから、一畳はおよそ180cm×90cmです。 厳しい修行をする彼らに与えられるスペースはこれだけなんですけど、このサイズは、人間に必要なサイズの基本なんですね。
例えば、畳一枚分でトイレのスペース、畳二枚分でお風呂のスペース など。(庶民サイズの家なら、こんなもんね)感覚が分かると、畳6畳間の大きさって大体わかるでしょうから、それをベースに「リビング10畳ユニット」「キッチン4畳ユニット」とか、必要なサイズの「畳ユニット」を配置すれば、家の間取りが完成するわけ。
水回りはまとめたほうが工事費安くなるよ〜とか決まりごとはありますけどね。 まあ家事導線を考えれば、だいたい正解でしょう。※
ユニットを何畳にするかは、家族生態系における力関係と、大蔵省の認可が決めるので、そこが難しいところ。でも理屈は簡単でしょう?在来の日本家屋はそうやって造られてるんです。
現代の家の図面はメートルを基礎に考えられていますが、(mm表示)。基本は畳です。例えば設計図に「10920×6370と書いてあれば、 パズルを一度やって(えーと、1820とか910でこの数字になるよう埋めると、畳を横向きに7行6列置けば良いな) 図を描けば、サイズ間隔がつかめます。あとは配置してみようって気になりません?
家のサイズがだいたい決まるパターンもあるし、欲しいユニットを足して家のサイズにするっていう手法も取れますね。いずれにしても、そのあといろんな調整が必要になりますけど。
簡単にやりたい場合は、ネットとパソコンの力を借りましょう。
「せっけい倶楽部」という便利なフリーソフトがあります。 名前とかメールアドレスを登録する必要がありますけど、ソフトはダウンロードすれば使えます。(僕も登録したけど、何も勧誘は来なかったよ)。
下の絵は、右側の選択肢から12畳のリビングユニットを貼ったところ。
このソフトがすごいのは、これがそのまま3D化できちゃうこと。平面図だとなかなか想像しにくいもんね。ボタン二つで3D化します。まだ窓も戸もついてないんで、中に入れませんけど。
あとは建築家気取りで右の選択肢から、トイレユニットや風呂ユニット、玄関ユニットを貼り付けて、窓と玄関を付けると家が完成!ついでに椅子とか配置して雰囲気を出した平面図と、そこから3D化した図を描いたので、貼ります。
実は、これ、僕の家の第1案です。最初は独身者の一軒家でしたね。それが家族と同居することになり、家のサイズが大きくなり、家族の要望との攻防戦があり、最終的に第18案で完了。
あとは設計士さんに建築許可用の図面化してもらって、大工さんに建ててもらいました。
※古い本ですが、間取りの配置は「大工棟梁の知恵袋」という本が役に立ちました。少し古いので建材等は当てはまらないところもあるし、 敷地等の関係で原則に沿えないことだってありますが、一応日本の風土に育まれた日本の家はどのような原則で建てられたか は知っておくと住みやすい家ができると思います。文庫本で安いし、あとで大工さんと会話するときも役立ちます。
(アマゾン中古本なら1円だよ〜。送料かかるけど)